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地域によってバラバラ? 子どもの「異性の親との入浴」は何歳までOKか

  • 2015.12.4
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【女性からのご相談】

先日、近所の温泉施設へ行ってきました。そのとき、小学生くらいの結構大きな男児が母親と女湯に入ってきました。子どもだとわかっていても異性には変わりないので、正直不快に思ってしまいます。 銭湯などの公衆浴場で、幼い子どもが異性の親と一緒に入浴するのは何歳まで許されるのでしょうか。

●A. 都道府県ごとに異なり、だいたい9歳~10歳まで。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の篠田恵里香です。

実は各地域の条例によって、混浴できる子どもの年齢は異なります。条例で規制した年齢を超えた子どもが混浴する行為については、条例違反となります。

●それぞれの地域の条例によって決められている

公衆浴場に関する法律としては、『公衆浴場法』という法律があります。この法律によれば、公衆浴場の風紀のために必要となる措置の基準を、都道府県の条例で定めるものとしています。各都道府県は、これを受けて、それぞれ地方の特色や実情などに応じて、混浴の年齢等の制限についてのルールを定めていることになります。

例えば、東京都の『公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例』では『10歳以上の男女を混浴させてはならない』と定めています。つまり、東京都では9歳までであれば公衆浴場での混浴は許されることになります。

その他、京都府は6歳以下、兵庫県は9歳以下、岩手県や栃木県は11歳以下などと地域によって差がありますが、おおむね9歳以下を基準としていることが多いようです。条例に年齢が明記されていない島根県などでも、国の定める『公衆浴場における衛生等管理要領』には、おおむね10歳以上の男女混浴禁止を基準としているようです。

●家族風呂などは混浴の年齢制限がない場合も

ただし、各都道府県の年齢基準を超えてしまうケースであっても、家族風呂(公衆浴場や旅館において家族連れの客が専用できる風呂)での混浴や、水着を着用して入浴する場合での混浴など、例外的に条例で許しているケースもありますので、一律禁止というわけではありません。

まとめれば、男女の混浴が許される年齢や条件などは、その公衆浴場の存在する地域の条例によって定まっていることになります。

年齢制限や条件を確認する方法としては、インターネットの利用も考えられますが、条例の改正が反映されていない不正確なサイトも多数ありますので、お住まいの都道府県の生活衛生課へのお問い合わせによることが確実かと思われます。

●ひとりでお風呂に入れるようにしよう

いずれにせよ、年齢制限を超えた子どもがお風呂に入る行為について、年齢の判断は浴場の管理者に任されている側面もありますし、条例には罰則も定められていないようなので、条例はあっても実効性は薄いということになりそうです。

ただ、一定の年齢に達した異性が混浴してくるとなると、やはり抵抗感は否めませんよね。また、年齢制限を超えた異性の脱衣所・浴場への立ち入り行為自体は、条例の問題とは別に、建造物侵入罪や条例・軽犯罪法違反といった犯罪行為に該当する可能性もあります。

ある程度大人になったら、ひとりでお風呂に入るように指導するのも、親の大事な役目と言えそうですね。

●ライター/篠田恵里香(アディーレ法律事務所パートナー弁護士)

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