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健康長寿を叶えるための“ベストな”夕食時間

  • 2025.2.12

結局、夕食は何時に食べるのがベストなのか? その問いに「少なくとも21時ではありませんよ」と冗談めかして答えたのはジョゼフ・アントゥン博士。アラブ文化では深夜の食事を楽しむことが多いが、その習慣が健康に与える影響について議論した流れで、彼はそう続けた。

「夜遅くに食事をすると、眠っている間も体が完全に休めません」と彼は続ける。「自覚はないかもしれませんが、消化器官が働き続けているため、深いレム睡眠に入りにくくなります。さらに、夜遅くの食事は胃酸の逆流などを引き起こし、睡眠中に小さな覚醒が生じることもあります。良質な睡眠が取れないと、寿命に関わる重要な健康指標を満たせなくなるのです」

つまり、夕食は「早ければ早いほど良い」というのがアントゥン博士の考えだ。ただし、重要なルールが一つある。それは、夜の最後のひと口から翌朝の最初の食事まで、12時間の間隔を空けること。

この習慣は「フロントエンド・インターミッテント・ファスティング(前半型の間欠的断食)」と呼ばれ、一日のカロリー摂取を朝から日中に集中させ、夜に向けて徐々に減らしていく食事スタイルだ。これにより、消化器官をしっかり休ませることができ、睡眠の質が向上し、健康全般にも良い影響を与えるという。

「100歳以上の長寿者にインタビューをしたところ、共通していたのは“健康的な食事をしていること”ではなく、“夕食を早めにとっていること”でした」とアントゥン博士は語る。

彼らは夜遅くまで外出したり、深夜に食事やお酒を楽しんだりすることがなく、そして、翌朝には必ず朝食をとる。ただし、そこには意識的かどうかに関わらず、12時間の間隔が空いている。つまり、自然と間欠的断食(インターミッテント・ファスティング)が実践されているのだ。しかも、一度でもファスティングを試したことがある人なら分かるように、睡眠中に断食時間を確保することで、無理なく続けやすい。

さらに、アントゥン博士は長寿を目指すための数多くのアドバイスを持っている。その中でも特に印象的だったのは、「朝食を抜くのは最悪の選択」という言葉だ。健康や長寿を意識するなら、まずは夕食の時間を見直し、朝食をきちんととることから始めてみては?

Text: Margaux Anbouba Translation: Makiko Yoshida

FROM VOGUE.US

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