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女子ライター、キャリアを考える。Vol.5「インタビュアーに必要な4つの心得」

  • 2016.4.1
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こんにちは、編集者/ライターの池田園子です。ライターとして食べていくためのリアルについて語る本連載、第5回目では「取材時に心がけていること」についてお話します。

ライターは翻訳者に近い

ライターは自分の書きたいことを自分の視点を元に書く「コラムニスト」ではありません。取材相手の話す言葉を読み手にわかりやすく伝える「翻訳者」のようなもの。そう表現するとわかりやすいかもしれません。

だから原則、取材をして書く仕事がメイン。この記事では「取材相手に会って話をきく」ケースを取材として取り扱います。

(独立初期のころはできていませんでしたが)取材時に心がけていることが、大きく4つあります。最初に断っておきますが、どれもあたりまえのこと。そう意識してお読みいただけると幸いです。

1: 相手に心地よさを感じてもらう

1つ目は、取材相手に「取材を受けてよかったな」と思ってもらうこと。取材では最低でも30分、平均的には60分ほど、相手の貴重な時間をいただくわけです。

だからこそ、取材中は気持ちよく話してもらい、存分に語り尽くしてもらう場にすることが大事。

これまで数百人を取材して、あらためて「人は話したい生き物」だと気づきました。それゆえ「この人に話したい」と思われるきき手になればうまくいきます。

内に溜めた思いを外に出してスッキリしてもらおう。言葉の力でデトックスしてもらおう。そんな意識で臨み、相手を観察しながら都度、最適な出方を考えてみてください。

2: 自分は黒子であると自覚する

2つ目は、自分が話しすぎないこと。主役は当然、取材相手ですから、インタビュアーがしゃべりすぎるのはNG。前もって調べてきた内容を言葉にたくさん織り交ぜて、「あなたのことをよく調べてきました!」とアピールする必要はありません。小出しにする程度でOK。

昔、取材相手の話を中断したり、明らかに自身が話しすぎたりしているインタビュアーを見たことがあります。取材相手はいい顔をしていませんでした。(1)とも関連しますが、記事に必要な要素を気持ちよく話してもらうことを再優先に考えるべきです。

ただ、取材相手の話が取材の趣旨やかならずきいておかなければならない話からズレて、あさっての方向に進むことがあります。それでも終了時間が迫っている……どうしよう。そんなときは相手が息継ぎをするわずかな間を狙って切り込みます。これまでの話から次の話題へとつなぐ質問を挟むのです。相手が話している途中に挟み込むのは失礼にあたるので、貴重な瞬間を見逃さない目も大事です。

3: メモには疑問点や次にききたいことを記録する

3つ目は、几帳面にメモをとろうと思わないこと。あとでテープ起こしをするわけですから、きれいなメモを残す必要はありません。とはいえ、まったくメモをとらないと、「話をきいているのだろうか?」と不安になる取材相手もいるため、適度にメモをとるフリで構いません。大事なのは、目の前の相手の話に集中することです。

なにを話したいのか、こちらはなにをきいておけばいいのか、先ほどの話とどうつなげると言葉を引き出せるか――頭と心と紙の上で考えるために、メモを使いましょう。

4: 沈黙を埋めようとしない

4つ目は、間を恐れないこと。なにか質問を振ると、相手が「うーん」と考え込んだり、言葉を詰まらせたり、黙ったりすることがあります。そんなときは、こちらも静かに待機。あえて言葉をつなぐことはしません。「Thinking Time」だと思って次にどう出るか、考える時間にあてましょう。

沈黙を恐れる人が少なくないせいか、相手がうーん、うーんと言っているときに、追い打ちをかけるように質問や補足をたたみかけるインタビュアーもいますが、あれは迷惑行為の一種。相手が熟考しているときに、土足でズカズカと踏み込むようなもの。

沈黙は悪いことではありません。考え込んでも解を出せずに「その質問はパス。後日電話かメールでお伝えします」と言われることも稀にありますが、思いもかけない話を引き出せるチャンスと考えて、沈黙を味わいましょう。

今回は技術的な話になったので、次回はガラリと内容を変え、「“ライター”から“編集者/ライター”への仕事の広げ方」についてお伝えします。

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