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「その気になれないって言ってんだよ」セックスレスに悩む妻を放ったらかし元カノのもとへ通う夫。すれ違う夫婦の行く末は…?

  • 2024.6.25
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幸せいっぱいで結婚したはずのカップルも、時間が経てば少しずつ変わる。自分が変わっていないつもりでも、相手が変わってしまえば歯車が狂っていくのだ。

なんの心配もなさそうな夫婦の間にも見えない壁が少しずつ現れるときがある。主人公の夏美は、義母から結婚して2年も経つのに子どもができないことを心配されている。しかし理由は明らかで、夫と長くレスだからなのだ。夫から「その気になれないと」拒まれることは、自分を見る鏡ともなって一層辛い。そうして夏美は、あるとき夫の嘘から知りたくない事実を知ることになる。

この作品では、夫との関係に悩み、苦しむ夏美の感情を中心にストーリーが展開されていく。本作『熱が冷めた私たちは』(菊池策:原作、magari:漫画/KADOKAWA)の著者は菊池策さん。本書は小説投稿サイト「エブリスタ」で『始まりは赤の他人』で人気を呼び、コミカライズされた作品である

夏美の夫である時成はクールなタイプ。妻への感謝の気持を表現することはほとんどなかった。夏美がインフルエンザで寝込んでいるある日、親友の通夜にでかけ、翌日の夜にも戻らない時成。その時、夫は亡くなった親友の妹(元カノ)のところにいたのだった。

小さな嘘に違和感を覚える夏美。読者は、夏美の立場でストーリーを追うので、妻をないがしろにした夫の身勝手な行動にため息が出るだろう。取り繕う為に嘘をつく。また、嘘を嘘で補う。嘘のトゲは増え続け、相手を際限なく傷つける負のスパイラルになっていく。それは決してマンガの中の話だけではなく、わたしたちの隣でも起きているかもしれない。

やがて夏美にも心強い味方が現れる。その動機にはやや不安を覚えるが、夏美が元カノに似ていることもあり好意を寄せている上司は、明るく好印象で、夏美を支えてくれる。また女友だちも、夫に悩む夏美に浮気の情報収集の方法を教えてくれる。

ただ、まわりが全員夏美の味方ではないことも、ストーリーとしては刺激がある。夏美の妹の存在だ。妹は、姉妹にはよくある対抗心で姉に立ち向かってくる。夏美より先に子どもができて結婚するときに嫌味っぽく「男に捨てられたお姉ちゃん」の一言に毒出し感が強く、よくある「サレ妻ストーリー」と一味違う展開が期待できる。

実際、夫の時成が浮気したのか、そうでないのかは読者の判断に委ねられているところも興味深い。ただ、相手の女性に特別な気持ちを持っていたことは明らかだろう。本当はどうするつもりだったのだろうか。

物語は夏美が味方であった上司との関係に変化が訪れ、これからのストーリー展開が気になるところだ。

夫やパートナーの浮気疑惑やレスに悩んでいる女性、夫婦関係の危機を感じている人にぜひ読んでほしい。

文=ネゴト/ 松永つむじ

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