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坂本真綾&梶 裕貴、お互いを“姉弟”のように思い合うエピソードも「何歳になっても甘えたくなる気持ちに…」<アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』>

  • 2025.4.18
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』で声優を務める坂本真綾と梶 裕貴にインタビューを実施 (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』で声優を務める坂本真綾と梶 裕貴にインタビューを実施 (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler

【写真】お馴染みの使用人たちも! アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』場面カット

アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』が、毎週土曜日夜11:30よりTOKYO MXほかにて放送中。同作は全世界シリーズ累計3600万部を超える、枢やな・著『黒執事』(掲載 月刊「Gファンタジー」スクエア・エニックス刊)が原作。昨年放送された『寄宿学校編』に続く、新アニメシリーズだ。今回WEBザテレビジョンでは、メインキャラクターとなるシエル・ファントムハイヴを演じる坂本真綾と、使用人で庭師・フィニアンを演じる梶 裕貴にインタビューを実施。『緑の魔女編』の魅力や収録の裏話、お互いの印象などを語ってもらった。

「『黒執事』ファンの女の子たちが、こんなに声優になっているんだ」と驚きも

アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler

――昨年4月に放送された『寄宿学校編』はアニメシリーズ1期からは約15年振り、劇場版からは約7年振りのアニメ化でした。反響はいかがでしたか?

坂本:いろいろな反響をいただきました。特に、女性声優の方々から「昔大好きで、また観られるのがうれしい」「毎週観てます!」と声をかけてもらうことが多くて。当時中高生だった『黒執事』ファンの女の子たちが、こんなに声優になっているんだと驚きました(笑)。改めて、多くの人に影響を与えた作品なんだなと思いましたね。

梶:それで言うと、僕も『黒執事』に触れて育った声優の一人ですから。

坂本:出てたよね?(笑)

梶:(笑)。出てはいるんですけど、『黒執事』はアニメ化前から漫画(原作)がすでに話題になっていて、周囲にもたくさんの作品ファンがいましたし、僕自身もオーディションを受ける前から大好きで、漫画を読んでいましたから。だからこそ、フィニアン役に合格し、役を通じて作品の一員になれることが本当にうれしくて。さらに、(坂本)真綾さんをはじめとする錚々たる先輩方とご一緒できたことも、本当に光栄でした。

――アニメでは、原作さながらの映像美も話題になっていましたね。

坂本:10年前と比べて純粋に技術も上がって、表現できる映像の幅が広がっているんだなと感動しました。実際、完成した映像を見て、「ここまで紅茶を入れるシーンに時間をかけるアニメある?」と思うほど、細部まで気合いを感じるクオリティで。本当にすごいなと、驚かされることばかりです。

アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler

――そんな『寄宿学校編』に続き、『緑の魔女編』が決定した際の率直なお気持ちを教えてください。

坂本:『寄宿学校編』の時点ですでに続編があることは聞いていて、とても楽しみにしていました。そして、公に発表があったときの、ファンの皆さんの喜ぶ反応を見て、「みんな待っていてくれていたんだ」と実感しました。そんなふうに望まれてるものを届けられるのは、すごく幸せなことだなとうれしく思います。

梶:僕は、ついにこの時が来たな、という感じでした。『緑の魔女編』はフィニ(フィニアンの通称)の出自が明かされるエピソードでもあるので、いつか絶対に演じたいと思っていた物語でしたから。その夢がようやく実現するんだ…というワクワク感と、同時に、やはり緊張感もありましたね。シンプルに「あの声出るかな?」という(笑)。

――今作のフィニアンを演じるにあたって、特に意識したことはありますか?

梶:普段は、いわゆるマスコット的な、場を明るくする側面が強い印象のキャラクターですが、今回のエピソードでは感情の流れがしっかりと描かれていて。だから、“ただ明るいだけではないフィニアン”をどう演じるべきか、とても考えましたね。そんなこともあって、今作ではキャストの皆さんと一緒に収録できる環境が戻ってきたことが本当にうれしかったです。空間をともにして、芝居で掛け合えるありがたさを改めて実感しながら、収録に挑みました。

アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler

現場カラーがシリーズによりけり… “大人な雰囲気”の「緑の魔女編」

――『緑の魔女編』では新たにジークリンデ・サリヴァン、ヴォルフラムといった魅力的なキャラクターも登場します。そんなキャラクターを演じる声優の釘宮理恵さんや小林親弘さんとの共演はいかがでしたか?

