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“日本人最年少F1デビュー”角田裕毅選手、レーサー人生終幕の危機から得た大きな精神的成長「心の赤い炎が青い炎に変わった」<NumberTV>

  • 2025.1.17
「NumberTV」第12回が1月16日に配信された (C) Kiichi Matsumoto/Sports Graphic Number
「NumberTV」第12回が1月16日に配信された (C) Kiichi Matsumoto/Sports Graphic Number

【写真】“日本人最年少F1デビュー”で将来を嘱望されるF1ドライバー・角田裕毅選手が初めての挫折を告白

福士蒼汰がナビゲーターを務め、トップアスリートたちの輝かしい「現在」とそれに至るまでの「挫折」をアスリート本人が語るリアルドキュメンタリー番組「NumberTV」(全24回)。1月16日にLeminoで配信された第12回は、日本人最年少記録を更新する20歳という若さでF1デビューを果たしたドライバー・角田裕毅選手が登場し、アマチュア時代に経験したレーサー人生が閉ざされてしまいそうになるほどの挫折について語った。(以下、ネタバレを含みます)

元モータースポーツ選手の父の指導で幼少期から活躍

同番組は数々のアスリートのドラマを伝えてきたスポーツ総合雑誌「Sports Graphic Number」とLeminoの共同プロジェクトによって誕生した、トップアスリートの人生にフォーカスを当てるオリジナルドキュメンタリー。苦難を乗り越えてきたプロアスリート本人が、個々の競技人生を変えた「最大の挫折」と「復活」の物語を自らの言葉で語るリアルドキュメントとなっている。

第12回に登場した角田選手は、若手の登竜門であるF4から最高峰のF1まで瞬く間に駆け上がり、日本モータースポーツ界の次世代スターとして期待されている逸材。アマチュア時代に大きな挫折を経験し、鳴り物入りでデビューしたF1の舞台ではルーキーならではの厳しい洗礼を受けた。今回はそんな彼の2度の「挫折地点」と、それから得た財産を深掘りした。

元モータースポーツ選手の父の指導の下、4歳でカートを始め、翌年には地元サーキットが主催するレースのキッズクラスでシリーズチャンピオンを獲得。その後も勝利を重ね、次々とカテゴリーを上げていった。角田選手は当時について「父の教えが良かったのもあり、最初の(頃の)レースが結構勝てて、すごく楽しい時期でした。まだライバルとかが見つかっていない状態だったので、僕にとってレースは“勝つスポーツ”でした」と語る。

7歳でF1と出合った頃から父の指導が本格化。大きな大会で結果を残し続ける一方で、楽しいものだったレースが次第にそうではなくなっていく。角田選手は「父の指導が厳しくなり始めて、めちゃめちゃ怒られて、カートが好きじゃない時期もありました」と目を伏せる。

16歳の時、鈴鹿サーキットレーシングスクールに入校し、主戦場はカートからフォーミュラカーに。父から離れたことで、大きな成長を得る。「めちゃめちゃ良かったです。怒られなくなるし(笑)」と明かしつつ、「それまではレースで負けてもあまり『悔しい』って気持ちがなかったんですよ。でも、父から離れたことで(悪い部分を)自分で改善しようとして、勝ったり負けたりして、そこでめちゃくちゃ『悔しい』って気持ちが湧いて、『次は絶対勝ちたいな』って。そういった気持ちが初めて燃えたぎるようになりました」と告白。

「NumberTV」第12回より (C) Kiichi Matsumoto/Sports Graphic Number
「NumberTV」第12回より (C) Kiichi Matsumoto/Sports Graphic Number

F1日本グランプリの前座レースで優勝も…初めての挫折

フォーミュラデビュー戦では史上最年少で表彰台に立ち、F1日本グランプリの前座レース「スーパーFJドリームカップレース」で優勝するなど、ライバルとの経験の差を瞬く間に埋め、スクールを2位以内で卒業すれば翌年からF4に参戦できる位置まで上り詰める。しかし、最終選考会で思いもよらない初めての挫折を迎えてしまう。

慢心からくる油断で、フライングとコースアウトにより最終成績は3位となって落選。「『今回のテストで落ちたらレース活動は終わる』というのは前々から父と話していたので、『終わるんだな…』と感じて、帰りの新幹線で泣いたのを覚えています。初めてレースで泣いたんです」と打ち明けた。

だが、選考会3位という結果ながら、その姿勢と実力が認められ、翌年のFIA F4選手権に参加できることに。レーサー人生終幕の危機から一転、再び挑戦できることになった当時を振り返り、角田選手は「心の赤い炎が青い炎に変わったような感じ。『再挑戦して、人生を懸けて全てのレースに挑戦しよう』『ドライバーとして世界一になりたい』という感情に変わりました」と、精神的に成長できたことを語った。

なお、1月30日(木)にLeminoで配信される第13回は、サッカー日本女子代表“なでしこジャパン”の一員であり、マンチェスター・シティで活躍する長谷川唯選手が登場する。

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