【出口夏希】輝くピュアが止まらない！

心がピュア

「“明るい”ってよく言われます。でも撮影前はいつも緊張して眠れません」

よく明るい性格だねって言われます。基本的に、細かいことはあまり気にしません。そんな私でもクランクインの前はいつも「行きたくない、怖い！」と思ってしまうんです。お仕事は好きですし、楽しいことだってたくさん。でもプレッシャーには何年経ってもなかなか慣れることができなくて、撮影中もずっと戦っているんです。だからこそ、評価されると本当にうれしい。自分が必死に考えて出した答えは間違ってなかったのだと答え合わせをさせてもらっている感覚ですね。実は私、けっこうエゴサします。インスタのコメントやDMもちゃんと読んでますよ。意見を言われるのって嫌いじゃないんです。ただ、全部を聞き入れたりはしません（笑）。納得がいくものだけを受け入れて、あとはスルーしちゃうかもしれません。

「“夏希らしい”って言われるのが一番うれしい。ありのままを肯定してもらえると、自信になる」

「作品の評価は常に気になる。インスタのコメントは全部読むし、エゴサもします」

モヤモヤした感情を手放せるようになった

前回の登場から約1年。仕事面でも今年5月公開予定の映画では主役に抜擢されるなど絶好調。さらに輝きを増した彼女に、この一年で変化したことを尋ねてみると──。

「一番大きいのは、“助けて”を言えるようになったことですかね。以前は悩みがあっても、落ち込んでも、自分の中だけで解決しなきゃって思っていました。ですがあるとき、友人の前で思いっきり泣いたら、驚くほど心が軽くなったんです。話して、泣いて。もちろんそれだけで何もかもが解決するわけではありませんが、前向きになれるし『私はこういうことで傷つくんだ』と、自分自身についての理解も深まります。何よりモヤモヤとした感情を手放せるようになり、心がとってもヘルシーに。なので最近は、何かあると友達にSOSを出すようになりました」

現在、23歳。将来にはどんな夢や展望を持っているのだろうか？

「何も決めていません（笑）。将来についてビジョンを明確にしたほうが頑張れる人もいると思うのですが、私は逆。今、目の前の仕事を全力で走り切ることしか考えたくないんです。いつか何かを選ばなきゃいけない日がくるまで、ずっとこんな感じだと思います」

美容にピュア

「23歳、お肌の曲がり角を実感中。毛穴対策をアレコレ試してます」

美容が大好きで、コスメをついつい集めてしまうほど。洗面所には調子がいいとき用、揺らいでいるとき用、透明感が欲しいとき用など、肌調子に合わせてずらっと各種セットを取り揃えています。最近ハマっているのは化粧水でのコットンパック。特にメイク前に行うと肌がぷるんぷるんになるのでおすすめです。私は肌質的にインナードライになりやすいので、しっかり水分を入れ込んでから油分でフタをしています。23歳になり、肌の変化を感じています。今までないと思っていた頰の毛穴が出現して、お手入れの大人化を検討中です。美容トークは姉たちとすることが多いですね。特に一番上の姉は、肌がすごくキレイで羨ましくて！ お互いに、使って良かったものや今、注目しているアイテムなど情報交換するのが楽しい。

「3人いる姉とずっと美容トークしています」

「辛いもの食べて、むくんで、サウナでむくみを取る。その繰り返しです（笑）」

メイクも好きです。ただ私の場合、仕上がりを楽しむというより、メイクをする工程そのものが好きなんです。だから肌の調子がいい日で、ファンデやコンシーラーの引き算や足し算はせず、ちゃんと塗ります。休日に出かけるときには、1時間くらいかけてメイクをしていますね。アッシュグレーで眉を整え、マットなブラウンシャドウで陰影をつくる、みたいな大人っぽいメイクが好きです。メイクもお手入れも頑張っていますが、どうしてもやめられないのが大好物の辛いもの。翌日はしっかりむくんじゃうので、サウナでリセット。銭湯についてるような、素朴なサウナも好きです。ロケで地方に行った際には、必ず探して立ち寄ります。それがとっても楽しくて。

「セルフメイクは1時間！ マットなくすみカラーでかっこいい顔になりたい」

人にピュア

「家族と地元の友達が一番大切。それは一生変わりません」

変わらず、一緒にいようね。そう願わずにいられません

私がいつでも元気に笑顔で過ごせるのは、家族と友達のおかげ。特に地元の友人たちにはいつも助けられています。友達のお母さんのお店に集まることが多いのですが、平日でも休日でも付き合ってくれて、たくさん話を聞いてくれるんです。悩み相談のときは真剣に、そうじゃないときはけっこう雑に（笑）扱ってくれます。何年経っても変わらずに、昔からの友達である私として接してくれるのがありがたいですね。先日もしょんぼりすることがあって友人たちとカラオケへ行ったんです。「もうヤダ！」なんて言いながら大騒ぎして、みんなで笑い合ううちに、ネガティブな気持ちが消えていました。いなくならないでね、ずっと一緒にいてね、と願わずにいられない、私の宝物です。

出口夏希／NATSUKI DEGUCHI

2001年10月4日生まれ。雑誌「Seventeen」の専属モデルとしてデビュー。現在は雑誌「non-no」の専属モデルとして活躍中。俳優業も絶好調。昨年公開の『赤羽骨子のボディガード』に続き、5月30日には初の主演映画『か「」く「」し「」ご「」と「』（奥平大兼とW主演。松竹系列）が公開されるなど、話題の作品に多数出演している。今回のインタビューで「俳優業とモデル業は全然違うスイッチが必要だからこそそれぞれの仕事がリフレッシュになって楽しい」と語ってくれた。

撮影／三瓶康友 ヘアメイク／井手真紗子 スタイリング／長張貴子 取材・文／中川知春