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【部位別ガイド】むくみ解消マッサージ大全|顔・脚・全身をスッキリさせる方法

  • 2025.6.11

「朝起きたら顔がパンパン…」「夕方になると足がだる重い」そんなむくみ体質に悩まされていませんか?

「実は、毎日のセルフマッサージと、ちょっとした生活習慣の見直しで、むくみは改善される」とむくみの相談を多く受ける医師・峯 陽子先生は言います。

むくみの原因、起こる仕組みを知って徹底アプローチ!初心者でもできる簡単なマッサージ方法を、部位別に紹介します。さらに、運動・食事・ツボ押しなどのむくみケア法もまとめました。

「マッサージって難しそう…」「力加減がわからない」そんな方もご安心ください。簡単・すぐできる方法をお伝えします。

むくみとは?水分バランスとリンパの基礎を知ろう

まずは「むくみ」とはどのような状態なのか、そしてむくみを改善するカギとなる「リンパ」の基本を知ることから始めましょう。

むくみが起こる仕組み

むくみとは体内の水分や老廃物が血液やリンパの流れにうまく乗りきれず、一部に溜まってしまうことで生じる現象です。体全体が重だるく感じられたり、見た目にも変化が現れたりします。特に下半身は重力の影響を受けやすいことから、足まわりのむくみが目立ちやすいのが特徴です。

リンパの流れがカギ

リンパには体の老廃物を回収して排出するという、大きな役割があります。血管と同様に身体中に張り巡らされているため、スムーズに流れていないと体内で不要物質が停滞しやすくなります。リンパを意識したケアを行うことで、全身の巡りを整えて、むくみを根本からアプローチしやすくなります。

原因の把握と理解して取り組むことが大切

むくみを解消するためには、まずは自分の生活習慣を振り返り、長時間の座りっぱなしや塩分過多などの原因をチェックすることが重要です。

また、リンパがどのように流れているのかを理解することで、むくみがどうして起こるのか、そして対策方法がなぜ有効なのかをより納得することで、効果的に取り組めるようになります。

むくみの主な原因:生活習慣・食事・ホルモンバランス

むくみを引き起こす原因は多岐にわたりますが、主に日頃の習慣や食事、ホルモン分泌などが関係します。

生活環境によっては、1日の大半を同じ姿勢で過ごしている方も少なくありません。それによってリンパや血液の流れが滞り、体内の水分調整が乱れることでむくみが生じやすくなります。また、冷えによる血行不良もむくみを助長する大きな要因の一つです。

むくみがなぜ起こるのか?主な原因をあげます。どれが当てはまるのか、原因を確認してみましょう。

座りっぱなし・立ちっぱなしの生活

長時間同じ姿勢でいると、足元に血液やリンパ液がたまり、むくみやすくなります。筋肉の動きがないと巡りが停滞して、重だるさを感じる原因にもなります。

筋力の低下

筋肉は、リンパや血液を押し戻すポンプの役割を果たしています。運動不足や加齢で筋力が低下すると、むくみやすい体質になってしまいます。

塩分・アルコールの摂り過ぎ

塩分は体内に水分をため込み、むくみの原因になります。また、アルコールの摂取後も水分バランスが崩れ、顔や足がむくみやすくなります。

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水分不足

水分を控えすぎると、体が水分をため込もうとして逆にむくみを引き起こすことがあります。こまめな水分補給で体内循環を促しましょう。

冷えによる血行不良

体が冷えると血管が収縮して、血液やリンパの流れが滞って、むくみやすくなります。特に冷房の効いた環境では注意が必要です。

ホルモンバランスの変化

女性ホルモンの影響で、体内に水分がたまりやすくなることがあります。生理前・妊娠中・更年期などは、特にむくみを感じやすくなります。

気圧の変化(低気圧)

気圧が下がると血管が拡張しやすく、リンパや血液の流れが滞って、むくみを引き起こすことがあります。特に天気が崩れる前や、雨の日に体が重く感じるのは、この影響によるものです。

締め付けの強い靴下や靴

きつすぎる靴下や靴を履いていると、足先の血流やリンパの流れが妨げられ、足のむくみが生じやすくなります。長時間の着用は避けて、適度なフィット感のものを選びましょう。

