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かわいすぎてつい…! 先輩ママに聞いた「息子とのキスは何歳まで」問題

  • 2016.4.21
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【ママからのご相談】

こんにちは、子どもが寝静まった後に、いつも楽しくコラムを読んでいます。うちには幼稚園年長の息子が1人います。

春のクラス替えで知り合った、新しいクラスメイトのママさんのお宅に 数人で遊びに行ったときに、ちょっとショックな出来事があったので書かせてください。

私が息子と大笑いしたはずみに、ふざけてキスをしたところ、ある女の子に「○○くん(息子の名前)とお母さん、チューしてる! 恥ずかしい~」と言われてしまい、息子も恥ずかしかったらしくて顔が真っ赤に。

ママさんたちからも「もう年長さんなんだし、お口にチューはないんじゃない?」「マザコンになっちゃいそうだし、もうやめたほうがいいかもね」などと言われて、苦笑されてしまいました。

一瞬の軽いキスだったのですが、そんなにヘンでしょうか? 家では、普通に口と口でしています。

なんだか、「最近の若いママは……」と思われていそうで、正直ちょっと悔しい気持ちです。私のようなスキンシップのやり方だと、息子がマザコンになったりしますか?

●A. ヘンではありません! ただし、子どものプライド&周囲への配慮は忘れずに。

深夜の読者様ですね? いつもご愛読ありがとうございます。一女一男の母、ライターの月極姫です。

心理学的にも、10歳くらいまでは母子がベタベタするのはごく正常なこと。年長の息子さんにチュー、ヘンなことではないですよ。

ただ、人前でするときはメンバーを選ぶべきでした。

最近知り合った人たちの中ではなくて、ご相談者様のことをよく知っている親しい親子さんと一緒のときであれば、何の問題もなかったのではないでしょうか?

口と口のキスであろうが、ほっぺやおでこへのキスであろうが、子ども嫌いな人や潔癖症な人、あなたとあまり親しくない人にとっては不快 であったりします。

また、日ごろ親御さんとのスキンシップが希薄なお子さんにとっては、他の親子のラブラブな様子は嫉妬の対象にもなるかもしれません。

筆者には小1になった息子がいますが、自宅にいるときはもちろん、親しい人たちの中にいるときならチューチューやってしまうときもあります。

ただ、大喜びしながらも「恥ずかしい」というサインを送ってくることもあり、「もしかして、そろそろ終了なのかな?」と感じている今日この頃です。

キスもハグも相互コミュニケーションなのですから、ママの一方通行な思いをぶつけるのは問題アリ。

今はラブラブでOKですが、子どもの成長度合いをよく観察して、「引き際」を察知するアンテナもこれから必要になってきます。

●思春期前までは甘えてくるのが普通。キスがもたらすプラスの効果も

乳児期~幼児期、また、小学校低学年のお子さんが甘えてきたり、キスを求めてきたり、ママのキスを喜ぶのは普通の現象です。

小学校中学年を過ぎると、日常的に親とベタベタする子というのはグッと減ってきますが、学校や友人関係で何かあったとき、習い事などで疲れたときなどは、軽い退行(幼児化)現象がみられ、親にスキンシップを求めてくることは結構あります。

これは非常に素直でわかりやすい反応であり、決して異常なことではありません 。ちょっとした子ども返りの後に、親に悩みを打ち明けるお子さんも多いのです。

子どもが小さいうちに思いっきりスキンシップをとって愛情を伝えると、子どもの中に安心感と自己肯定感が生まれます。

幼児期にこうした感覚を育てておくと、親との信頼関係がガッチリ築け、成長の過程で何らかの試練に見舞われたときに、親に心を開いて相談できる傾向があります。

親に相談して解決策を見出す、という過程を体験して、次第に「極力自分で解決できる」大人へと成長していくのです。

意外に感じられるかもしれませんが、小さいうちにたっぷりベタベタしておい方が、年齢相応に自立していく ということでもあります。

言葉の理解が未発達な乳幼児期であっても、キスやハグで「大好き」「あなたが大切」という親の気持ちを伝えることができます。

小さいうちのキスは、子どもの愛情をたっぷり充電しておく有効な手段でもあるのです。

ただ、愛情を伝える手段はキスだけではありません。たとえばママが感染力の強い病気にかかっている場合、キスできない時期もありますよね。

抱っこ、かける言葉、話すときの真摯な眼差し、つないだ手。愛情を伝える方法はたくさんあるということも忘れないでください。

●マザコンになる? 性的に目覚めてしまう? キスをめぐる2つの懸念

少し心理学に詳しい方なら、「人間にはエディプス・コンプレックスというのがあるのだから、男子とママの関係が濃厚なのは仕方がない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

