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史上最高のNHK大河ドラマは…? 歴代で最も面白い名作(1)幕末の英雄の真実は…社会現象級ヒットの理由は?

  • 2024.5.18
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日本ドラマ作品の代表格といえばNHKの大河ドラマ。第1作『花の生涯』(1963)より連綿と受け継がれるシリーズであり、主人公の人生と歴史のうねりを1年かけて描く大河ドラマは、視聴者の記憶に、より深く刻み込まれる。今回は、数ある作品の中でも名だたる名作を5本セレクト。作品の魅力を解説しながらご紹介する。第1回。(文・寺島武志)

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「幕末史の奇跡」と呼ばれた男 坂本龍馬の生涯を岩崎弥太郎の目線で描く

『龍馬伝』(2010)

福山雅治

【作品内容】

明治15年(1882年)、郵便汽船三菱社長・岩崎弥太郎(香川照之)は、地元高知の新聞記者から郷土の埋もれた維新志士・坂本龍馬についての取材を申し込まれる。弥太郎は、「この世で一番嫌いな男」と言いながら、坂本龍馬という男について語り始める…。

土佐藩、高知城下に町人郷士・坂本家の次男として生まれた坂本龍馬(福山雅治)は、やがて土佐藩を脱藩。その後、幕臣・勝麟太郎(武田鉄矢)との出会いで竜馬の運命は大きく動き出す。海援隊を作り、対立していた薩摩藩と長州藩の間を調停し、薩長同盟の締結に尽力。さらには大政奉還を画策し、明治維新を進める大活躍をしたが、何者かに暗殺され、33歳で短い人生の幕を閉じる。

【注目ポイント】

福山雅治演じる坂本龍馬を主人公にした本作。土佐に生まれた一介の素浪人が、武市半平太(大森南朋)や勝麟太郎らとの出会いを経て、幕末の動乱期を駆け抜けていく姿が、経済人・岩崎弥太郎の視点で描かれている。

龍馬といえば、「薩長同盟の実現に尽力した」や「明治維新を進める原動力」といった言葉で語られるが、歴史学的には、そのような事実はなく、1963年に司馬遼太郎が発表した小説『竜馬がゆく』のイメージが固定化されている。実際には、日本史にさほど影響を与えなかったとされ、一時は教科書からもその名が消えかかったともいわれている。

若者に支持される歴史上の偉人として必ず名前が挙がる龍馬だが、風来坊だった龍馬が幕末の日本を動かしたと考えるのは、あくまで司馬遼太郎による創作に拠るものだろう。

本作も、独り歩きする龍馬のイメージを存分に活用。それも龍馬を嫌っていた弥太郎によるストーリーテリングという手法も利いていた。主役に福山雅治を起用することによって、女性からの支持も獲得した。

脇を固めるキャスト陣にも、龍馬の同志・岡田以蔵役には佐藤健を、龍馬の幼馴染の土佐藩地下浪人にして、後に三菱財閥を築いた岩崎弥太郎役に香川照之を起用するなど、実力派を揃え、見応えのあるドラマに仕立てたことが、ヒットに繋がった。

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