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ミュウミュウ 2016年春夏コレクション - ミスマッチが問う、ファッションの「理」とは

  • 2016.1.3
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ミュウミュウ(MIU MIU)の2016年春夏コレクションは、理不尽なことがあふれ、もっと人間らしい営みが必要とされる世界を観察することから生まれたという。トップスとボトムスにきっちりとした境界線があり、コンビネーションが良いとされる素材・カラーを組み合わせたスタイルを“正”とするならば、今シーズンのミュウミュウは、それと大きく離れたところにある。

一枚で着こなしが完成する(といわれる)ワンピースやドレスは、プラスオンのアイテムとして採り入れられた。

ギンガムチェックのシャツとミッドカーフ丈スカートのマッチは、フォーマルとは言い難い素朴な印象。そこに、襟元、袖、裾に白レースをあしらった、シャーベットカラーのシースルーワンピースを重ねた。また、シャツ+ポロシャツのスタイルには、ヌードカラーのドレスをプラス。かっちりと固めた上半身、対峙するような透け透けのレッグライン。デコラティブなウェアを加えることで生まれるこの“ちぐはぐ”な着こなしは、今シーズンのアイコンルックである。

この意外性は、コーディネートだけでなく、素材の組み合わせにもつづく。例えば、メインファブリックの一つである繊細なシフォンには、ニット、レザーを掛け合わた。春夏シーズンであるのに、贅沢すぎるほどのファーも。さらに、シルエットも不思議なほどにアンバランスである。ラペルの大きなショートコートにクロップドパンツを合わせて、裾絞りのラインを、オーバーサイズ気味のミドル丈コートには、膝下丈のスカートを合わせて、ボリュームのあるフォルムを描かせた。

スタート時は、奇想天外な雰囲気で、違和感すらも感じていたが、コレクションが進むにつれて、これが“やみつき”になっていく。反抗的でロマンティック、ロックでクラシック。感じるままにファッションを楽しむということ、ここにミウッチャ・プラダの探し求めた「人間らしさ」があるのかもしれない。