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原因は白い麻薬!? 「砂糖」と「キレる子ども」の関係とは

  • 2016.3.30
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こんにちは、ママライターの木村華子です。

“キレる子ども”が問題視されて久しいですが、実際に子育てをしてみると、なるほど確かに、子どもたちによる感情のコントロールがまだまだ幼いものだということを実感させられます。

大の大人であっても日々感情を揺さぶられながら暮らしてるわけですので、ネガティブな感情が生まれること自体に問題はないのですが……、

「私が子どものころって、こんなにキレてたっけ?」

「反抗期って年でもないと思うのに、子どもがやたらとキレる……」

と、わが子のブチ切れ問題にお手上げ状態のママも少なくはないはず。

成長の過程として必要なキレ方(反抗期) なのであれば、こちらとしても納得がいくもの。

しかし、なんらかの原因からわが子の性格が“キレやすい”というものに変化しているのであれば、親としてなんとか食い止めてあげたいですね。

人がキレるとき、その原因はさまざまです。トラブルに巻き込まれたときや、そういうお年頃であるケースなどなど……。

実はその原因のひとつとして、どのご家庭にも存在しているアノ調味料が関わっていることをご存知でしょうか?

今回は、全国民が持っているであろう“白い麻薬” についてお話しします。

●近年、キレる小学生が急増中!

平成26年に文部科学省が公開した「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」では、近年の子どもたちによる暴力行為の増加が浮き彫りになりました。

このデータの中でも特に注目したいのは、まだ反抗期に入っていない年頃の小学生による暴力行為 です。なんと、ここ7年間のあいだに約3倍まで増えているのだとか。

「私が子どものころって、こんなにキレてたっけ?」というママの不安は、記憶違いではなさそうです。

キレる小学生について、2〜3歳ごろに表れる第一反抗期(イヤイヤ期)と中学生から高校生ごろにかけての第二次反抗期の間に存在すると言われる“中間反抗期”なのでは? という声もあります。

しかしそれならば、もっと以前からキレる小学生たちが存在したはず。近年の増加を裏付ける理由にはならないのではないでしょうか。

なぜ子どもたちはこんなにもキレるようになってしまったのか……その理由は子どもたちを取り巻く環境の変化にあるはずなのです。

●白い麻薬=お砂糖!? 砂糖中毒の悪影響とは

冒頭でお話しした“白い麻薬”。その正体は、お砂糖です。消化吸収の早いお砂糖を過剰に摂取すると、血糖値が急激に上昇します。

この変化を埋め合わせるため、血糖値をコントロールする“インスリン”というホルモンが大量に分泌され、このインスリンによって、今度は血糖値が一気に下がります。

血糖値の低下による影響を受けるのは、ブドウ糖をエネルギー源に機能している脳 です。

脳がエネルギー不足に陥ると、“集中できない”“ボーッとする”などの症状が現れます。

このような低血糖の状態を改善させるために、脳は“アドレナリン”というホルモンを分泌させるのです。

アドレナリンといえば、気分の高まりや攻撃性を司る、別名“攻撃ホルモン” 。お砂糖と“キレる子ども”がつながってきましたね。

低血糖症が起こると、以下のような症状が現れます。

・キレる

・疲れやすくなる

・物忘れが多くなる

・無気力になる

・眠たい

・不安になる

・頭痛

・筋肉がこわばる

・手や足が痺れる

などなど。

暴力的になったり、反社会的になったりするとも言われています。子育て中のママにとって、回避するべき症状ばかり!

実際にアメリカ・バージニア州の少年院で行われた調査では、お砂糖の摂取量を少なくコントロールされた少年たちに、以下のような変化があったのだそうです。

・反社会的行動……46%減少

・暴行……82%減少

・盗み……77%減少

・命令への服従拒否……55%減少

さらにその後、カリフォルニアやワシントンなどの少年院に収容される少年たち(8,000人)に対して同じ調査が行われ、反社会的行動が47%も減少した という結果が得られたのだとか。

お砂糖の悪影響といえば、メタボリックなど体への作用がメジャーどころですが、実は心や性格にまで影響を及ぼしているのです。

また、脳に直接影響を及ぼすお砂糖は依存性が大変高く、口にしたときに得る快感までの仕組みは、ドラッグを服用したときと同じものなのだとか……。

「やめたくてもやめられない!」とお悩みのダイエッターが大勢いらっしゃることもうなずけます。

●砂糖も含めた、すべての食べ物・調味料との付き合い方を見直してみませんか

現代を生きている子どもたちに“お砂糖を全く摂取しない生活”を強いることは不可能だともいえます。

いくら家庭で徹底していても、お友達のお宅でオヤツをご馳走になるシーンだってあるでしょう。

あまりにも極端な食生活を送らせることで、わが子が偏った常識を持ってしまうことも避けたいところ です。

身に付けたいのは、砂糖にだけ固執した考え方ではなく、やはり“食生活全体”のバランス。

日本人の食生活が以前よりも粗悪なものに変化していることは、砂糖に限ったことではありません。

イライラの原因として有名なものに、“カルシウム不足”“ビタミン・ミネラル不足”なども挙げられますね。

ジャンクフードやインスタント食品、菓子パン、スナック、チョコレートなどでお腹を満たすのではなく、健康的な献立を考えてみてください。

また、飲み物が毎回ジュース! というご家庭は、そこをお水やお茶にするだけでも違ってくるのではないでしょうか。

子どもたちを取り巻く環境は、時代によって目まぐるしく変化します。体や心に悪影響を及ぼすものもあるでしょう。

しかしその変化の中には、大人たちのさじ加減でコントロールしてあげられるものもあるはずです。

「時代が違うんだから……」と諦めず、ぜひ正しい食事の楽しみ方を示してあげてください。

【参考リンク】

・児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 | 文部科学省(PDF)(http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/10/__icsFiles/afieldfile/2014/10/16/1351936_01_1.pdf)

●ライター/木村華子(ママライター)

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