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子どもの自立にマスト? 親が教えるべき「自己管理が必要なもの」3つ

  • 2016.1.20
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【ママからのご相談】

41歳、2人の子を持つ母です。2人とも小学生なのに、何をするにも私に聞いてきます。

今まで、私が何でも口出しをしてきたからかもしれませんが、そろそろ自分で考えて行動させたいと思っています。

今から自立に向かわせる方法とかありますでしょうか?

●A. 自立には、時間・物・お金の3つを管理できる力が必要です。

こんにちは。メンタルケア関係を中心に執筆しているフリーライターの桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

現代の親は少々過干渉になりすぎるところがあるように思います。

もちろんそれはわが子を心配しているからこその行動や言動なのですが、子どもがある程度の年齢になってきたら、相談者様のおっしゃる通り、自立させることが必要です。

そのためには、管理するべきものが何かを知っておきましょう。

百ます計算の産みの親である、蔭山英男先生は、著書の中でこう言っておられます。

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子どもが自立するために身につけるべき能力は大きく分けて3つあります。時間の管理能力、物の管理能力、そしてお金の管理能力で す。

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この3つが備わるよう、手を貸すことが今できる『始めの一歩』になります。

●時間の管理能力

時間は、学校内の集団行動だけでなく、日々の生活の中でとても大切なものです。

通信票にもそのことについての記載がありますから、早い段階で身につけたい力でもあります。

この力をつけるためには、日々の生活の中で、「○分までに宿題を終わらせる」とか「○時に家に着くように帰る」という感じで、時間を意識した生活をさせることが一番です。

腕時計を身につけるなどして、時間を気にする癖をつけるようにすると、時間を意識した行動ができるようになります。

こういった行動ができるようになると、親が言わなくても自ら時間を見て行動することを考えられるようになります。

親が注意すべき点は、いつまでも親が時間を指定しないことです。最初は何時と時間設定をしてもいいですが、それも最初の数回だけ です。

その後は、「何時まで宿題するの?」など聞く程度にとどめましょう。過干渉になってしまうと、親に頼りきりのままです。

●物の管理能力

自分の物を自分で管理する力のことです。部屋に子どもの物が乱雑になってしまっているなんてことはありませんか?

どこに何をしまうかを、最初は一緒に行います。片付けを一緒に行ってどこに何を置くか、どこにしまうかを最初だけ決めるのを手伝います 。

ラベルを貼るなど工夫をする方法を取るなどしましょう。

その後は、出しっ放しの物があったら、紙袋に入れて机や部屋の前に置くようにして、自分で片付けさせるようにしましょう。

つい、親が片付けた方が早いと手を出してしまうこともありますが、そこをぐっと我慢してください。

そうすれば、大事な物・そうでない物 を分けることができるようになって、自分で管理することができるようになります。

●お金の管理能力

お金は各家庭で違うと思います。お小遣いをあげている家庭もあれば、欲しいものがあったときに買ってあげるという家庭もあるでしょう。

しかし、お金の管理能力をつけたいのであれば、お小遣い制にして、お小遣い帳をつけさせることが一番です。

私の母は、小学校の入学と同時に、銀行口座の開設、お小遣い帳と財布の購入をしてくれました。

そして、家のお手伝いをしたらお小遣いをもらえるという制度が始まりました。

茶碗の片付け、お風呂掃除、ゴミ捨て、ガラス磨きなど家の中の掃除がほとんどでしたが、働いたら自己申告をして、母に確認してもらい、その都度お小遣いがもらえるようになっていました。

だから、働いてお金をもらうということの楽しさを早い段階から知る ことができ、使ったらなくなるという感覚も身につきました。

これがどんなに役に立ったことでしょう。おつかいで、お金を出さなくてはいけないときなど、しっかり考えることができるようになりました。

お小遣いの中でやりくりすることや、計算(大きな数も含まれる)などお金の管理能力だけでなく、さまざまなことにもつながるものです。

全てを親が管理するのではなく、自分でさせてみるのはとてもいいことです。

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子どもは、学習能力が高いです。だから、最初の少しだけ手助けしてあげれば、あとは自分の力で何とかできるようになります。

助けを求めてきたときは手を差し伸べるのも親の大事な任務です。それ以外は見守るようにしましょう。

管理しなくてはいけない力は、自分で学ばなくては身につきません。

「危なっかしくて心配になる」場合でも見守る、本当に危ないときだけ助けるというスタンスでいけば、自立することを学んで自分で考えるようにもなります。

ご相談ありがとうございました。

【参考文献】

・『学力は家庭で伸びる』蔭山英男・著

●ライター/桜井涼(フリーライター)

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