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無料かつ匿名でOK!? 「HIV・エイズ」の違い&検査を受ける方法

  • 2015.11.27
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【女性からのご相談】

先日、保健所でエイズ検査のポスターを見ました。少し調べてみたら、「感染者は日本でも増えている」「検査は定期的に受けた方がいい」らしいとわかり、不安になってきました。夫以外とは関係していない主婦でも、 検査はした方がいいものですか? また、検査にはどれくらいの時間やお金がかかるものなのでしょうか?

●A. 検査は無料・匿名です。“定期的な検査”がオススメです!

こんにちは、ライターの佐原チハルです。

HIVの検査といえば、妊婦検診の初期に受けたものですね。懐かしく感じる方もいるのではと思います。12月1日は『世界エイズデー』ですので、この日が近くなると保健所などでポスターが増えることもありますし、“エイズ検査”のことが目に止まりやすくなるかもしれません。

HIV/エイズは、現在世界中で、日本でも感染者・発症者の増えている病気です。予防と、検査による早期発見が大切なのです。

●まずはHIVとエイズの違いを知りましょう

HIV/エイズ、とひとまとめに語られることが多いので混同してしまう人も多いのですが、HIVとエイズは別物です。

エイズは『後天性免疫不全症候群』、つまりは、免疫の機能がうまく働かなくなってしまう病気です。安静にしていても風邪が治らず、肺炎になってしまったり、もっとひどい状態になってしまったり……といったことが起こるようになります。免疫機能の働きを示す数値が、一定以下になると“エイズ発症”となります。現代ではまだ治療薬はありません。

少し前までは“死ぬ”病気とされていましたが、先進国では現在、早期発見と適切なタイミングでの治療開始により“一緒に生きていける”病気となりました。

HIVは『ヒト免疫不全ウイルス』、つまりエイズの原因となるウイルスの名前です。

●「エイズは男性同性愛者の病気」とは言い切れません

HIVは、血液・精液・膣分泌液・母乳に多く含まれていて、これらの体液と粘膜とが触れあうことで感染します。妊婦検診で必ずHIV検査が行われるのは、「精液と粘膜とが触れる行為を行っていることが確実だから」なのです。

HIVの予防には、コンドームが効果的と言われています。

また、HIVに感染する人たちの多くがMSM(男性と性交渉を持つ男性)なのは、行為の際に出血しやすいことが原因です。異性間でも同様の行為をすれば、感染の可能性はやはり上がります。

なお、現代の日本において母子感染はほとんどありませんが、さまざまな事情で妊婦検診を受けられなかった妊婦さんもいるため、未だゼロではありません。

●検査は無料・匿名なので、こっそり受けることもできます

HIV検査でわかるのは、実は“2〜3か月前までの状態”だけです。前回受けた検査が陰性でも、その後感染の可能性ある行為をしたのであれば、たとえパートナーが変わっていなくても感染している可能性はあります。

一度検査を受けたことがあっても、定期的に受けてみるのがいいですよ。検査は、全国の保健所などで無料・匿名で行えます。産婦人科など病院で受ける場合は、8,000円前後かかります。

無料の検査場所や相談窓口は、専門サイトなどで検索できます。別の県に行って受検しても大丈夫です。どうしても時間がない、という人のために、郵送の検査キットもあるようです。世界エイズデーの前後では即日検査を行う場所も増えますので、調べてみるのもよいかもしれませんね。

【参考リンク】

・検査・相談情報 | API-Net エイズ予防情報ネット(http://api-net.jfap.or.jp/inspection/index.html)

●ライター/佐原チハル(フリーライター)

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