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本当にヤル気ある? 子どもの才能を伸ばす「習い事」との付き合い方

  • 2016.3.3
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こんにちは。保育士でライターのyossyです。

皆さんのお子さんは、いくつ習い事をしていますか? なかには平日すべてを使って、5つの習い事をしているケースもあると聞きます。

「子どもの才能を見つけて開花させてあげたい」「子どもがやりたいと言ったから……」「今やっておけば、将来苦労しない」など、習い事をさせる理由はさまざまでしょう。

しかし、習い事が多すぎてしまうと、子どもらしく外で遊ぶ時間が減ってしまうことも事実 です。

また、親が冷静さを失い、子どもが練習で失敗するたびに怒鳴ってしまう……なんてことはありませんか?

今回は、有識者の意見も参考にしながら、親として子どもの習い事とどう付き合うべきか、考えていきましょう。

●習い事をしすぎると、当然自由遊びの時間が減る

ウィメンズパークとソニー生命の調査によれば、習い事をしている子どもはおよそ54%。

習い事をしている子に限っていえば、半数以上の子どもが複数の習い事を掛け持ちしています。

4つ以上の習い事をしている子も5.5%いる という状況です。

確かに、子どもにとって習い事が有意義なケースは多いでしょう。

しかし、習い事を掛け持ちして忙しく過ごす家庭があることに対し、なかには批判の声もあります。

習い事をしているということは、通う時間はもちろん、それ以外にも家庭での練習時間や学習時間などを確保しなければいけません。

予定がびっしり詰まっていて、子どもが友達と遊ぶ暇もないのは問題だといえるでしょう。

自由に遊ぶことは、発想力や創造力、コミュニケーション力などの発達を促し、子どもにとって非常に大切なのです。

過剰に習い事をさせることは、子どもの自由で大切な時間を奪うことにもなりかねません……。

では、子どもの習い事問題に関して、有識者はどのように考えているのでしょうか。

●本当にやりたいのか、何が目標なのかを定めることが大切

育児教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏は、『東洋経済Online』(2015年5月6日)のなかでこう述べています。

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「やりたいのね、じゃあすぐやりましょう」というのではなく、少し考える時間を与えるのも必要かな、と思います。

習い事を始めるときに、「どういう状態になったらやめるか」ということまで決めておくといいと思います。

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子どもがさまざまなことに興味津々なのは当然のこと。子どもの性格によっては、「あれもやりたい、これもやりたい」と収集がつかなくなることもあるでしょう。

でも、それらを全てやったらどんな生活が待っているのか。

子どもは想像せずに言っているケースが多いのではないでしょうか。

お友達と遊ぶ時間が減るとは、思っていないかもしれませんね。

親としては、本心から子どもがやりたいと思っているのかを見極めること 。

そして、習うことによって生活がどのように変わるのかを伝えることが大切です。

少し時間を置いて子どもの熱が冷めてしまうようなら、それほどの情熱はなかったのでしょう。

また、はじめると決めた場合も、「○○ができるまでやろうね」といったように、目標を定めておけば、それに向かって前向きに頑張ることができますね。

●「お金をかけているのに…」「あの子はできているのに…」は禁物

青山学院大学教授の樋田大二郎氏は、『Benesse発2010年「子どもの教育を考える」』のインタビューのなかで、以下のように提言しています。

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子どもが「辞めたい」と言ってきたときには、どうか許してあげてください。むしろ、辞める勇気、断る勇気が育っているので将来が安心だと思うくらいがいいのではないでしょうか。

保護者の方は、熱いハートと冷めた頭を持って、いろいろ迷うけれど「たかが習い事なのだ」という気持ちを忘れないでください。

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子どもは、親の気持ちを敏感に察します。「習い事を頑張ったら親が喜んでくれる」と思うと、本心ではもうやりたくないのに、その気持ちを隠して無理に続けるケースもあるのです。

習い事をするのはあくまで子ども自身 。

冷静さを失い、人と比較して一喜一憂したり、「お金をかけたんだから成果がほしい」と焦って子どもを叱責したりするのは、よくありませんね。

親は、一歩引いたところであたたかく見守っていきたいものです。

また、子どもが本心から辞めたいと言っているなら、それを受け入れる用意もしておきましょう。

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「周りがやっているから」「子どもがやりたがっているから」と、ついつい数が増えてしまいがちな習い事。

でも、幼いころの自由な時間は貴重です。ぜひ、習い事を増やす際は慎重に判断しましょう。

また、ときには辞める勇気を持つことも大切なのではないでしょうか。

【参考リンク】

・いくつ習い事をしている?費用はいくら?家計のやりくりは? | ソニー生命(http://women.benesse.ne.jp/cos/common/sonylife/anq/hakusho_94.html)

●ライター/yossy(フリーライター)

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