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【“白い粉”クイズ】「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の違いはナニ?それぞれどんな料理に向いている?

  • 2025.2.10

料理やお菓子作りに欠かせない小麦粉ですが、みなさん、小麦粉に関する知識ってどれくらいありますか?わたしの場合、薄力粉・中力粉・強力粉の3種類あることは知っているものの…。その違いは何なのか?それぞれどんな特徴があって、どんな料理に適しているのかなど、詳しいことは知らないんですよね(笑)。そこで、料理知識を向上させるため、小麦粉についてあれこれ調べてみました。

一口に“小麦粉“と言ってもいくつか種類があるんです♪

スーパーに行くと、小麦粉売り場には「薄力粉」をメインに「強力粉」や「中力粉」が並んでいますよね。では、「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の違いって、何でしょう?

【違いはナニ?クイズ】
問題
「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の違いはナニ?


thinking time♪





正解は、

「小麦粉に含まれるたんぱく質(グルテン)の質と量の違い」です。

グルテンとは、小麦粉に水を加えて捏ねた際、小麦粉に含まれるたんぱく質と水が結びついて出来る物質のこと。小麦粉には「グルテニン(弾力はあるが伸びにくい)」と「グリアジン(弾力はないが粘着力が強く伸びやすい)」という2種類のたんぱく質が含まれています。それが捏ねることで絡み合って、粘りと弾力性のある「グルテン」に変化するそうです。

そして、グルテンの量が多く、弾性と粘性の強い(質の強い)ものから順に、「強力粉」「中力粉」「薄力粉」と分類されます。


画像出典:日清製粉公式HP

強力粉はたんぱく質の含有量(約11.5~13.0%)が多いため、グルテンの力が強くなる。そして、薄力粉はたんぱく質の含有量(約6.5~9.0%)が少ないため、グルテンの力が弱くなります。中力粉は、たんぱく質の含有量が約9%で、薄力粉と強力粉の中間です。

また、粒度(粒子の大きさ)は、強力粉は粗く、サラッとしてダマになりにくいのが特徴。薄力粉は細かく、しっとりしてダマになりやすいのが特徴とのこと。中力粉は、その中間です。

このように、強力粉、中力粉、薄力粉の特徴が異なるのは、原料となる小麦の種類が違うからで、強力粉は「硬質小麦」、中力粉は「中間質小麦」と「軟質小麦」、薄力粉は「軟質小麦」から作られるそうです。ちなみに、日本国内で生産される大半の小麦が、「中間質小麦」とのことです。


画像出典:日清製粉公式HP

そして、もうひとつちなみに…なんですが、「強力粉」を「きょう“りょく“こ」ではなく「きょう“りき“こ」と言う理由。それは粉業界で、グルテンの多い小麦粉を「力(りき)が強い」という言い方をするからみたいです。

そうなると、「薄力粉」ではなく「弱力粉」となるのではと思いますが、一般財団法人製粉振興会によると「(はっきりした理由はわかっていないが)弱力粉では印象が悪いので、薄力粉にしたのではないか」と解説していました。

確かに、“弱い“という言葉は、あんまりポジティブな印象がないかもしれませんね。それに、「弱力粉(じゃくりきこ)」って少し言いづらい気もします。でもまぁ、ただ「薄力粉」と言い慣れているだけかもしれないけど(笑)。

少し横道に逸れましたが、強力粉、中力粉、薄力粉の特徴がわかったところで、それぞれどんな料理に適しているのか、見ていきましょう。


「強力粉」「中力粉」「薄力粉」はどんな料理に適している?


画像出典:photoAC

強力粉は、弾性と粘性が強く、しっかりとした弾力のあるモチモチの食感に仕上がるため、パンやピザ生地、餃子の皮などに向いているそうです。


画像出典:photoAC

コシがあるモチモチとした食感に仕上がることを生かし、クレープを作るのもいいみたいです。また、粒子が粗くサラサラしているので、打ち粉に使ってもいいそうですよ。

続いて、「うどん粉」との別名を持っている中力粉は、その呼び名の通り、うどんを作るのに最適。強力粉ほど弾性が強すぎず、薄力粉ほど粘度が弱くないため、うどんに適した絶妙なコシが生まれるそうです。


画像出典:photoAC

中力粉というと、うどん以外に使い道はない…と勝手に思っていましたが(笑)、ほかにも使えるみたいです。

例えば、お好み焼き。強力粉を使うと弾力が強すぎ、薄力粉では弾力が弱くべっとりとした仕上がりになります。でも、中力粉でお好み焼きを作ると、ふわっとしつつも食べ応えのある、ちょうどよい食感に仕上がるんですって。


