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朝の白湯からデトックス法まで。取り入れたい「アーユルヴェーダ」の基礎知識

  • 2024.9.29

人気連載「アーユルヴェーダの健康法」第165回、ついに最終回! 大切なことを総まとめ。

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人と私は違う、と認識することから始めよう

「人は皆、体質が違う」とアーユルヴェーダでは考えます。

同じものを食べても太らない人もいれば、下痢してしまう人もいる。

同じ環境にいても風邪をひく人、元気な人……それはその人が持っている体質が違うから。

ざっくり言うと、人はみんな風・火・水、3つのエネルギーを持っています。

そのバランスがそれぞれみんな違っていて、それを体質ととらえます。

まずは、自分の“いま”を知ることが大切。生まれ持った体質は変わりませんが、“いま”のエネルギーバランスは、刻一刻と変わっていくのです。

いまのあなたはどんな状態ですか?

過去のコラムで体質を知る方法があるので、ぜひチェックしてみましょう。

体質を知りたいならこちら。【アーユルヴェーダで診断】体質別で考える目からウロコの新♡健康法とは?

もっと簡単に、“便”で知る方法も。トイレで知る、「今日の自分の状態」と食事法

そしてこの風・火・水のエネルギーは、私たち人間だけでなく、この世のすべてのものが持っていると考えます。

植物や動物はもちろん、命のないものや時間、季節にもエネルギーが宿り、移り変わったりしているのです。

とても優しく、面白い考え方ですよね。

さらに深く知っていくとなるほど、だからか!と納得できるので、興味のある人はぜひ学んでみてください。

まずは、自分を知るということから始めてみましょう。

Tatiana Goskova / 500px

「私」を作る食材の効果を知る

健康・美容に欠かせない、とても大切なもの。

それは毎日の食事です。

アーユルヴェーダでは「日々の食事が最高の薬である」と考えます。

サプリメントや薬に頼らなくても毎日の食事でおいしく体を整えられたら最高ですよね。

そのためには、食材の持つ性質を知ることが大切。

人はみんな体質が違うから、「これさえ食べていればOK」という食材も存在しません。

美容食と言われるナッツも、火のエネルギーが強い人が食べたら吹き出物が出るかもしれないし、水のエネルギーが強い人は便秘になることもあるのです。

なにがいい、悪いでなく、「なにがいまの自分に合っているのか?」を理解することが大切です。

過去の記事で自分の体質に合った食材を知るチェックしてみましょう。体質で知る、自分に合う食材とは? アーユルヴェーダの食事法

さらに“6味”でバランスのよい食事を心がけて。栄養価やカロリーだけでなく、“味”でその食材の持つ性質を分類し、バランスをわかりやすく取る方法があります。カロリーや栄養学を超えた「食事バランス」とは?

JGI/Jamie Grill

毎日、デトックス!

デトックスという概念は、アーユルヴェーダから生まれたと言っても過言ではありません。

数千年も前から、プラスすることよりも引いていくことが健康につながると気づいていたアーユルヴェーダ。

特に朝は体がデトックスしようと働く、大切な時間。

そのためには6時までに起床して、舌を磨き、常温の水を飲んで浄化し、さらに白湯を飲んで活性化させることが大切。浄化しやすくする! 朝の「毒出し」習慣3つ【アーユルヴェーダの健康法 第159回】

そして、アーユルヴェーダといえば切り離せないのがオイル。

日々のオイルマッサージも、デトックスを促すからこそ勧めているのです。

アーユルヴェーダのオイルマッサージ “アビヤンガ” を日々に取り入れれば精神も安定し、眠りもグッと深まるはず。デトックス・疲労回復・白髪予防までアーユルヴェーダのオイルマッサージとは?

乾いた肌にオイルが染み込んでいく感覚は、知れば離れられなくなるほど。

ただの保湿だけで終わらない、アビヤンガ をぜひ習慣にしてください。

Roger Wright

自分を深く知れば対策も見えてくる

自分だけが持つベストバランスを知れば、他人と比較する必要もなくなっていきます。

身体から送られるサインに耳を澄ませて、自分に集中すると同時に、ちょっと離れた距離から自身を見てみる。

“こういう時に、胃が痛くなりがちだな” “こんな時に眠れなくなるな“ など、客観的に見ることでより自分を知ることができます。

アーユルヴェーダを知れば、「自分の取扱説明書」を作れるようになってきます。

謎の頭痛や便秘は存在しません。すべてには原因があるのです。

アーユルヴェーダは、自分を知る旅とも言えます。

Andrii Lutsyk/ Ascent Xmedia

調和していく心地よさを感じて

そして自分を知り、トラブルがあるときも余裕を持って自分を受け止められるようになると、周りにも目がいく余裕ができてきます。

私たちは自然の一部。たったひとりしかいない自分たち、そして生きものが集まってこの世界は成り立っているのです。

アーユルヴェーダは「アーユス」(生命)と「ヴェーダ」(真実)からできた言葉。

ひとことで言えば医療ですが、現代の私たちが考える医療の枠を大きく飛び越えて、

「健康で幸せに、美しく生きる」ための知恵が集結したもの。

そのためには健康だけでなく、行動学や哲学、教育に経済などなどさまざまな要素が必要ですよね。

アーユルヴェーダは、健康で幸せに生きるためのエッセンスを一本の糸で編んだようなもの。

だからこそ果てしなく広いのですが、難しく考えず、まずは自分を知ること、自分を見つめることから始めてみましょう。

アーユルヴェーダでは「最高の名医はあなた自身です」と説いています。

アーユルヴェーダは、遠い国のおまじないではありません。

現代の科学ともあまりにピタリと一致することが多いことから、「スーパーサイエンス」と呼ばれる一面も。

数千年の時を超えて私たちに寄り添い、現代に継承されてきたことからだけでも、その素晴らしさが感じられますよね。

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