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出産経験がない人は「がん」リスクが高い?【医師が回答】

  • 2025.3.26
【医師が解説】妊娠・出産の選択はそれぞれですが、出産経験の有無でリスクが変わる病気があります。分かりやすく回答します。
【医師が解説】妊娠・出産の選択はそれぞれですが、出産経験の有無でリスクが変わる病気があります。分かりやすく回答します。

Q. 「出産経験がないとがんになりやすい」って本当ですか?

Q. 「出産経験がないと一部のがんのリスクが高まると聞きましたが、本当でしょうか? 妊娠や出産はとても大変そうなので、出産経験があるほうが健康リスクが高いのかと思っていました。もし本当なら、なぜ出産経験がないことが、リスクになってしまうのか知りたいです」

 

A. 乳がん・子宮体がんなどのリスクが高まる可能性があります

妊娠・出産経験がない場合、女性ホルモンの一種であるエストロゲンだけにさらされる期間が長くなります。女性の多い乳がんは、エストロゲンが関係すると考えられているため、妊娠・出産回数が少ない人や、初潮年齢が早かった人は注意が必要です。

また、子宮体がんも妊娠・出産を経験していない女性がかかりやすいと言われています。

加えて、子宮の内外にできる良性の腫瘍である子宮筋腫も、同じくエストロゲンの影響を受ける病気です。卵巣がんについても、排卵回数が多い女性、つまり妊娠・出産の経験が少ない女性ほど発生率が高いという説があります。

しかし、これらの病気は必ずしも妊娠・出産経験の有無だけで決まるものではありません。生活習慣や遺伝的要因なども関係します。また、妊娠・出産経験がある人のほうがリスクが高くなる病気もあります。

過度に不安にならず、定期的な健康診断や婦人科検診を受けるようにし、自身の健康状態を把握することが大切です。

山田 恵子プロフィール

東京大学医学部卒業。整形外科専門医、日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医、認定産業医。東京大学医学部医療情報経済学客員研究員、ハーバード大学研究所客員研究員等を経て、現在、東京大学医学部附属病院整形外科。勤務医として診療にあたりながら、女性の健康をサポートする情報を幅広く発信している。

文:山田 恵子(医師)

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