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美眠、してる?「睡眠ホルモンコントロール法」でみるみるキレイに♡

  • 2015.12.4
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忙しくなればなるほどカラダは疲れていくはずのに、何故だか寝つきが悪くなる一方、という人は少なくないのではないでしょうか? グッスリ眠れないため疲れが取れず、「アレもコレも……」と思いはするものの集中できずはかどらない……という悪循環に陥っている人もいるでしょう。

不眠や肩こり、慢性腰痛、便秘といった不定愁訴は生活習慣でしか改善しようがありません。

また、睡眠時間にいかにキレイになるか、といった点にフォーカスを当てた“美眠”グッズが昨今売り上げを伸ばしているように、睡眠の質にこだわることは健康上も美容上もとても大切です。

そこで今回は、予防医療推進協会の理事長を務める筆者が、睡眠ホルモンの働きを踏まえた“美眠”習慣をご紹介します。

 

■深い眠りへと誘うのは「メラトニン」

睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンは、朝日を浴びてから約15時間前後に分泌が開始されるため、朝7時に起きれば夜9~11時ごろにメラトニンが分泌されるようになっています。メラトニンには体温を下げる働きがあり、深い睡眠へと誘ってくれます。

ちなみに、人の身体にはサーカディアンリズム(概日リズム)というものがあります。これは本来25時間なのですが、朝日を浴びる事によって24時間周期と誤差のある1時間分を修正するようになっているんですよ。

 

■睡眠中の血糖値を一定に保つ「コルチゾール」

睡眠ホルモンと言えばメラトニンですが、他にも睡眠には“コルチゾール”が大きくかかわっています。コルチゾールは脳の下垂体前葉で合成されるACTH(副腎皮質刺激ホルモン)の刺激によって、副腎から分泌されます。

そして睡眠中枢の活動や、基礎代謝、新陳代謝に必要なエネルギーをつくり出すために、脂肪や肝臓に貯蔵されているグリコーゲンを分解してブドウ糖を血液中に供給します。これによって、睡眠中の血糖値を一定に保ってくれるのです。

メラトニンとは反対に、コルチゾールは体温の上昇とともに増加し、朝7時に起きるのであれば深夜2時頃から分泌量が増えはじめます。

 

■実は快眠には「ストレスも必要」

副交感神経が優位になるとメラトニンが分泌されるのに対し、交感神経が優位になるとコルチゾールが分泌されます。この2つのホルモンの分泌は反比例の状態であることが快眠の大きなポイントとなります。

コルチゾールを分泌するACTHは、日中にある程度のストレスを受けることで分泌され、夜になると睡眠促進物質へと変化します。

このようなメカニズムを考えると、日中は太陽の光を浴びたり、ある程度の運動量を確保したりして、身体に適度なストレスを与え、夜はブルーライトや蛍光灯の光を避けゆったりした衣服で心身ともにリラックスするという、当たり前と言えば当たり前のことを実践することが最も大切なことだといえるでしょう。

寝る直前まで「あれもしなきゃ!」「これもしなきゃ!」とやらねばならないことに捕らわれていては交感神経が優位になってしまいます。また、寝る前にニュースを見たり、ハラハラドキドキするドラマや映画を見るだけでもACHTやコルチゾールの分泌が増えてしまうので、お休み前には避けた方がいいでしょう。

 

ストレスホルモンともいわれるACHTやコルチゾールですが、タイミングよく正常な分泌が出来るよう心掛けるだけで“快眠の強い味方”になってくれます。ストレスフリーという言葉もよく聞かれますが、適度なストレスも人間の身体には必要だということですね。

【著者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

Jack Frog/ shutterstock

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