脚のむくみ・顔のむくみが起こる原因と仕組み

むくみは主に脚のむくみと、顔のむくみが代表的です。それぞれ起こる原因と仕組みが異なりますので、解説します。

脚のむくみが起こる仕組みと特徴

脚のむくみは、長時間の立ち仕事や座りっぱなしのデスクワークなどにより重力の影響を受けやすいことが大きな要因です。体を動かさない状態が続き、血液やリンパの流れが鈍くなると、ふくらはぎを中心に老廃物や余分な水分が滞留しやすくなってしまいます。

運動不足も足のむくみに拍車をかける要因です。筋肉がポンプの役割を果たし、血液やリンパを心臓に戻す力を助けているため、筋力が低下すると流れが悪くなる傾向があります。適度なウォーキングやふくらはぎを鍛えるエクササイズを取り入れることで、足のむくみを予防しやすくなります。

さらに、気温や冷房の影響で足元が冷えていると、血管が収縮してしまいめぐりが滞りがちになります。冷えを感じる人は、足首やふくらはぎを温める習慣をつくると、むくみの軽減が期待できます。

顔のむくみが起こる仕組みと特徴

顔のむくみは、睡眠不足や塩分過多の食事が要因になりやすいと言われています。夜に塩分の多い食事をとると、翌朝のまぶたや頬に水分が溜まりやすくなり、腫れぼったい印象を与えることもあります。

また、睡眠時間が極端に短いと血行が悪くなり、老廃物が滞りやすくなるため、起床後の顔のむくみにつながります。さらに、うつぶせで寝たり、枕の高さが合っていなかったりすると、顔周辺に余分な圧がかかってしまうので注意が必要です。

顔まわりは皮膚が薄く、むくみやすい部位でもあります。そのため、睡眠の質を高める、塩分を控えるなど、ライフスタイル全般から見直すことで効果的にむくみをコントロールしやすくなります。

リンパと血流の関係:正しい巡りを整える重要性

血流とリンパの流れは密接に関わり合っています。両者を整えることでむくみ問題を根本から改善します。

リンパと血流は似ているようで働き方がやや異なり、それぞれが補完し合って全身に栄養や酸素、老廃物の運搬を行っています。リンパは老廃物を回収、血液は酸素や栄養素を運搬するといったように、どちらが滞っても身体には不具合が生じます。

リンパが詰まると水分や老廃物の排出がうまく進まず、結果的にむくみとなって表面化します。血液の循環が悪いと体温調節や細胞への栄養供給がスムーズにいかず、疲れやすい体質につながることもあります。

そのため、むくみ解消のためにはリンパと血流の両面を意識してケアすることが不可欠です。全身の循環を高めるように、定期的なストレッチや適度な運動、マッサージをバランスよく取り入れることが望ましいでしょう。

自宅でできるむくみ解消マッサージの基本手順

むくみ対策には、自宅で手軽に行えるマッサージが有効です。基本の流れを押さえて、毎日の習慣に取り入れましょう。

マッサージで最も大切なのは、強い力を入れすぎず、血流やリンパの流れを促すように優しく行うことです。クリームやオイルを使うと肌に負担をかけにくく、スムーズにマッサージしやすくなります。時間に余裕のある入浴後など、体が温まっている状態で実施するとより効果が高まるでしょう。

基本手順としては、心臓に向かって下から上へと流すイメージをもつことがポイントです。足であれば足首からふくらはぎ、膝裏へかけてゆっくりと圧をかけながら老廃物を流し込んでいきます。顔や首周りも、耳下や鎖骨付近にあるリンパ節へ向かって流すようなタッチが理想的です。

適度な圧とリズムでマッサージを続けることで、血流やリンパのケアだけでなく、筋肉のリラックス効果も得られます。毎日のセルフケアとして習慣づければ、むくみだけでなく、ストレス緩和や疲労回復にもメリットがあります。

マッサージ前の準備:温め・呼吸法をチェック

マッサージの前にお風呂や足湯などで体をしっかり温めておくと、血管が拡張し、リンパの流れがスムーズになります。冷えた状態のままマッサージを行うと、筋肉が硬く、スムーズに流しにくい場合があります。

また、呼吸法も重要で、深くゆったりした呼吸を意識することで副交感神経が働き、リラックス効果が高まります。呼吸が浅いままだと筋肉が強張り、マッサージ効果を十分に得られないことがあります。

