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アトピーと向き合う母と娘の物語。ステロイドは悪?

  • 2023.6.9
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子どもが病気になってしまった時、親はさまざまな形でその苦痛を取り除いてあげたい、病気を良くしてあげたいと試行錯誤すると思います。そして、ときにはそれが医学と対立してしまうこともあるかもしれません。今回紹介する、ちんねんさん、能一ニェさんによる漫画『神辺先生の当直ごはん』はそんな母と娘、医師のさまざまな葛藤や苦悩が描かれています。アトピー性皮膚炎に苦しむ娘のため、ステロイドの治療を拒否し独学での食事療法を実践する母。しかし、ある日娘に発作が起きてしまい救急外来を受診することに…。漫画『神辺先生の当直ごはん』からダイジェスト版で見どころをご紹介します。

周りの子と違うお弁当

小学生のあかりは母が作ってくれた野菜たっぷりのお弁当を友達にばかにされてしまい、悔しい気持ちでいっぱいでした。あかりのアトピー性皮膚炎のことを思い、母が作ってくれたのに、その思いを踏みにじられたように感じてしまったのかもしれませんね。

しかし、一方であかり自身も友達の彩り豊かでかわいらしいお弁当に対してうらやましいという気持ちを持っているようにも見えます。体のためとはいえ、食べたいものを好きに食べられないというのはストレスを感じてしまうかもしれませんね。

ステロイドでの治療を拒否する母

アトピー性皮膚炎について知識を持ち、ステロイドでの治療を試したあかりの母はステロイド治療に不満を持っていました。それよりも効果を感じた卵や乳製品を取り除いた食事療法の方が効果を実感できたとのこと。治療について説明する医師がたじろいでしまうほどに、あかりの母はアトピーについて勉強しているようですね。

医師は医学的な観点から必要な治療や効果が得られるであろう薬を提案してくれますが、時にはその副作用が心配だったり効果が感じられず疑問を抱くこともあるかもしれません。より効果のあるものをというあかりの母の姿勢は理解できる一方、医師の方針を拒否するのは少し心配な部分があるようにも思いますね。

喘息発作で救急外来を受診

ある時、学校で発作を起こしてしまったあかり。母とともに救急外来を受診しますが、そこでもステロイドを勧められ拒否する母と医師で対立してしまいます。発作で苦しみながらも自分のせいだと感じ、母の顔色を伺うあかりの姿がとても痛々しく感じますね…。そんなあかりに優しく声をかけ寄り添ったのは神辺先生でした。

子どもの治療法について最終的な判断を下すのは保護者である親です。そう考えると親の責任はとても大きく、頭を悩ませて当然ですよね。まして副作用があるような場合や、なかなか薬の効果が感じられなければ本当にこのままでいいのだろうかと不安になるのは当たり前だと思います。

親も医師もそれぞれの立場で子どものことを思い、自分ができることを考え実践する姿に、自分の子育ても重ね合わせながら読むことができる作品になっています。

『神辺先生の当直ごはん』電子書籍も発売中

神辺先生の当直ごはん(第3巻)
神辺先生の当直ごはん(第3巻)

神辺先生の当直ごはん(第3巻)

¥748〜(楽天市場)

著者:ちんねん、 能一ニェ
出版:KADOKAWA

「好き嫌いしないでなんでも食べないと
大きくなれないよ」なんて言う立場の小児科医。
だけど、そんな先生たち自身は
自分たちが食べるごはんもおろそかにしがちで…?
多忙のあまりに自分を見失いそうになっても
明日への活力を養うごはんが必要。
だから――神辺先生は今日も当直室でごはんを作る!


「辛いとき、しんどいとき。
必ず効くのは温かい好物」

さて、神辺先生の今日のごほうびごはんは…?
本格小児医療×グルメ漫画、第3巻!

著者:ちんねん、 能一ニェ
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著者:こびと

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