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節約食材で血糖値にも◎「おから」に大注目!「おからと米粉のビスコッティ」【金丸利恵のダイエットレッスン Vol.30】

  • 2023.3.22
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自分にあう痩せ方を見つける『マイダイエットメソッド』を主宰しています、管理栄養士で、おうちごはん研究家の金丸利恵です。

最近、食品類の値上げが話題になっています。節約を意識すると陥りがちなのが、主食主体の献立になってしまうこと。値上がりしたとは言え、めん類やお米は、肉や魚より安価でお腹を満たしてくれるからです。今日はスパゲティ、昨日は炒飯、など主食主体の夕ご飯が続いていないかチェックしてみましょう。

・食費を節約するなら

おからは豆腐を作る際に発生した搾りかすなので、大変安価なのにタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、そして機能性の成分である、サポニン、イソフラボン、レシチンも豊富です。おからに含まれる大豆たんぱく質には「痩せホルモン」と言われる「アディポネクチン」を増やす成分が含まれます。低カロリーながら、食物繊維が水分を吸ってお腹にたまるので満腹感も得られます。まさに、ダイエットにピッタリの食品なのです。

■何と言っても食物繊維が豊富!

特に注目したいのは食物繊維が多く含まれることです。おからはお豆腐屋さんで売ってるような「生おから」と、乾燥させて保存性にすぐれた「乾燥おから」があります。乾燥おからは水で戻すと4~5倍になるので、生おから100gと、水を入れる前の乾燥おから20gで比較してみます。どちらもタンパク質や食物繊維が豊富なことがわかりますね。

・おからの食品成分

【生おから】(100g)

エネルギー:88kcal タンパク質:6.1g 脂質:3.6g 炭水化物:13.8g

水溶性食物繊維:0.4g 不溶性食物繊維:11.1g 食物繊維総量:11.5g

【乾燥おから】(20g)

エネルギー:67kcal タンパク質:4.6g 脂質:2.7g 炭水化物:10.5g

水溶性食物繊維:0.3g 不溶性食物繊維:8.4g 食物繊維総量:8.7g

■おからの食物繊維の働き

「水溶性食物繊維」は、水に溶けてゲル状になるため小腸での栄養吸収を穏やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。脂肪やコレステロールの吸収を抑え、便として排出し、内臓脂肪の蓄積を予防します。「不溶性食物繊維」は水分を吸収して便の量を多くする、腸の蠕動運動を促進するなどでため、便通の改善に役立ちます。どちらも腸内善玉菌の餌になり、腸内環境を整えるのに役立ちます。

・腸の具合でメンタルに悪影響が?

「腸脳相関」をご存じですか?腸に炎症があったり細菌腸内バランスが悪いとメンタルに悪影響が出て、不安やうつ傾向、ぼんやりしてしまうなどの症状が出ることがあります。ダイエットはもちろん、生活の質を上げるためにも食物繊維はしっかり摂っていきたいですね。

■おからの活用法

・乾燥おから

「乾燥おから」は、お好み焼きやパンケーキ、クッキー、スコーンなどに小麦粉と混ぜて使うと良いですね。「乾燥おから」の糖質は、薄力粉の約1/10程ですので、上手に糖質をカットできます。ヨーグルトに混ぜてしばらく置いておくと、しっとりと食べやすくなり、食物繊維をプラスできるのでおすすめです。乾物になってるので、ストックしておくと便利ですね。

・生おから

「生おから」は、大豆の香りと甘みが残り、優しい味わいが特徴です。お豆腐屋さんで販売されている新鮮なものは、加熱せずに使うことができます。キュウリやハム、ツナなど混ぜると糖質オフおからのポテトサラダ風のできあがり。炒飯を作るときは、ご飯の1/4量くらいをおからに変えるとパラっとした仕上がりになり、食物繊維もプラスできます。定番の卯の花や、肉団子に混ぜるなど活用方法は様々です。

■おからを食べる、使うときのポイント

【1】食事の一番最初に食べる

おからを使った料理を最初に、ゆっくりよく噛んで召し上がることで、満腹感を得て食べ過ぎの予防に。食後の血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。

【2】総重量の1/3以下にする

生おからは特に購入すると量が多いので多く使いがちですが、入れすぎるとモサっとした食感になってしまいます。ハンバーグや肉団子に混ぜる場合、ひき肉が300g、おからが100gなど、おから量を多くしすぎずつなぎ的な位置づけで使うと良いです。

自家製パンを作るときに、おからを混ぜるとイースト臭さが消えしっとりとした食感になります。こちらも入れすぎは膨らまない原因になるので、量に気をつけましょう。生おからを購入した場合、50gづつ、ラップに包んで小分けし、冷凍しておくと使いやすくで便利です。

【3】お腹の調子を確認する

人によっては、不溶性食物繊維を摂りすぎると、お腹が張ったり、便秘やガスの原因になったりします。胃腸が弱い方は、食物繊維が多すぎると消化不良の原因にもなりかねません。副菜的にプラス1品、というペースでおからばかり食べすぎないように気をつけましょう。

今回はダイエット中におすすめの、おからを入れたビスコッティをご紹介します。小麦粉や砂糖を使ったお菓子は血糖値が急上昇しやすいので、おからと組み合わせると効果的。おやつなら、2切れくらいを目安に、温かい飲み物と一緒に、お召し上がりくださいね。おからの甘い香りと、ザクザクとした食感で、食べ応えがありますよ。

■おからと米粉のビスコッティ

調理時間50分

レシピ制作:金丸利恵

【材 料】(1本分)

米粉…100g

ベーキングパウダー…小さじ1

塩…ふたつまみ(0.2g)

生おから…50g

はちみつ…30g

卵…1個

なたね油…大さじ1

レーズン…20g

【下準備】

・おからは耐熱容器に広げて、ラップをしないで600wの電子レンジで2分間加熱する。

・レーズンとくるみは粗みじん切りにする。

【作り方】

【栄養成分 1人分】(1/5本 2切れ分)

エネルギー 178kcal

たんぱく質 3.7g

脂質 6.7g

炭水化物 26.7g

食塩相当量 0.3g

参考文献:

食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/

健康長寿ネット https://www.tyojyu.or.jp/net/

(金丸 利恵)

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