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そば通も唸る山あいの名店。香りが違う!挽きたて・打ちたての十割そば。

  • 2016.1.15
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金沢で美味しいそばを食べたいと思ったら、ぜひ足を運んでほしいお店があります。 その日の朝に石臼で挽いた自家製粉のそば粉を使うこだわりの味と、多彩なメニューが人気の秘訣。地元客だけでなく、県外から訪れるそば好きの人たちも集まって、いつも賑わっています。

金沢の里山を背景に建つ、趣たっぷりの店舗

「蕎麦 宮川」は、筍の産地として知られる山あいの町にある、地元ではちょっと有名なおそば屋さん。

金沢の市街地から車で約15分、細い山道を車で上っていくと、竹林を背景にまず「蕎麦 宮川」の看板が目に入ります。

もう少し進むと、右手に店の駐車場の入り口が見えてきました。

見事な庭木に囲まれた建物は、もともと一級建築士だった先代のご主人が建てた自宅を改装したもの。

暖簾をくぐり中に入ると、広いお座敷に案内されます。店内は、庭の緑が美しく、明るく和やかな雰囲気。家族の集まりや会食にぴったりな個室もあります。

自家製粉だからおいしさが違う。ツウも納得するこだわりの味

現在の店主は、長野で修行を積んだ2代目のご主人。

修行先で学んだ製法はそば粉8割、小麦粉2割の二八そばでしたが、先代がはじめたそば粉100%の十割そばを継承し、独自のおいしさを生み出したそうです。

主に福井から仕入れたそばの実を毎日欠かさず店内の石臼で挽き、挽きたて・打ちたてのそばを提供しています。

手打ちそばの店の中でも、店内で粉から挽く店は数少なく、挽きたてならではの豊かな香りが「宮川」の蕎麦の魅力です。

季節野菜の天ぷらや、香ばしく炙った鴨肉が、そばの味を引き立てます

一番人気のメニューは、冷たい盛りそばに14種類の天ぷらがついた「天もりそば」(1900円)。のど越しのよい細打ちそばを、こだわりのつゆが引き立てます。

利尻昆布、サバ、ソウダガツオ、メジカなどをブレンドして出汁をとったつゆは、甘みやほどよいクセが複雑に絡み合った深みのある味わい。エビと季節の野菜をサクサクに揚げた天ぷらには、抹茶やカレーなど3種類の塩をつけていただきます。

盛り付けを想定して、金沢市で活躍する陶芸家に焼いてもらったという瓢箪型の器が、見た目にも楽しませてくれます。

天もりと並ぶもう一つの人気メニューは、冷たいそばを鴨肉入りの温かいつゆに付けて食べる「付け鴨そば」(1600円)。一口食べると、炙った鴨肉の香ばしさにびっくり。噛むほどに、脂がのった鴨肉の旨味が広がります。

冬に訪れるなら冬季限定、1日10食限りの「鍋焼きそば」(1900円)もおすすめです。

黒毛和牛、しじみ、油揚げなどたっぷり入った具材の旨味と、そばの風味が絶妙にマッチ。半熟の卵を絡めて食べると絶品です。

食後は、そば湯や自家製スイーツの楽しみも

そば通の得意客の間では、そばを注文するとついてくるそば湯が美味しいと評判です。

そばを茹でた窯の湯ではなく、そば粉を熱湯で溶いた特製のそば湯はとろみがあって葛湯のよう。挽きたてのそば粉がふわりと香り、とっても優しい味がします。

1日15個限定のそば茶プリン(400円)も、ぜひ味わいたい一品。

そば茶の香ばしさにミルクのコクが加わった、他では味わえない美味しさです。カラメルソースの代わりに、黒蜜をたっぷりかけてどうぞ。

行列ができる人気店。待ち時間の少ない冬場も狙い目です

人気店のため、繁忙期の5月頃や週末の昼時には長い行列ができることもあります。そんなときは、店の外に休憩所があるので、ひと休みしながら待ってくださいね。

冬場は比較的、待ち時間なしで入れることが多いので狙い目です。

敷地内には野菜の直売所があり、先代ご主人や地元の農家の人たちがつくる新鮮な野菜が販売されています。

春には採れたての筍が並び、毎年4月から11月頃までは、焼きたてのパンやコーヒーのテイクアウト販売も行っています。

そばの美味しさもさることながら、手入れの行き届いた庭の美しさや、石造りの休憩所など、見どころたっぷりのお店です。

兼六園からは車で約15分、金沢駅や片町・香林坊から北陸学院大学行のバス(北陸学院大学前下車)でも行ける場所なので、金沢を訪れたらぜひ足を延ばしてみてください。

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