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不思議な安産お守りと卵かけご飯を求めて朝の鎌倉へby THE SHONAN MAG

  • 2016.1.20
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<THE SHONAN MAGより提供> 春夏秋冬、季節ごとの見どころで訪れる人をもてなし、癒してくれる鎌倉。 街と自然、古き寺社の歴史と新しく根付いていくカルチャー、それぞれの今昔が溶け合うなかで生まれる独特の空間は、訪れる “時間帯” によってもまた様変わりします。 今回は、そんな鎌倉を清々しい空気に包まれた朝の時間帯にお散歩してみました。

今回のお散歩は鎌倉駅からのスタートです。

鎌倉駅からほど近く、「鎌倉駅入口」の交差点からとても大きく立派な松の木が目に留まります。

ここは安産を願って日本全国、そして海外からもたくさんの妊婦さんが訪れることで有名なお寺「大巧寺」。“おんめさま” という愛称でも親しまれています。

門をくぐると、境内へと続く参道が続きます。

この細く奥へと続く道も大巧寺の見どころのひとつ。脇にはたくさんの木々や植物が育ち、季節の訪れを教える花々が参拝者を迎えてくれるのです。

一歩一歩、左右交互に花を愛で、木々の名を目にしながら進んでいくと、参拝前の心身も穏やかになっていきます。

こうしてたくさんの木々や花々の間を通り抜けて、本堂へと参ります。

子だくさんでお産が軽い犬にあやかって、妊娠5ヶ月目に入って最初の「戌の日」に安産祈願をするという古くからの習わしにちなみ、毎月の戌の日には安産祈願の腹帯守を授かりに、たくさんの方がここに列をつくります。

社務所では、安産のお守り一式をお授けしてくださいます。

いただくのは、「御札」「腹帯守」「麻」そして、「妙符」。「腹帯守」は、腹帯の間に入れて常に肌身につけておきます。「麻」は、産後に産婦の髪を結びます。そして米粒のかけらである「妙符」は、予定月の一日に一粒、残りの二粒をお産の時にキレイなお水または白湯で頂きます。

この「妙符」には、ひとつ興味深いお話があります。

米粒のかけらを包む紙は、縁起を担ぐ意味で「白色」と「赤色」の紅白2種類があるそうなのですが、どちらの包み紙が入っているかはいただいてからでないと分かりません。

そのうち安産祈願にくる方達から「赤色の包み紙だと女の子が産まれた」「白い包み紙だと男の子だった」などの話が寄せられ、いつのまにか包み紙が “白色” だと男の子が、“赤色” だと女の子が産まれる、という話が広まったそうなのです。

安産祈願の際にはそんな不思議なお話も思い出してみると面白いかもしれません。

そしてまずは第一に「男の子、女の子、どちらでも元気に産まれてきてくれますように」と、大切な人やこれから産まれてくる命を想ってお祈りしましょう。

大巧寺の神聖な空気と、季節の木々花々に触れながら参拝を終えたら、朝ご飯を食べに行きましょう。

おんめさまから若宮大路を海側へ歩くと見えてくる、朝から賑わう人気のお店「食堂COBAKABA(コバカバ)」です。

作り手が見える素材を活かした、”自分のからだに丁寧に” そんな気持ちになれるヘルシーで優しいご飯を提供してくれます。

こちらの食堂は朝の8時からOPENしていて、10時までは目玉焼き定食や納豆定食などの朝ごはんメニューがそろいます。

今回は「卵かけごはん定食」をいただきました。

生卵にかけていただくのは雑穀米。それにお味噌汁とサラダ、そしてお漬物がつきます。

なんともシンプルで、それでいて思わず日本人の血がさわぐような朝食の王様を目の前にして、食べる前から胃がじんわりしてきます。

オリジナル漢方ブレンド茶「こば茶葉」も追加で注文しました。

この「こば茶葉」には “元気”と “美肌”の2種類があり、鎌倉在住の漢方スタイリスト・吉田揚子さんが、こちらの食堂オリジナルにブレンドしてくれたそうです。

朝の光を浴びて、これからの一日を想い、朝ごはんをいただきます。

生卵には、「だしつゆ」を。まろやかな生卵に、お醤油とはまた違った、鰹節や椎茸、昆布などの風味と香りがそえられます。

一粒一粒に生卵がからまって、とろとろのつやつや。シンプルだからこそ、良い素材の味がちゃんと舌に伝わって優しく胃に落ちていきます。

ゆっくりと過ぎていく、ささやかながら最高のひととき。

こちらの食堂では、からだが喜ぶご飯だけでなく、お店で売られている食材も魅力のひとつです。

オーナーさんが日本各地で出逢った人たちとのつながりから集められた、“その土地の風土やコミュニティを感じる” 食料品や雑貨が並びます。

並んだ食材からは、その土地その土地で素材が大事に育てられた様子や、それを出荷する人たちの丁寧な手仕事が感じられます。

美味しい朝ごはんでお腹が満たされたら、鎌倉さんぽのお土産に是非手に取ってみてください。

こちらの食堂では、朝ごはんの他に、ランチメニューやテイクアウトもオススメです。

甘酒からドーナツまでずらりとメニューが並び、お店の外から買うこともできます。

朝ごはんの後の気分にぴったりのネーミング、その名も「べつばらドーナツ」。シナモン味を片手に、鎌倉さんぽを再開しましょう。

身も心も満足した気分に包まれて歩き出したところで、辺りは東からの陽射しに照らされた午前中の時間。

まだまだたっぷり残った自由時間を想って嬉しくなる朝の鎌倉のひとときなのでした。 朝の鎌倉お散歩はいかがでしたか?

せっかくなので少し早起きして1日をスタートさせ、”朝ごはんを鎌倉で食べる” という楽しみ方もオススメです。

観光客が続々と集まるお昼からの時間帯とはまた違った鎌倉の顔も魅力的。是非自分だけの “鎌倉時間” を見つけてみてください。

次回は引き続き朝の鎌倉をお届けします。

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