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地位は研修医のほうが上?研修医の働くイメージを“根幹から塗り替える演出”が話題に“新火曜ドラマ”

  • 2025.1.21

TBS系火曜ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』は、これまでの研修医の働く環境に対するイメージを、根幹から塗り替えるような演出に満ちていた。9時出勤・17時退勤は当たり前、長く働いてもらえるよう手厚く扱い、立派な寮も用意するなど、半ばやりすぎにも思えるほど。主演・芳根京子が演じる若月まどかに対しては、SNS上で「これからの成長が楽しみ」「最後の展開、感動した〜」と期待する声が散見される。

令和研修医への“お客様扱い”

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火曜ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』第1話より (C)TBS

令和に働く研修医は、現実でもこれほどに“お客様扱い”されているのだろうか? 強く疑問に思ってしまうほど『まどか26歳、研修医やってます!』では、研修医に対する好待遇がやたらと強調された。

十分すぎるほどの個室が一人ひとり当てがわれている寮(おまけにおしゃれで広い共有リビングもあり)、9時出勤17時退勤は当たり前。手術を見学している最中でも、定時の17時になれば即座に退勤していく研修医の様子は新鮮に映る。

研修医たちを迎える側である医師たちは、ことさらに研修医たちを”お客様”と呼び、初出勤の彼らをお菓子を用意して待ち構えていた。ハラスメントなんてもってのほか。いまや医者が病院を選ぶ立場にあるとして、地位は研修医のほうが上であるらしい。

少子高齢化が常態的な課題となりつつある日本。実態は定かではないが、若い働き手が貴重なのは医療業界でも変わらないのかもしれない。主人公である若月まどか(芳根京子)は、自分の受ける待遇に少しの戸惑いを見せつつも、研修が始まった数日で早くも慣れた様子だった。

ベイスターズファンである彼女は、17時に退社し、恋人の砂田直人(渡邊圭祐)と野球観戦を楽しむ余裕もある。まどかがこの先の研修生活で、どんな壁に当たり、どんな成長を遂げていくのか。SNS上でも「これからの成長が楽しみ」「面白すぎて2話が楽しみ」と期待されている。

まどかがぶつかる壁は、仕事以外にも?

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火曜ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』第1話より (C)TBS

1話では、自身が前もって聞いていた「患者の背中や腰の痛み」にまつわる報告を怠ったせいで、人の命を危険に晒した責任を強く自覚する、真摯なまどかの様子が描かれた。終盤では、急に倒れてしまった患者を、心臓マッサージで窮地から救う働きも見せている。

さまざまな困難が、これからの彼女を襲うだろう。しかし、まどかがぶつかるのは、仕事上における壁だけにとどまらないかもしれない。どうにも、彼女の恋人である直人に嫌な予感を覚えてしまう。同じように感じている視聴者も多いようだ。

直人に浮気されてしまうか、それとも思うように会う時間が取れなくなり、関係がギクシャクしてしまうか……。確実と言っていいほど、恋人との軋轢が仕事に影響を与える、まどかの混乱や戸惑いが描写される回があるはずだ。

まどかと直人の関係に一石を投じる可能性があるのは、まず間違いなく、まどかの指導医である菅野尊(鈴木伸之)だ。彼は一見、クールで無骨な性格で、人の感情の機微に疎そうに見える。しかし、方向音痴であるお茶目な一面があったり、無意識に人との距離を縮めたりする一面があるなど、恋愛ドラマにおいてなくてはならないキャラクターである。

まどかと直人、そして尊。彼らの三角関係はどう展開していくのか。まどかが今後の行き先を決める「重要な2年間」のうちに、的確な答えは出せるのか。



TBS系 『まどか26歳、研修医やってます!』毎週火曜よる10時

ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。X(旧Twitter):@yuu_uu_