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足・ふくらはぎのリンパを流すマッサージ方法

足首からふくらはぎへ向かって、両手で包み込むように優しく圧をかけながら上に流していきます。膝裏にはリンパ節が集まっているため、この部分を軽くほぐすだけでもむくみの解消が期待できます。クリームやオイルを塗っておくと、肌に負担をかけにくく、マッサージの動きも滑らかになります。

また、つま先から足首周りまでを丁寧にほぐすことで、足首の回転や可動域が増し、より良い血行を確保しやすくなります。

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仕上げには、かかとを上げ下げする簡単なエクササイズを組み合わせると効果的です。ふくらはぎの筋肉を動かすことで、血液やリンパを心臓に戻すポンプ作用をさらに高めます。

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次:顔・首周りのリンパを流すマッサージ方法

顔・首周りのリンパを流すマッサージ方法

顔のむくみには、耳下や鎖骨付近のリンパ節を意識するのが大切です。顔の上から下へ、イラストの赤いリンパの流れに沿って、やさしくなでるようにマッサージして老廃物を押し流していきましょう。

首筋も同様に、耳下のくぼみから上から下へと指の腹を使って滑らせるように流します。鎖骨まできたら肩のほうへ向けてそれぞれ外側に流していきましょう。リンパが流れる方向を意識して、やさしく丁寧にケアすると、首や肩こりの緩和にもつながります。

摩擦はシミやしわ、たるみの原因となるので、オイルやクリームを使用しましょう。短時間でも毎日継続することで、顔や首周りのむくみが目立ちにくくなります。

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セルフマッサージの注意点:逆効果を防ぐコツ

間違った方法でマッサージすると、かえってトラブルを招くこともあります。正しく行うためのコツを押さえましょう。

マッサージを行う際に、大きな力を加えすぎると筋肉や皮膚を傷める恐れがあります。リンパは繊細な器官で、繰り返し強い圧がかかると逆に炎症を引き起こすこともあるため、心地良い範囲で行いましょう。

また、痛みや腫れなどの異常を感じるときは、無理をせずに一度マッサージを中断することが大切です。特に、骨や関節にトラブルがある場合には、専門家に相談のうえでケア方法を検討する必要があります。

セルフケアは毎日継続することで効果を高めますが、短期間で急激な変化を求めるなど、過度な期待を持ちすぎるのも禁物です。適度な頻度とやさしいアプローチを心がけることで、むくみを徐々に改善していくことができます。

むくみ解消効果アップ!簡単ストレッチ&エクササイズ

マッサージとあわせて、ストレッチや軽いエクササイズを取り入れると、むくみ解消効果がさらに高まります。

筋肉を動かすことで、体液の循環を促すことができます。また、ストレッチは血流を良くするだけでなく、筋肉の柔軟性を高めて、関節の可動域を広げる効果もあります。

むくみケアにおすすめの簡単にできるストレッチやエクササイズを、いくつか紹介しましょう。

ふくらはぎ、太もも、背中、足首ストレッチ

特にふくらはぎや太もも、背中の筋を伸ばすストレッチや、足首を回すストレッチはむくみケアに適しています。

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ジョギングやウォーキング

軽いジョギングやウォーキングなど、日常に取り入れやすいエクササイズもおすすめです。激しい運動でなくても、こまめに体を動かすことでリンパの流れが活発化して、老廃物が排出されやすくなります。

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これらのアクションを習慣化して、マッサージと組み合わせることで、むくみが発生しにくい体質へと近づけます。継続するコツは、無理なく続けられるレベルから始めることです。

立ち仕事やデスクワークにおすすめのセルフケア

立ち仕事やデスクワークで長時間同じ姿勢をとる場合、足首の回し運動やかかとの上げ下げといった簡単な動作を取り入れるだけでも血流促進に役立ちます。ふくらはぎの筋肉がポンプのように働き、下半身に滞りがちな血液やリンパを上半身に戻す手助けをしてくれます。

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同時に、軽く肩を回したり、背伸びをする動作なども習慣にすると良いでしょう。上半身全体の緊張がほぐれ、疲労回復の手助けにもつながります。特にデスクワークでは姿勢が前かがみになりがちなので、背筋を伸ばすストレッチが重要です。

