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【モネ 睡蓮のとき 開催中!】 展覧会アンバサダーの石田ゆり子さんが語る、モネの魅力

  • 2024.11.23

石田さんが魅了された、モネの世界観

フランス・パリとモネをこよなく愛する石田さん。展覧会「モネ 睡蓮のとき」のアンバサダーを務めるにあたり、世界最大級のモネ・コレクションを誇る、パリのマルモッタン・モネ美術館を訪れてモネの世界観に触れてきたそう。

「19歳のときに初めてパリに行き、モネの〈睡蓮〉に出合って、絵画に心を奪われるという経験を初めてしました。その空間にいるだけで本当に幸せで。それ以来、私にとってモネは特別な存在になっています」

石田さんと、マルモッタン・モネ美術館の館長エリック・デマジエールさん

マルモッタン・モネ美術館では、エリック・デマジエール館長の案内で、モネの魅力を深掘りできる贅沢な時間を過ごしたという石田さん。晩年のモネが暮らした、ジヴェルニーの庭など、ゆかりの地にも足を運んだのだそう。

「どこも素敵でした。それまで絵の中にしかなかった世界が、そのまま目の前に現れたのを見て、ちょっとクラッとしたくらい。不思議な経験でした。

特にマルモッタン・モネ美術館は、モネの邸宅が美術館になっていて、そこだけは空気が違うように感じられて。貸切だったこともあり、幸せな時間を過ごさせてもらいました。ポプラや柳の木はきっとモネが生前に見たものと同じ木で、成長して今もあるということに感動します。だからこそ今、そこにあった絵がはるばる日本に来たんだと思うと、ちょっとうるっとするんですよね。よくぞ、無事に来てくださったって。本当に素敵なことです」

石田さん、館長が語る本展の見どころとは?

クロード・モネの晩年の制作に焦点を当てた本展では、そんなマルモッタン・モネ美術館の珠玉のコレクション、およそ50点が来日。国内に所蔵される名品も加え、日本では最大規模の〈睡蓮〉が集っていることでも話題です。

「モネは楕円の空間にこだわりがありました。この部屋で、オランジュリー美術館のために作られた習作が飾られているというのは、特別な意味があります。

今回の展覧会は、モネの最後の30年間に焦点を合わせて紹介しています。普通アーティストは自分で装飾はしないのですが、彼はジヴェルニーを全部自分で作り出しました。すべての四季における、雨、空、光、朝……。異なる日の異なる時間、異なる光を一日中描き続けました。そのとき彼は70歳、80歳と高齢でしたが、それにもかかわらず精力的に作品を描き続け、没入感のある絵を作り上げました」と館長。

「もともと四角い部屋をこのように丸く作っていると聞いて、とても特別な展示になると感じました。モネの作品は、いつ見ても初めて見たときの感動を新鮮なまま蘇らせてくれます。今回は晩年のモネの作品ということで、モネ自身の人生のストーリーを教えていただいた後では、確かに見えてくるものが違いました。ですが、まずは実際に見ていただき、理屈抜きにこの世界に浸っていただけたら。一人でも多くの方にご覧になっていただきたいです」と石田さん。

〈睡蓮〉に囲まれて、モネの世界に没入

クロード・モネ 《睡蓮、夕暮れの効果》 1897年 油彩/カンヴァス 73×100 cm マルモッタン・モネ美術館、パリ © musée Marmottan Monet / Studio Christian Baraja SLB

自然の移ろいゆく光や大気の効果を追求するなかで、同一のモティーフを異なる時間や天候のもと繰り返し描く、「連作」の手法を確立したクロード・モネ。後年になるにつれ、より抽象的かつ内的なイメージへと変容していきました。

40歳を過ぎてから移り住んだ、ジヴェルニーで生み出されたのは、自ら丹精込めて造った庭を描いた作品の数々。なかでもその後、モネが半生を捧げることになるのが、睡蓮の花が咲く池でした。

石田さんがお気に入りだという、2点の習作〈藤〉。「モネ 睡蓮のとき」展示風景、国立西洋美術館、2024-2025年

「モネ 睡蓮のとき」展示風景、国立西洋美術館、2024-2025年

モネが池のほとりにイーゼルを立てて絵を描く様子が収められたドキュメンタリー映画や、写真の展示は貴重。

「モネ 睡蓮のとき」展示風景、国立西洋美術館、2024-2025年

「モネ 睡蓮のとき」展示風景、国立西洋美術館、2024-2025年

特に、最後まで追求し続けたというのが大装飾画。本展ではそんな、2メートルを超える大画面の〈睡蓮〉に囲まれる展示空間を再現しています。


《睡蓮、柳の反映》1916年? 国立西洋美術館(旧松方コレクション)

国立西洋美術館の基礎を築いた収集家、松方幸次郎が1921年にジヴェルニーを訪れ、モネから直接購入したという《睡蓮、柳の反映》も必見。欠損部分はそのままに、約1年かけて修復作業がされたもので、ここ、国立西洋美術館だからこそ一緒に見られる作品です。

石田さんプロデュースのグッズとテーマソングにも注目

アンバサダーコラボのシルクスカーフ。大¥39,600、小¥13,200

展覧会の特設ショップでは、石田さんとイラストレーターのShogo Sekineさんが作った、オリジナルのスカーフを販売。世界遺産「富岡製糸場」のある街・富岡市の、歴史に裏打ちされた確かな技術と誇りが集結した、純国産シルクを使用した上質なシルクスカーフは大と小の2種類あります。

また石田さんが作詞も担当した、本展覧会のテーマソング『私のモネ』の入ったアナログレコード『lily/私のモネ』を会場限定で販売。石田さんがナレーションを担当しているオーディオガイドでも、聴くことができます。

石田ゆり子さん profile

1988年ドラマ『海の群星』でデビュー。以降、ドラマ、映画、執筆など幅広く活動。2024年連続テレビ小説『虎に翼』に主人公の母親役で出演。2021年からアーティスト名“lily”(リリー)として音楽活動も行っている。本展覧会テーマソング『私のモネ』では作詞も担当。10月4日には新曲『アイボリーの街』を配信リリース。
10月5日アナログレコード『lily/私のモネ」リリース。展覧会『モネ 睡蓮のとき』会場のみの限定販売。

展覧会概要

『モネ 睡蓮のとき』

開催中~2025年2月11日(火・祝)
国立西洋美術館
9:30~17:30 ※入館は閉館30分前まで、金・土曜は21:00まで
月曜、12月28日(土)~1月1日(水・祝)、1月14日(火)休館(ただし2025年1月13日〈月・祝〉、2月10日(月)、11日〈火・祝〉は開館)
一般¥2,300

photograph:Kozue Hanada text & edit:Mayumi Akagi

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