画像出典:photoAC

“粉もん“系でいうと、大阪名物の「いか焼き」がありますが、「いか焼き」は、中力粉ではなく強力粉が使用されているそうです。わたしは食べたことがないのでわかりませんが、いか焼き特有の弾力のあるモチモチとした食感は、強力粉で作るからこそなんだとか。


画像出典:photoAC

中力粉について話を戻しますが、中力粉でお菓子を作ると、ふんわりしつつも食べ応えのある、ずっしりした感じの仕上がりに。そのため、ドーナツやパウンドケーキなどにも適しているそうです。ちなみに、ドライフルーツなどの具を入れる場合、薄力粉の生地は具が沈みがちですが、中力粉の生地は具が沈まず、上手に焼き上がるそうですよ。理由はわかりませんが(笑)。


画像出典:photoAC

薄力粉は言うまでもなく、頻繁に使う一番身近な小麦粉ですよね。

スポンジケーキやシフォンケーキ、クッキー、マフィンといったお菓子全般、天ぷら、唐揚げやとんかつの衣、ホワイトソース、すいとんなど、いろいろな料理に使うことが出来ます。先ほど、お好み焼きは中力粉が適していると紹介しましたが、現実的には、身近な薄力粉で作ることが多いですよね。


画像出典:photoAC

薄力粉は、粒度が細かく粘度が弱いため、ケーキを作るとふんわりやわらかく仕上がり、クッキーはさっくりと軽い口あたりに仕上がるとか。ちなみに、グルテンの多い強力粉でもクッキーは作れないこともないそうですが、硬くボソボソした食感に仕上がるんですって。

…ということで、今回は、強力粉、中力粉、薄力粉の違いや用途について紹介しました。

個人的に気になったのは、「中力粉」の存在(笑)。わが家ではうどんを手作りしないので、これまで購入したことはありません。でも、強力粉と薄力粉の中間に位置する小麦粉なので、実は意外と使い勝手がよく、幅広く料理に使えるのかもと思ったり…。どうなんでしょう?とりあえず、近々、中力粉でお好み焼きを作ってみたいなと思っています。薄力粉で作るお好み焼きとどんな違いがあるのか、興味津々です♪

それでは最後に、今回調べた、強力粉、中力粉、薄力粉の特徴を簡単にまとめておきますね~。ちなみに、家庭用は3種類ですが、業務用の小麦粉はさらに細かく分類され、用途別・等級別に、100種類近い製品が販売されているそうですよ。すごっ(笑)。

◎強力粉
たんぱく質の含有量は約11.5~13.0%。グルテンの量が多く、弾性と粘性が強い。粒度は粗く、サラッとしてダマになりにくい。原料となる小麦の種類は「硬質小麦」。用途はパンやピザ生地、餃子の皮など。

◎中力粉
たんぱく質の含有量は約9%。粒度、グルテンの量、弾性と粘性は強力粉と薄力粉の中間。原料となる小麦の種類は「中間質小麦」と「軟質小麦」。用途はうどん、お好み焼き、ドーナツやパウンドケーキなど。

◎薄力粉
たんぱく質の含有量は約6.5~9.0%。粒度は細かい。グルテンの量が少なく、弾性と粘性が弱い。粒度は細かく、しっとりしてダマになりやすい。原料となる小麦の種類は「軟質小麦」。スポンジケーキやシフォンケーキ、クッキー、マフィンなどお菓子全般、天ぷらなど。

<参考文献>

『日清製粉公式サイト〜小麦・小麦粉の基礎知識〜』
https://www.nisshin.com/entertainment/encyclopedia/flour/flour_01.html

『マイナビ〜お菓子作りにおすすめの小麦粉8選!種類別の特徴や選び方を紹介〜』
https://osusume.mynavi.jp/articles/2797/

『cotta〜グルテンとは?小麦粉からグルテンを取り出してみた!〜』
https://www.cotta.jp/special/article/?p=19501&srsltid=AfmBOoqte4GVGBwqPduRmKpaK-2zYkwLQA7Y-hZRuIGBNc01KjecgBGJ

『クックドア〜お好み焼きに小麦粉・卵は欠かせない!/ホームメイト〜』
https://www.cookdoor.jp/okonomiyaki/dictionary/21324_okono_024/#:~:text=%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA%E3%81%AE%E5%89%B2%E5%90%88%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%88%86%E9%A1%9E&text=%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%A7%E3%81%8A%E5%A5%BD%E3%81%BF%E7%84%BC%E3%81%8D%E3%81%AB,%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%86%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

『木下製粉株式会社〜#323 薄力粉はなぜ弱力粉と呼ばないのか?〜』
https://www.flour.co.jp/news/article/323/

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