1. トップ
  2. 北野武「漫才を辞めててよかった」心をポッキリと折った“意外すぎる理由”

北野武「漫才を辞めててよかった」心をポッキリと折った“意外すぎる理由”

  • 2025.2.4

漫才、テレビ、映画と、芸能界の第一線を走り続けてきた北野武。そんなお笑い界のレジェンドが、オリエンタルラジオの『武勇伝』を見て、「漫才をやめていて本当によかった」とつぶやいたという。

なぜ、漫才界の重鎮が後輩の芸風にそこまでの衝撃を受けたのか。『中田敦彦のYouTube大学』での対談で、その意外な真相が明かされた。

“衝撃の瞬間”漫才が変わった…オリエンタルラジオの『武勇伝』との出会い

「漫才とっくにやめて、テレビ東京の番組で『武勇伝』を見た時に、『ああ辞めててよかった』と思った。こんなの来たかと思って」と、北野は当時の衝撃を振り返る。当時、漫才からすでに離れていた北野の目に、『武勇伝』は新しい表現の到来を告げる衝撃的な作品として映ったという。

undefined
(C)SANKEI

「もうラップなんだと思った」。それまでの漫才の常識を覆す新しいスタイルに、北野は驚きを隠せなかった。従来の漫才の枠を超えた表現に、新たな可能性を見出したのだ。自身も革新的な表現者として知られる北野だからこそ、オリエンタルラジオの革新性を見抜くことができたのかもしれない。

「『武勇伝』は、みんな好きで、かなりの人見て知ってるんだけど、『武勇伝武勇伝』で乗っていったらあれで終わってるもん」と分析する北野。そして、「あれは隠し系大会でいいんだよ。たまにやれば。テレビの番組とか」とアドバイスを送る。

芸人から知的表現者へ...北野が見守る後輩の進化

驚くべきことに北野は、中田の現在のYoutubeの活動にも深い関心を寄せていた。「数学の動画、フェルマーとか見てる」「ABC予想だと一瞬で終わっちゃうんだよね」と、その感想まで語り始めた。これは単なる先輩芸人としてだけでなく、一人の知識人として中田の活動を評価している証だろう。

実は北野自身、「工学部なんで数学しかできなかった。数学だけは全国模試で1位なったりしてた」というほど数学に長けた人物。だからこそ、中田の数学動画が教科書の内容を超えながらも、YouTubeという媒体で見るのにちょうど良い深さを保っていることを評価していたのだ。

新しい表現への挑戦と、そこに知性を織り交ぜていく中田の姿勢。それは北野自身が歩んできた道とも重なり、より深い理解と期待を寄せているのかもしれない。

“新しい才能”を認める、懐の深さ

この対談を見た視聴者からは、感動的なコメントが相次いだ。とりわけ、かつて「邪道」と批判されることもあった『武勇伝』を北野が高く評価していたという事実に、多くの人が感銘を受けたようだ。

あれだけ邪道だとバカにされたとあっちゃんが感じて悩んでいた武勇伝を、天下のたけしさんがとても認めてくださっていたと聞けて感無量です
これは嬉しいだろうなあ、武勇伝が報われた瞬間
あっちゃん、武勇伝もYoutube大学もちゃんと認められてる…。嬉しいなぁ。色んな悔しい想いを抱えていた時期もあったかと思いますが、まっすぐ歩いてきた道は間違ってなかったんだなぁ」

世代を超えて、表現の可能性を追求し続ける北野武。漫才からテレビ、映画、そして今またYouTubeという新しいメディアへ。その柔軟な姿勢と、後進の才能を認める懐の深さこそが、第一線で活躍し続けている理由なのかもしれない。

そして今回の対談は、単なる「先輩と後輩の出会い」以上の意味を持っていた。漫才という伝統的な芸能から、ラップやショー形式を取り入れた新しい表現へ。さらには知的エンターテインメントという未開の領域へ。新しい表現者たちの挑戦を、北野は常に温かく、そして確かな目で見守り続けていたのだ。

※記事内の情報は執筆時点の情報です