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恥ずかしさを和らげよう! 家族に「介護拒否」されがちなケース3つ

  • 2016.1.15
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こんにちは。介護経験者でメンタルケア関係を中心に執筆しているフリーライターの桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

介護をしなくてはいけなくなったとき、お互いの心のわだかまりなどを作ってしまう原因があります。それが『介護拒否』 です。

介護される側が拒否をすることを言います。しかもこれは、日常の中で起こることなので、介護をする側からすれば不快であるため、言動や行動が雑になってしまいがちです。

このときに発生しているお互いのマイナスな考えや言動をプラスに変えると、意外にスムーズに事が運びます。

今回は、拒否を多く出してしまうものを具体例として挙げましたので、参考にしていただければと思います。

●介護拒否されがちなケース3つ

●(1)入浴拒否

お風呂に入ることが嫌だ、面倒だとなってしまう高齢者の方は本当に多いです。

実際に私が介護していた祖母もそうでした。でも、実際に入浴すれば「いい湯だね~」と喜んだ顔を見せます。

拒否をされたら無理に入浴させないというのも一つの手ではありますが、ずっとお風呂に入れないわけにもいきません。

ここで注目してほしいのは拒否をする理由です。

入浴拒否の理由は、「衰えた体を見られることの恥ずかしさ」 や「迷惑をかけてしまう」 などが多いと考えられます。そのため、言葉のかけ方を変えてみるとうまくいきます。

×「お風呂に入らないと臭いわよ」

○「好きな温泉の素を入れたから、一緒に温泉気分を味わおうよ」

○「一人で入るより、昔みたいに一緒に入って話をしたいな」

○「相談したいことがあるから、お湯にでもつかって話さない?」

こういったプラスな言葉をかけると、無理強いしている感じを相手に与えません。

体のことを気にしているときは、体にタオルを巻いての入浴をさせれば相手の不安な気持ちを落ち着かせることにもなります。

●(2)オムツ拒否

これは、恥ずかしい気持ちがかなりの割合で占めると思います。

絶対に見られたくないことですし、排せつ物を処理してもらうこともなさけなく感じてしまうため当然のことでしょう。

介護者が、オムツをあてがわれたら嫌な気持ちになるのと同じなのです。

できれば、トイレに行けるようにすることが大事ではありますが、オムツを使わなくてはいけなくなったときは、できるだけ素早く交換して、その話題に触れないようにすることが必要です。

交換時には何も声をかけない ことが拒否をさせないためには必要と考えます。家族の前にさらすことは最も恥ずかしいことの一つですから。

万が一、ただれなどの疾患を見つけた場合は、オムツ交換が終わってしばらくしてから声をかけてあげる方がいいと思います。

●(3)食事拒否

これもよく見られるものです。理由はさまざまですが、次の3つが考えられます。

・味が気に入らない

・食べにくい(姿勢も含め)

・食べる時間帯

介護用の食事って薄味にしなくてはいけないため、本当に大変です。

でも、目で見ておいしそうとわかり、匂いでもおいしそうと感じなければ、食べたいと思わないものです。

祖父を介護していたときにそう感じました。できるだけおいしそうだと感じるものを出すことが大切です。

食べにくい形状をしているものは切るとか形を変える工夫で解決できる問題です。

それ以外に食べにくいと感じるのは姿勢 です。前かがみの姿勢でないと食べ物がうまく流れていってくれません。

体と背もたれの間にクッションなどを入れるようにして、姿勢が前かがみになるようにしてみてください。

食事の時間帯がずれると、なかなか食が進まなかったりする経験はありませんか。高齢者も同じです。

家族みんなで一緒に食べることが大前提ではありますが、少し前倒しや後回しにするなど融通をしてあげるだけでも拒否が少なくなります。

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介護を経験してきましたので、こういった拒否による問題行動を何とかしようと工夫してきました。

特に認知症を患ってからは大変です。できれば、ヘルパーさんにお願いしたり、施設への入居が家族にとっては楽ですが、そうもいかないことも多いと思います。

そんなときは、少しでもプラスに気持ち良く介護ができるようにしませんか?

気持ちの切り替えをして、プラスの気持ちで介護していくと、自分の心の負担がかなり減ります。

【参考文献】

・『完全図解 新しい介護』三好春樹・著/大田仁史・監修

●ライター/桜井涼(フリーライター)

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