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理想はケア要らずの体! フィトテラピー流、食事の流儀【植物のおまもり Vol.2】

  • 2016.4.18
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植物の力は、私たちの元気ときれいにとってなくてはならない存在。その穏やかで頼もしい働きかけに、 “困った時のレスキュー” としてついつい頼ってしまいがちだけれど、その力を知れば知るほど思い至ることがあります。植物は決して魔法のような万能薬ではなくて、ふだんの体作りこそが元気ときれいの土台であり、そのことを大切にしている体にこそ、植物は最大限の力を貸してくれるのだと。

前回の「呼吸による十分な酸素の補給」に続いて、今回は細胞を元気にする両輪のもう一方となる食事について、そして日々の食生活をサポートしてくれる「植物のおまもり」をご紹介いたします。

■長く食べ継がれてきた「旬の食材」を選ぶ

溢れかえる世界中の食べものに、新作が続々登場する美容・健康食品、多種多様なダイエット法や食事法。意識の高い人ほど惑い、「あれもこれも食べなくちゃ」「あれはダメ、これもダメ」と窮屈になったり、失敗したり続かなかったりすることが多いのではないでしょうか。

私自身、自然食を徹底していた母のもとで育ったものの、反動でジャンクフードを食べすぎて、体調を崩したことがあります。女性誌の美容担当になってからは「これは!」と思う食事法や美容・健康食品を積極的に試し、失敗や行き詰まりをくり返しながら“自分にとっての正解”を探しました。

同時に仕事を通して植物や自然の力を学び、心身の揺らぎに悩まされなくなった今、私の中で確かな指針はたったひとつ。“自分の住まう風土で長く食べ継がれてきたものを選び、食べ方に倣う” という、とても当たり前のことでした。

© karin - Fotolia.com

食事は体を作るとともに、体と外の環境を調和させるもの。そして、長く食べ継がれてきたものは体に消化・解毒システムが備わるため、内臓に過度な負担がかかることなく、効率よく栄養を摂取できます。すると体調を一定に保つホメオスタシスが安定し、免疫力が高まって、元気ときれいをキープしやすくなっていきます。それを踏まえ、私の食事の柱はこの2つ。

1)お米と味噌、出汁をベースに “旬の食材” をなるべく丸ごと、シンプルにいただく2)食べたいものは我慢せず、“毒消し” で相殺する

1)の食べ方はアミノ酸のバランスがよく、旬の食材は栄養価とおいしさに優れているので、続けていると心身が落ち着いてきます。自分の体が喜ぶ食べもの、食べ方、食べる量が自然とわかるようになりましたし、本物の調味料でシンプルに味付けした料理は滋味深く、ひと口ずつ丁寧に噛み締めて味わうから唾液で消化が促進され、胃腸がとても楽になりました。

■食材のマイナス面を打ち消す「植物のおまもり」

2)の “毒消し” というのは、ある食材のマイナス面を打ち消す食べ方で、これも昔から利用されてきた “植物の知恵” 。お寿司のわさび、お刺身の薬味などがわかりやすいでしょう。私は甘いものが大好きで、時々脂っこいものを食べすぎたり、お酒を飲みすぎることがありまして(同様の方、きっといらっしゃいますよね)、そのダメージが次の日に残らないよう、常備しているものがいくつかあります。

次ページで、その3つをご紹介します。

疲労回復や風邪予防などに「古式 梅肉エキス」

もっとも頻繁に、長くお世話になっているのはなんといっても梅干し。自然療法においては疲労回復や胃腸の不具合、引き始めの風邪の対処にと “薬” のように重宝する存在で、甘いものを食べたあとにひとつ食べておくと、頭と体が重くなるのを防いでくれます。

青梅をじっくり煮詰めた「古式 梅肉エキス」(90g ¥3,942~)は、その強力版。とんでもない酸っぱさで、大豆粒ほどの量をなめただけで全身の細胞に喝が入ります。どちらも昔ながらの製法で、きちんと作られたものを選ぶこともポイントです。

胃もたれには、グラス一杯の「ホットレモン」

揚げもので胃がもたれた時、吐き気がする時にテキメンなのは、フレッシュなレモン半分を絞り、お湯を注いだカップ一杯のホットレモン。レモンには油脂を分解する胆汁の生成を促し、毒素を排出する作用があると言われていて、飲むと胃の不快感がすっとやわらぎ、楽になります。疲れた時や、目覚めがすっきりしない時にもおすすめ。

食べ過ぎには、ペパーミントの煎じ薬を

そして食べすぎてしまった時、無性に飲みたくなるのが消化をサポートしてくれるペパーミントの煎じ薬です。水から火にかけ、沸騰したら火を弱めて5分ほど浸出。カップ2杯くらい飲むと、胃の中を洗い流してくれたかのようにすっきりしてきます。

私が常備しているのはパリのハーブ専門薬局のものと、「JOE’S TEA」のPROPER PEPPER MINT(15袋 ¥2,000)の2種類。

■「植物のおまもり」を備えつつ、理想はケア要らずの体

こうしたこまめなケアと、自然に寄り添った食事を続けていると自然の移ろいへの感受性が高まって、自分の体が欲すること、 “体の本当の声” が聞こえるようになっていきます。

そうなればケアはより適切になり、植物の効果実感は増し、元気ときれいのアベレージが底上げされる。そう、目指すは植物のおまもりを備えつつも、ケア要らずの体。それが私の考える、フィトテラピー流 食事の流儀です。

・古式 梅肉エキス(梅丹本舗) tel. 0120-89-2468 http://www.meitanhonpo.jp
・JOE’S TEA http://shopping.geocities.jp/joesteacompany/

(神津まり江)

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