坂本:声も雰囲気も、原作のイメージそのままで、見てくださる方もきっと喜ぶだろうなと思いました。小野(大輔)さんとも以前話していたんですが、『黒執事』の現場は、シリーズによってカラーが変わっていくのが面白いなって。私たちが現場のカラーを作っているのではなく、その時々のキーキャラクターとなる方々のカラーを感じながら収録を行っている節があるんですよね。

――シリーズによって現場のカラーが変わる、とは面白いですね。

坂本:『寄宿学校編』の時は、物語通り“男子校のノリ”って感じで。自分たちの十何年前を見るような、エネルギッシュな旬の男性声優さんたちがいて、「賑やかだな」「フレッシュだな」と思っていました。今回は、とても落ち着いたお二人で、最初から何の違和感もなく「ずっと『黒執事』に出ていました」みたいな存在感で。“大人な雰囲気”がありますね。

梶:真綾さんのおっしゃる通り、原作の絵柄から聞こえてくる声そのままだなと。長いシリーズに途中参加するときには、キャリアに関係なく緊張感もあったりすると思うのですが、それを感じさせない穏やかさで溢れていました。本編の内容はダークで、実に“『黒執事』らしい”のですが、現場はとっても朗らかでしたね。

――アフレコ時の印象的なエピソードなどはありますか?

梶:(小林)親弘さんが、性格的にもヴォルフラムっぽいところがあって。意図せずムードメーカーといいますか(笑)。

坂本:そうなんです。ちょっとよくわからないNGを出したりして(笑)。

梶:真綾さんがツボにハマっちゃったんですよね(笑)。

坂本:私、一回笑ってしまうと止まらなくて……。

梶:親弘さんご本人は、それに気づいてなかったのがまた面白くて…。「なんで笑っているんだろう?」って顔されてましたから(笑)。

坂本:ほんとに。そんなこともありつつ、楽しく収録していました。

アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler

「弟のように思っている」「“お姉さん”という感覚がある」

――今作でのシエルとフィニアンの魅力や、見どころについて教えてください。

坂本:今回、シエルが迷いやトラウマに苦しむ中で、セバスチャンや使用人たちの前で普段とは違う姿を見せるシーンがあって。これまでに見たことないシエル…という魅力もあるのですが、 “フィニの前でだけ”さらけ出せる姿に、本当にフィニが傍にいてくれてよかったなと思いました。過去を含めたフィニとの関係がより深く描かれるエピソードで、心が温まりますし、私も好きなシーンになっています。

梶:ようやく、フィニがシエル坊ちゃんの元にいる理由が明らかになるんですよね。それだけでなく、「坊ちゃんを守ってあげなきゃ!」とセバスチャンに強く出るシーンもあったりと、シエルとの絆や、同時にセバスチャンとの絆も感じられる描写が散りばめられているような気がしています。これまでシエルと直接会話する場面は、実はそこまで多くはなかったのですが、今回は“チーム”といいますか、使用人たちとの間にも、ちゃんと信頼関係が出来上がっていたんだなというのがわかって、フィニアンのことも、シエルのことも…みんなのことがより大好きになりました。

アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler

――これまでも共演経験のあるお二人だと思いますが、改めて声優としてのお互いの印象はいかがですか?

坂本:私、梶くんに初めて会った時のことをすごく覚えていて。「梶 裕貴です!」って挨拶されたとき、「声高くて、フレッシュだなあ」と思ったんだよね。当時はフィニ含めて可愛らしい役が多かった印象が、今では低い声も演じていて役の幅がすごく広がっていて。ずっと第一線でいろんな役柄をこなしていて、しかも、声優だけにとどまらない活躍! ……もう、オーラが違います。

梶:いやいや、やめてください…!

坂本:それがうれしいんです。私が喜んでいるのも変だと思うんですけど(笑)。勝手に弟のように思っているので本当にうれしくて。

梶:そんなふうに言ってくださって、こちらこそ本当にうれしいです…。僕にとっても、小野さんと真綾さんは、いつまでも“お兄さん”“お姉さん”という感覚がありますね。だから、他の現場でもご一緒するとすごく安心しますし、何歳になっても甘えたくなる気持ちになっちゃいます(笑)。

坂本:(笑)。しばらく一緒に収録する機会がなかったので、今回久しぶりにじっくりと共にお仕事できて、すごくうれしかったです。

【写真】お馴染みの使用人たちも! アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』場面カット (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
【写真】お馴染みの使用人たちも! アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』場面カット (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler

――ちなみに、『緑の魔女編』はドイツが舞台となりますが、“ドイツ”と聞いて出てくるエピソードや実際にご旅行などの思い出はありますか?

梶:僕は一度、ドイツに行ったことがあって。

坂本:羨ましい! ドイツ、行ったことないんですよね。今回ドイツ語の監修をしてくださった駒田航さんが、「ドイツは、ソーセージの種類が1000を超える」って言ってて。

梶:そんなにあるんだ!?

坂本:そう。お店によって違って、それがすごい美味しいらしく。その話を聞いてから、とにかくドイツに食べに行きたくて…。

梶:ドイツ旅行した時に食べました。ミュンヘンの酒場のようなところで、絵に描いたようなジョッキのビールと3、4種類くらいのソーセージを!

坂本:いいな~!

梶:当時の自分より、今はもっとフランクにお酒が飲めるようになった気がするので、是非もう一度行きたいです。

坂本:『黒執事』の打ち上げ、ドイツでやるとか…!(笑)

梶:それはいいですね! 行きましょう!!

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