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プライドが離婚の元!? 夫婦ゲンカの解決に大切な「譲ること」のススメ

  • 2016.3.15
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【パパからのご相談】

経済的な問題がきっかけで妻との夫婦仲が険悪になり、妻が私に口もきいてくれなくなりました。

それぞれ、毎日がつらくなり、別々のメンタルクリニックを受診したところ、二人とも「うつ病」との診断。

妻の言い分は「家賃が安い家に引っ越して、中学生の息子に塾に通わせてやりたい」というもので、対して私は「骨折で入院中の母親を今の家で迎えてあげたい」という意見。

私の方が引っ越しに同意しなければ、妻は離婚届を突きつけてくるだろうと思います。離婚を避けるにはどうすればよいでしょうか。

●A. まず、あなたが譲ってあげましょう。

こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。

お二人のうつ病を治し、離婚を避ける方法は、あります。あなたの方が“譲る”ことです。

大事なのはあなたと奥様との間に会話と笑いが戻ることであり、息子さんを家庭争議の犠牲にしないことであり、あなたのお母様がリハビリを終えて帰ってきたときに家族がバラバラになっていないことです。

都内でメンタルクリニックを開院する精神科医師のお話も参考にしながら、もう少し考えてみましょう。

●“折れる”“譲る”はネガティブに聞こえるが、実は最もポジティブな行為

『精神医学用語で「自我」という言葉がありますが、ご相談者様と奥様の間は今、それぞれの自我がぶつかり合い、引っ込みがつかなくなっている状態であるということができます。夫婦がこのような状態に陥ってしまったとき、精神神経科の臨床の経験から申し上げますと、“どちらかが折れなければ離婚の現実味が高まる ”といえます』(50代女性/都内メンタルクリニック院長・精神科医師)

“折れる”“譲る”という行為には、自分の主体性にウソをつくようなネガティブなイメージがあるかもしれませんが、円満な人間関係を保つための最も重要かつポジティブな姿勢 だという側面があるのです。

●今の状態を長引かせてはなりません。ご相談者様の方から“折れ”ましょう

ご相談者様は入院中のお母様を今の家で迎えてあげたいとおっしゃいますが、家がそのままでも、息子さんもお嫁さんもうつ状態、お孫さんは行きたい塾にも通えない経済状態。これで本当にお母様は幸せでしょうか?

また、お母様には今回無事にリハビリまで終えてご家族のところへ戻ってこられた後に何十年もの時間が残されているわけではありません。

お孫さんの教育に使われるべきお金までもが自分のために使われたと知ったとき、お母様はうれしいでしょうか?

今回のご相談は一見するととても“重い”“重苦しい”ご相談のようにもみえますが、こうして考えてくると実は至ってシンプルな解決方法 が存在すると思われます。

自分の「自我」を引っ込めて、奥様や息子さんやお母様の笑顔こそが“自分の幸せ”であることをもう一度再認識しましょう。

筆者の場合、妻との30年近い結婚生活の中で何度かこのような危機的状況に陥ったとき、いつも自分から折れてまいりました。

ご夫婦の今の状態を、これ以上長引かせてはなりません。

●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)

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