エディプス・コンプレックスというのは「異性の親に執着してしまう」ということではありますが、勘違いしてはいけません。

異性の親、つまり男子にとってはママに、「執着しっぱなしでOK」ということではない のです。

男子にとって初めての異性=ママは、「異性なのだけれど、絶対に自分のパートナーにはなり得ない存在 」です。大好きなママは、自分のものにはならない。

しかし、この思い通りにならない葛藤こそが男性の心を外の世界に向かわせ、強くします。

親離れの時期にママが息子を甘やかし過ぎることは、この「男にとって必要な葛藤」を奪ってしまうということ。

この試練を奪ってしまうことによって、病的なマザコン男性が誕生してしまう可能性は高いと言えるでしょう。

子育ての最終目標は、その子の自立 です。「ママ無しでは生きていけない息子」になってしまった場合、残念ながらあなたの男子育ては失敗なのです。

前章で述べたように、乳幼児期の男の子へのキスは、愛情と信頼の礎となり得るので問題ありません。

しかし、子どもが嫌がり始めた後の執拗なキスは、息子さんの成長を妨げ、がんじがらめにしてしまうかもしれません。

また、乳幼児期の男の子へのキスは心理学的にも問題はなく、親からのキスで子どもが性的に目覚めてしまうという心配も無用 です。

が、息子さんが「本気で嫌がっているのに」無理やりするキス、息子さんの“ファーストキス”の時期にまで侵食してしまうようなキスは問題です。

繰り返しますが、ママは息子さんにとって「絶対に手に入らない異性」。このラインを勘違いさせる行為は、息子さんのごく正常な恋愛を妨げる要因にもなります。

「いつやめるのか」は、息子さんの立場に立ち、彼の様子をよく観察して決めてくださいね。

●結論、キスは何歳までOK? みんなの意見を参考にして

最後に「男の子へのキス」をテーマに、筆者が独自に行った簡単なアンケートの結果です。

※調査エリア:北海道、福島県、東京都

※対象者:男子を育てたことがある、または育てているママ28歳~44歳 計89人

●質問その1:人前で息子にキスしたことはありますか?

・Yes……8人

・No……81人

『家ではするけど、人前ではしない。普通に私が恥ずかしい』(40代)

『するする。でも、子どものほうが人前だとカッコつけてさせてくれない』(30代)

『人前では、ほっぺとおでこ限定』(30代)

『親戚とか親友親子と一緒にいるときなら、しちゃいます』(30代)

『スーパー銭湯で子どもにキスしたら横にいたおばさんにいやな顔されて、しなくなった』(20代)

『人前は、ちょっとあり得ないかな。どんな人が見ているかわからないので、怖いです』(30代)

●質問その2:人目が無いところなら、息子にキスしますか?

・Yes……84人

・No……5人

『お酒が入ると、する。ほっぺに』(40代)

『いつでも余裕でする』(30代)

『赤ちゃん時代は、唇にも。大きくなってくるとほっぺやおでこにしてます』(30代)

『口とその周辺にはしない。虫歯菌をうつさない主義です』(20代)

『虫歯で苦労させたくないので、しない』(40代)

『ほとんどしない。頬ずりくらい』(30代)

『しません。実家のほうにも、あまりそういう習慣がないし、記憶もない』(30代)

●質問その3:息子にキスしていいのは、何歳くらいまでだと思いますか?

・0~3歳……11人

・4~6歳……7人

・小学校低学年まで……8人

・小学校中学年まで……3人

・小学校高学年まで……1人

・中学生まで……0人

・その他……9人

『子どもが嫌がったときがやめるとき』(40代)

『子どもがカッコつけだすまで』(30代)

『何歳ってことはない、人それぞれだと思います』(20代)

『年長さんくらいかな』(30代)

『小学校低学年で、男3人みんな嫌がり始めてやめた。つまらないけどグッとがまんした』(40代)

『男子2人兄弟、3歳くらいまでたっぷり甘やかして、キスもしました。その後は接し方を変えて、結果良かったような気がする』(40代)

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対象者人数はごく少ないアンケートですが、ママさん自身の価値観や成育歴、お子さんの性格による多様な実態が浮き彫りになりました。

「人前ではあまりしないけど、家ではする」「入学前くらいまではキスする」 という人が多いようです。

男の子の育て方に関しては、近年教育者、医療関係者らによる著書がたくさん出版されています。

それだけ男の子は「難しい」「デリケートな」側面がある存在なのでしょう。

息子さんの将来を本気で思うなら、幼児期にしっかりとママからの愛情を蓄積し、スムーズに思春期を迎え、大人の男性として自立していくのが一番です。

不足することも過剰になることも無いよう、適切なスキンシップを心がけてあげたいですね!

【参考文献】

・『児童精神科医ママの子どもの心を育てるコツBOOK』白尾直子・著

・『男の子の本当に響く叱り方ほめ方』小﨑恭弘・著

●ライター/月極姫(フリーライター)

●モデル/大上留依

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