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初期症状はあるの?原因は?卵巣がんについて医師がアンサー!

  • 2023.2.22
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女性特有の危険な病気のひとつとして挙げられる「卵巣がん」。どのような病気なのか、そして初期症状はあるのかを「ヴェアリークリニック六本木」の井上裕章先生に伺いました。

卵巣がんの初期症状を教えてください。

実は典型的な「初期症状」がほとんどありません。卵巣がんは、検診やそのほかの病気が疑われた精査の結果など、偶然に発見される以外には、

・お腹の張りを感じる
・腹部にしこりを感じる
・食欲の低下

などの症状がきっかけで発見されることが多いのですが、これらの症状は、腫瘍が大きくなったことによるお腹の中の圧迫感が原因なので、すでにがんが進行していることが多いです。

さらに進行すると、腹水と言ってお腹の中に水がたまり、お腹がパンパンに張ったり、息切れが生じたりします。ここまで進行してしまうと、治すことは困難になってしまいます。したがって、逆説的にはなりますが、「初期の自覚症状が乏しい」ということを知っておくことが大切です。有効なセルフチェック方法もないと思っておいた方が良いでしょう。むしろ、誤ったセルフチェック方法を信じてしまい、検診に行くことが遅れてしまわないことが何よりも大切です。現在、卵巣がんに関して、指針として定められている検診というのはありませんが、気になる症状がある方は特に、定期的に検診を受けられることを個人的にはおすすめします。

卵巣がんとはどのような病気でしょうか。原因を教えてください。

卵巣にできる悪性腫瘍のことです。卵巣は、子宮の両側にある一対の臓器であり、悪性腫瘍は、平たくいうと、「放っておくと異常な細胞が周囲に広がったり他の臓器に飛び火して、命の危険に関わるできもの」のことです。原因はさまざまな要因が絡んでいますが、遺伝的な関与は10%程度と言われています。

卵巣癌の発症リスクを高める遺伝子はいくつかすでに知られているため、近親で卵巣がんを発症した方がおり、気になるなどの場合は、遺伝カウンセリングも受けることができます。遺伝以外の要因としては、子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群などの疾患や、10年以上にわたるホルモン補充療法なども原因になり得ると考えられています。そのほかでは、排卵回数が多いと卵巣がんを誘発すると考えられているため、妊娠・出産の経験が少ない人や、閉経が遅い人も卵巣癌発症リスクが高くなるかもしれません。なお、経口避妊薬(低容量ピルなど)は、排卵回数を減らすため、卵巣癌発症リスクを下げる可能性が考えられています。

教えてくれたのは

出典: 美人百花.com

「ヴェアリークリニック六本木」井上裕章先生

東京大学医学部卒業後、性器・生殖器官や大腸肛門を含む骨盤臓器、および下肢の疾患を専門に診る外科医を経て、日本では珍しい男女の下半身美容に特化するクリニック「ヴェアリークリニック」を2022年の1月に開院。『「誰にも言えない」は、ここでおしまい。』をかかげ、韓国でも学んだことを生かしつつ、より良い形を追求した治療を提供している。また、ひとりでも多くの人に下半身美容について知ってもらうべく、YouTubeやInstagramなどでも情報を発信。下半身のコンプレックスを抱える方に向けて、お悩みの解決法や知識を広める活動も行っています。

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