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歯科医が教える、「歯石がベットリつきやすい人」3つの特徴。虫歯になりやすい人は要チェック!

  • 2025.4.25

なんか虫歯になりやすいんだよなぁ……そんな人は必見です。歯石ができやすい人の特徴の中には、意外な食生活の傾向がありました。

歯は一生もの。虫歯予防のためにも、気をつけて過ごしていきたいですね。歯科医・菊地 由利佳先生に聞きました。

「歯石ができやすい場所」とは?

菊地先生:歯石は、以下の場所にできやすいです。

・下の前歯の裏側
・上の奥歯
・歯と歯の間
・歯と歯茎の間

「下の前歯の裏側」は、近く唾液分泌腺があり、唾液が溜まりやすいため、歯石が発生するケースが多いと考えられています。

「上顎奥歯」「歯と歯の間」「歯と歯茎の間」は、歯ブラシが届きにくく、しっかりと磨くことが困難な部分であるため、歯石が発生しやすいと考えられています。

「歯石がつきやすい人」の3つの特徴

菊地先生:歯石ができやすい人は、次の3つの特徴があります。

その1 歯磨きが不十分な人

日常的に歯磨きが不十分な人は、歯石の原因となる「歯垢」が溜まってしまいます。歯垢が歯石になると、歯磨きだけでは除去できないほどの固さになってしまいます。

◆歯石が残りやすい「NGな歯磨き」例

・歯磨き回数が1日1回以下
・歯磨き時間が短い(目安として3分以下はNG)
・口のサイズに合わない歯ブラシの使用(ヘッドが大き過ぎる等)
・歯の磨き残しが多い(特に奥歯・歯の裏側・歯と歯の間)

こんな歯磨きをしていると、歯に汚れが残りやすいです。歯磨きするときは特に注意しましょう。

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その2 唾液がアルカリ性に近い人

野菜・海藻・果物・きのこ・大豆などのアルカリ性食品を多く食べている人は、歯石ができやすくなります。
アルカリ性に近い唾液に含まれる「ミネラル成分」には、歯垢を歯石にする促進をする作用があるためです。

※ただし、アルカリ性食品を1回食べたからといって、すぐにアルカリ性になるわけではありません。

自分の唾液がアルカリ性に近いかどうかは、歯科で「唾液検査」を行い、口の中のpHを測定することで判明します。

その3 口が渇きやすい人

口が渇きやすい人は、唾液分泌量が少ない場合が多いです。

唾液には口腔環境の清潔を維持する働きがあるため、唾液が少ないと歯垢が溜まりやすく、歯石もできやすいと考えられます。

口が乾燥しやすくなる原因は「強い緊張などのストレス」や、「日頃から水分摂取量が少ない」ことが考えられます。ストレスケアや水分摂取量を十分にすることも、心がけましょう。

⁉

「歯石予防」自分でできる3つの対策

菊地先生:歯石を防ぐために、次の3つの方法で対策しましょう。

対策1 こまめに歯磨きをする

歯垢・歯石の付着を予防するためには、歯磨きを行うことが重要です。できるだけ毎食後に歯磨きをするようにしましょう。

特に、就寝前の歯磨きは念入りに行うようにしてください。夜寝ている間は唾液の分泌量が減少するため、細菌が発生しやすい状態になります。

歯科医がアドバイス!歯磨きの正しいやり方

・歯ブラシの毛先が、歯と歯茎の境目にしっかり当たるようにする
・一本一本の歯を磨くように歯ブラシのヘッドを細かく動かすようにして、奥歯や歯の裏側まで磨く
・使用する歯磨き粉は、フッ素配合タイプがおすすめ

また、歯石を付着させない「有効な歯の磨き方」を歯科で指導してもらうのも良いでしょう。丁寧な歯磨きを継続することで、歯垢蓄積や歯石発生の予防が期待できます。

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対策2 フロス・歯間ブラシ・マウスウォッシュを活用する

フロス・歯間ブラシを併用すると、歯磨きでは届かない部分の汚れを除去できます。フロスと歯間ブラシの使い分け方は次の通りです。

  • フロス → 歯と歯の間が狭い・歯茎が詰まっている部分
  • 歯間ブラシ → 歯と歯の間が広い部分

注意点としては、サイズが合わないものは使用しないようにしましょう。無理に隙間に入れようとすると、歯茎に傷を付ける恐れがあります。

また、マウスウォッシュもおすすめです。殺菌作用があり、歯垢の付着などの予防が期待できます。

ただしアルコール配合タイプのマウスウォッシュは、口の中が染みたり、違和感が生じたりする場合は、ノンアルコールタイプを使用しましょう。

対策3 自分に合う歯ブラシを見つける

自分の口のサイズに合う歯ブラシを使用すると、磨き残しが発生しにくくなります。細かい振動で汚れを落とせる「電動歯ブラシ」もおすすめです。

歯ブラシの選び方

<歯ブラシの毛の硬さ>
歯茎に異常がない場合 → 「普通」「かため」がおすすめ
歯茎に腫れや出血等の炎症がある場合 → 「やわらかめ」がおすすめ

<歯ブラシのヘッドの長さ>
上顎前歯の2本分の長さを目安に選びましょう。

実は「セルフケアだけ」で歯石を完全に予防するのは難しい

菊地先生:毎日丁寧な歯磨きを行っても、歯石を完全に防ぐことは難しいです。そのため、3か月に1回のペースで歯科を受診し、歯垢や歯石を除去してもらうことをおすすめします。

歯垢や歯石は、口腔環境を悪化させ、虫歯や歯周病を引き起こす原因になります。さらに、口腔環境が悪いと心臓疾患等の重い病気を発症する恐れもあります。

「歯石ができやすい」と感じる場合は、放置せずに歯医者でケアしてもらいましょう。

▼参考
厚生労働省 歯の健康

監修・執筆者プロフィール

歯科医 菊地 由利佳

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

<Edit:編集部>

※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです。

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