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推し活を見直す。恥ずかしいレベルの切り抜きを断捨離して残るもの

  • 2024.9.29

来年、私は30歳になる。30代になっても変わらず好きなことをしたり、やりがいのあるものを選択して生活していくつもりだ。
ただ、20代のうちに推し活を見直したいと思う。やるべきことは1つ。断捨離だ。

私の推し活は、SNSやメディア記事などを通した間接的なものがベースだ。特に、本が好きな私は、紙媒体のものを収集しがち。好きなアイドルや俳優の写真集や特集雑誌を集めている。これだけでもそこそこの量だが、問題はそれ以外の雑誌の切り抜きだ。

◎ ◎

まず、表紙に推しているタレントがいたらその雑誌を買い、推しのページを切り抜く。それだけならまだしも、「前々から気になっていたんだ」程度のタレントから「これから応援してみたい」推し予備軍、更には読書好きなので、作家や評論家の読み物系記事までも切り抜きとして残している。
そんな推し活を3年ほど続けていたら、保管している雑誌切り抜きの数はとんでもないことになった。どれくらいという数字をここに記すのも恥ずかしいレベルだ。

異常なように切り抜きを収集するようになったのは、3年前に前の職場でメンタルを壊されたせいかもしれない。何かが弾けたかのように、あるいは、自分の中の歯車が狂ったかのように、生活が変わった。今までできたことができなくなったり、思考はどんどんネガティブになっていった。

そんな時に、雑誌を集めるようになった。まずは、表紙が推しの雑誌を少しずつ集めた。次第に雑誌の数が増えていき、切り抜きをすることにした。勿体無いからと、本来の目的の推しだけでなく、私にとって魅力的に映るタレントや知識欲に応えてくれるコラムも切り抜きとして残していった。次第に、1雑誌あたりの切り抜き記事数は結構な量となり、専用ファイルに収納することにした。
そして今、切り抜きファイルが段ボールいっぱいに収納されている。段ボールは床に直置きだから、「収納している」とは言えないかもしれない。
この有り様のせいで、せっかく好きなものを集めた切り抜きファイルなのに、見るだけでテンションが下がってしてしまう。そうなるくらいなら、雑誌の切り抜きなんか始めなければよかったのに。

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きっと、私はたくさんの好きなものに囲まれることで、現実逃避をしたかったのだ。それ自体は悪いことではないと思うし、社会を生きる上でのライフハックにもなり得るだろう。
しかし、私は度が過ぎている。好きなものに囲まれる、というよりは、自分にとって良さげなものをピッキングするだけの作業。そんな作業の積み重ねで、部屋のスペースが狭まり散らかっている。
今の状態の部屋で暮らしていて、私は幸せなのか。

そんなことはない。いい加減、この推し活スタイルを見直したい。
まず、今後の雑誌の切り抜きは極力控えよう。雑誌に推しが特集されていて、その記事を保存するのは構わない。ただ、目移りはしてはいけない。推しと同じレベルで残したい記事があった時のみそれも残す。それ以外は処分。好きな読み物も一回読めば十分だし、中途半端に残すくらいならその著者の単行本を買った方がいい。

そして、今までの溜まりに溜まった切り抜き記事の断捨離だ。
予め推しリストを作っておき、それに則って本当に推し活として残している記事以外は全て処分する。きっと今のボリュームの4分の1までは縮小するはずだ。その中でも、できたら断捨離したい。
そしたら、本当に私が好きなものだけ残るだろう。

◎ ◎

推し活を見直したら、新たなチャレンジをしたい。推しのライブやイベントに行くことだ。
今まで金銭的余裕や仕事との兼ね合いで、参戦するタイミングを逃してばかりだった。しかし、実際そうだったと言えども、どこか言い訳にしていた部分がある。
この断捨離をきっかけに、間接的ではなく、直接推しを応援してみたい。「自分は参戦していいものなのか」と迷う部分もあるが、きっと今の私が想像できないくらい楽しくて、一生の思い出になるのかもしれない。

特に理由があるわけではないが、年齢を重ねるにつれ、自分にとって余分なものを削ぎ落としたいと思うようになった。書籍の収集癖がある私にはジレンマであるが、今後、所有物を手放さざるを得ない機会も増えていくだろう。年齢の十の位が変わったら、特にそうなる気がする。
その分、手元に残ったものを大事にしていきたい。ものだけでなく、人や環境もだ。

好きなものに囲まれているけど、軽やかに過ごす。その土台を残りの数ヶ月で築いていこう。

■継実のプロフィール
田舎に生まれ育ち、外の世界に憧れ関東の大学へ進学。大学の授業やバイト、留学、大学院などを経て、現在社会人。精神年齢は8才だと思ってる。ワクワクするのが好き。

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