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【ネコとおばあちゃん】悲しいことが起きても力強く生きる。どんな状況でも諦めない祖母の言葉が作品の決め手になった【作者に聞く】

  • 2025.1.18
「にゃん旅鉄道~さくらの物語」より
「にゃん旅鉄道~さくらの物語」より

福島中央テレビの情報番組「ゴジてれ Chu!」で、放送されていた人気ミニコーナー「にゃん旅鉄道」。現在は「ふにゃ〜り日和」へリニューアルして毎週火曜日に放送されている。「ねこが働く駅」として知られる福島県の会津鉄道・芦ノ牧温泉駅を舞台に、働くねこたちの様子を紹介している。約1分間の短いコーナーながらTVerでは、総再生数170万回を突破し、なんと映画も公開された。

今回ウォーカープラスで紹介する「にゃん旅鉄道~さくらの物語~」は、そんな「にゃん旅鉄道」をモチーフにした作品。妹ねこの「さくら」を主人公に、働くねこたちの日常はもちろん、芦ノ牧温泉駅にやって来る人々との実話をもとにしたエピソードや四季折々の風景を、ゆきよみさん(@yukiyomi333)が丁寧に描く。今回は、芦ノ牧温泉駅の歴史について。駅と同い年だという近所のおばあちゃんが、さくらを撫でながら思い出を振り返る。

大切な人々に先立たれても力強く生きるおばあちゃん

芦ノ牧温泉駅は間もなく開業100年なり、その長い歴史と共に生きてきた地元会津の人々を描いてみたかったと語る作者のゆきよみさん。本作には大切な人々に先立たれたおばあちゃんが登場し、辛いことや苦しいことがあっても力強く生き、笑顔を絶やさない姿を描いている。お気に入りのシーンは手のシミをさくらに舐められたおばあちゃんが笑っているところだと教えてくれた。

モデルは自身の祖母を参考にしている。芦ノ牧温泉駅の太い桜の幹を見て、祖母のシワシワだった手や元気な姿を思い出し、祖母の口癖「ばばは死ぬことを忘れた」が創作のヒントになったという。

「長生きするほど『大切な人々が先に旅立つ』という場面を何度も経験し、それでもなお人間は長く生きたいと思うのか?自分だったらどう思うんだろう?と、自問自答を繰り返していた時、祖母のあの口癖を思いだしました。どんな状況であっても、人間は生きることを諦めたくないもの。そしてきっと、前を向くことができるはず。最後のセリフ『長生きくらべじゃな 桜の木さん』にたどり着きました」と思いやエピソードなどを熱く語ってくれたゆきよみさん。

長い歴史をもち、多くの人から愛され続ける芦ノ牧温泉駅。さくらの成長と会津鉄道・芦ノ牧温泉駅の美しい風景にも癒やされてほしい。

取材協力:ゆきよみ(@yukiyomi333)

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