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12月に鈴鹿で開催される異例の「スーパーGT最終戦」優勝は誰の手に タイトルの行方は?

  • 2024.12.5
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シーズンを通して天気に恵まれなかった2024年のスーパーGT。第5戦は台風の影響で2日ともにキャンセルとなり、例年はオフの12月にリスケジュールとなった。したがって今週末鈴鹿サーキットで開催される第5戦が、今シーズンの最終戦。鈴鹿戦はこれまでほぼ夏場にしか行われておらず、さらにサクセスウェイトがない鈴鹿戦というのも2008年開幕戦以来16年ぶりのこと。難コース鈴鹿でのガチンコ要素満載の1戦ということで、ぜひとも名勝負に期待したいところだ。

■36号車が大きくリードする展開

最終戦最大の焦点といえばやはり、タイトル争いだ。GT500クラスは現在、昨年チャンピオンの36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)がランキングトップ。2位の100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)との差は18ポイントと大きく、36号車がノーポイントに終わったとしても100号車は優勝しなければ逆転できない。22ポイント差の3位38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)、23ポイント差の37号車Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)も同様で、3台は“なんとしても優勝”という戦い方をすることになる。
しかしながら“36号車がノーポイントに終わったとしても”というケースが、どうも想像がつかない。今シーズン開幕戦の優勝からランキングトップでい続けた36号車は常に最大サクセスウェイトを搭載し戦ってきたわけだが、そんな中でノーポイントのレースは1度もなかった。それこそが36号車の強さだ。2023年もノーポイントは1戦のみ。タイトル争いにからめなかった2022年もノーポイントは1度もなしと、安定感の面ではここ数年最も秀でている。
今シーズンその部分が顕著だったのが、第6戦と第7戦。サクセスウェイト差が大きく燃料リストリクターの制限も複数段階で受けるこのあたりが、最もランキング上位は戦いにくい。さらにこの2戦はともに予選日が雨で決勝に向けたロングランが行なえず、ウェイトに対するタイヤの影響などレース前に確認したかったことが確認できないまま挑むことになった。だがそれでもしぶとく戦い抜いた結果、8ポイントと4ポイントを獲得。そしてサクセスウェイトが半減となった前回の第8戦で、今シーズン2勝目を達成。これほど理想的な流れでタイトル獲得に向かったチームは、これまで見たことがない。終盤戦ということでマシントラブルの可能性が少々高くなるというのが不安要素ではあるが、それでもタイトル獲得は固いのではと見る。

■抜き難い鈴鹿、トラブル多発の可能性も……

もうひとつの要因が“なんとしても優勝”というチームがタイトルの可能性を残す3台だけではないことで、抜き難い鈴鹿でいつもより激しいバトルが繰り広げられ、接触などトラブル多発が予想できること。例えば今シーズン新車両CIVIC TYPE R-GTをデビューさせたホンダ勢。ホームコースでの優勝がまだなく、この鈴鹿が最後のチャンスとなる。もちろん100号車が優勝すればベストだが、脱落した場合は他の4台がその使命を果たさなければならない。
また、タイトルの可能性がなくなったニッサン勢も、4度のタイトル獲得とスーパーGTでは最大の功労者であるロニー・クインタレッリが今シーズン限りで引退を表明したことで、23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)はラストレースを何としても優勝で飾ろうと意気込んでいる。
36号車は、そんな周囲の状況をよそにプレッシャーなく戦うことができる。今シーズン3勝目を挙げて優勝という、華々しくタイトルを決める可能性も高いのではないだろうか。

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