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「この10年で“待てる男”になれた」ラッパー般若、俳優の経験を通して人間的にも成長

  • 2025.1.11
【写真・画像】「この10年で“待てる男”になれた」ラッパー般若、俳優の経験を通して人間的にも成長 1枚目
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ABEMAオリジナルドラマ『警視庁麻薬取締課 MOGURA』(1月9日より放送)で、とあることがきっかけでラッパーの麻薬使用を一斉摘発するためにラップグループに潜入捜査する警察官・伊弉諾翔吉(イザナギ)を演じる般若。言わずとしれた日本HIPHOP界の重鎮であり、『フリースタイルダンジョン』でラスボスを長年つとめるなど、幅広い層にその名は届いている。一方で「俳優」としての顔も持っており、2015年の映画『Zアイランド』以来作品数を積み上げ、ついに連続ドラマで主役へと抜てきされた。般若に『MOGURA』にも多数登場するラッパーの評価、自身のこれまでの俳優のキャリアなどを語ってもらった。

【映像】ラップグループに潜入捜査する警察官を演じる般若

「Jin Doggは“そこにいるだけ”で絵になる」

【写真・画像】「この10年で“待てる男”になれた」ラッパー般若、俳優の経験を通して人間的にも成長 2枚目
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ーー2015年から俳優としての活動がはじまりましたが、今回が初の「主演」。いつもと違った心持ちだったのではないでしょうか。

般若:細かいこと言っちゃったら始まらないんですけど、やっぱり普段より出演する量が圧倒的に多くて、セリフ覚えにも時間を使いました。

ーーこのドラマにのぞむにあたって準備したことはありますか。普段体を鍛えているというのは知られていますが、かなり絞ったとか。

般若:逆に体重は増やしましたね。あまりに絞っている警官もいないだろうと思って。4〜5キロは増えたんじゃないですかね。

ーー“熱血漢の警官役”ですよね。新しい役柄の方向性です。

般若:そうですね。大体捕まるか、死ぬかっていう感じだったので。だから今回は、いかに「フラットにするか」っていうことは考えていました。これまで僕がやってきた飛び道具みたいな役は、他のラッパーたちが担当してくれています。

ーーまさにラッパーのみなさんが数多く出演されているわけですが、“俳優の先輩”としてどう映っていましたか?

般若:ぶっちゃけていいですか?…すごく良いですよ。とくにジェイク(Jin Dogg)はいるだけでカメラ映えするんですよね……ズルいなと思います。

周りのラッパーが誰も遅刻しなかったことに感心

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ーー作品内では、般若さん含め、皆さんそれぞれラップするシーンもあって役としてやるのは難儀したんじゃないかと思います。

般若:そこは正直言っちゃうとやりづらかったですね。あくまで“ラップを通してのセリフ”なので。特に僕は自分の楽曲を使っていたんですが、本来の歌詞とは違うラップをしなきゃいけなくて……いじめられてるなと(笑)。

ーーほかに撮影していて印象に残っていることはありますか?

般若:社会的に当たり前のことなんですけど、出演している他のラッパーが、知る限り「遅刻しなかった」っていうことですね。撮影の集合時間が朝早くて、普段みんなは寝る時間だったと思うんです。やっぱり事のデカさにみんな気づいてたんじゃないんですか。

ーー慣れない現場っていうのもあるのでしょうか。

般若:だからラッパーの皆は頑張ったと思いますよ。それこそ、僕が初めて出たのが品川ヒロシ監督の『Zアイランド』だったんですけど、本当に緊張したんですよ。とくに教えてもらうことのないまま、ポンと放り出されてやって、自分で学んでいくしかなかったので。

ーーそういえば、今回共演する風間俊介さんも『Zアイランド』で共演されているんですね。

般若:そうなんですよね。あれから10年後、こういう形で再会できてすごく嬉しいです。本当、風間くんってすごいんですよ。作品にいるだけで安心するし、想像以上のことを軽くやってくれるから。今回、風間くんが安堂役をやるってなったときに、自分の中で作品の全体像が見えましたね。

「本番まで9時間以上待機した経験もあった」

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ーー俳優を10年間コンスタントに経験してきて、音楽活動にはどう還元されてきましたか?

般若:現場や表舞台での立ち振舞みたいなのは勉強させてもらっていますね。具体的な名前は出せないですけど「この人はこういう風に景色が見えてるんだ」とか。

ーー見える景色も、準備段階でも、異なることは相当多そうですね。

般若:最初驚いたのが、暑い中でも寒い中でも「待つ」のが当たり前の世界なんですよね。最近はないですけど、本番まで9時間以上待機するとか全然あったんです。せっかちな自分が、この10年で「待てる男」になったっていうのは結構大きいです(笑)。

ーー俳優を通して人間的にも成長できたと。

般若:間違いないです。たぶん、ラッパーの皆も今回経験してるはずだし、寝ないで来て撮影しているっていう奴もいたと思うんですよ。だから結構レベルアップできたんじゃないんですか。「ワンチームで作り上げよう」という意識がしっかり出ている作品なんで……ぜひ皆さん、細かいところまで見てやってください。

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取材・文:東田俊介
写真:You Ishii

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