無理に時間を作る必要はなく、トイレ休憩や昼休みなど短い時間にこまめに動くことを意識するだけでも十分に効果が期待できます。休憩時のちょっとしたケアを続けることで、むくみや疲れが蓄積しにくい体に近づけます。

ツボ押し・さとう式リンパドレナージなど応用テクニック

さらに効果を高めるために、リンパドレナージュやツボ押しなど、さまざまな手法を試してみましょう。

さとう式リンパドレナージュは、力をほとんど入れずに軽いタッチでリンパを流す独特のアプローチで、むくみ解消に高い効果があるとされています。通常のマッサージが苦手な方や肌に刺激を与えたくない場合にも取り入れやすい方法です。

一方、ツボ押しは東洋医学の観点から特定のポイントを刺激して体のバランスを整える技法です。足裏や足首周辺、耳周り、手のひらなどにもむくみのケアに効くツボがあるため、状況に合わせて取り入れると良いでしょう。

これらの応用テクニックは、慣れると短時間でも効果を実感しやすいのが利点です。自分に合った方法を複数組み合わせることで、従来のマッサージ以上の相乗効果を期待できます。

食事でサポート!むくみを予防・改善する栄養素

むくみをケアするうえでは、食事からもアプローチすることが大切です。必要な栄養素や食材を意識して取り入れましょう。

塩分を控えめにすることは、むくみ対策の基本の一つです。特に夜に外食や加工食品、インスタント食品を多く摂る習慣がある方は、塩分量が過剰になりがちです。味付けの濃い食事を続けると、慢性的な水分滞留が発生しやすく、結果的にむくみの原因となります。

一方、カリウムやマグネシウムは体内の水分バランスを整えて、余分なナトリウムの排出を助ける働きがあります。バナナやアボカド、海藻類、ナッツなどに豊富に含まれるため、日々の食事に取り入れると良いでしょう。

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また、十分な水分補給を行うこともむくみ予防には大切です。適度な水分摂取は体内の循環を促し、老廃物の排出をサポートします。あまりに水分を制限すると体が余分な水分をため込みやすくなるため、バランスを考えながらこまめに水分を摂取しましょう。

塩分との付き合い方とカリウムの摂り方

塩分は体内に水分を抱え込みやすくするため、むくみを引き起こしやすい要因となります。しかし、極端に塩分をゼロにすることも体調不良に繋がるため、適度に控える意識が大切です。外食や総菜を利用する場合は、なるべく低塩分メニューを選ぶか、レモンやハーブなどで風味付けをする工夫もおすすめです。

カリウムは体内の水分バランスを整えるために不可欠なミネラルで、余分なナトリウムを排出する役割があります。バナナやきゅうり、トマトなどにはカリウムが豊富に含まれているので、普段の食事や間食に取り入れると良いでしょう。

食材で取り切れない場合には、サプリメントの利用を検討するのも一つの方法です。ただし、過剰摂取は体に負担がかかることもあるため、栄養バランスを見ながら摂取量を調整していくことが大切です。

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むくみに潜む病気のリスクと受診のタイミング

むくみが慢性的や重度の場合は、病気が潜んでいる可能性も考えられますので、受診の目安を知っておくと安心です。

通常の生活習慣の改善やマッサージを行ってもむくみが改善されない場合は、内臓疾患や甲状腺機能の異常、血管系のトラブルなどを疑う必要があります。特に一部のみ極端にむくむ場合は、専門医の診察を受けることが望ましいです。

むくみのほかに、動悸や息切れ、極度の疲労感などの症状があるときも要注意です。これらは循環器や腎臓に関わる病気が隠れている可能性があり、早期発見・早期治療が重要となります。

少しでも心配な症状が続くようであれば、自己判断せずに医療機関で相談しましょう。医師にむくみの状態や経過を伝えることで、適切な検査や治療プランを立ててもらえるはずです。

監修者プロフィール

医師:峯 陽子

大学病院で乳癌診療を、町のクリニック浅草橋西口クリニックMo(浅草橋駅徒歩0分の総合内科・泌尿器科・皮膚科 | 浅草橋西口クリニックMo)では内科、訪問診療を行っている。ウィメンズヘルスに詳しく、知識も豊富であり患者様に正しい知識を伝えることをモットーにしている。

<Edit:編集部>

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