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知っていた?ハンドクリームの使用期限と正しい保管方法

  • 2023.1.29
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冬に欠かせないアイテムのひとつ”ハンドクリーム”。今回は「うるおい皮ふ科クリニック」院長の豊田雅彦先生にハンドクリームの使用期限や正しい保管方法について聞きました。

ハンドクリームの使用期限を教えてください。

ハンドクリームは化粧品に分類されるため、基本的に使用期限の表示の必要はなく、ほとんどのハンドクリームは使用期限についての記載がありません。しかし、古すぎるハンドクリームを塗ると肌トラブルを引き起こしてしまうことがあります。未開封か開封後かによっても使用期限の目安は異なります。薬機法(化粧品などの法律)では「3年以内に品質が変化する可能性がある化粧品は、製造日や使用期限の表示が必要」と、3年以内に使用期限を迎える可能性がある商品のみ日付の記載が義務付けられています。そのため、使用期限の記載がないハンドクリームの使用期限も未開封の状態で購入から最長3年と考えておくのが無難です。また、ハンドクリームは開封して一度でも空気に触れてしまうと、酸化や劣化が始まります。そのため、開封後の使用期限は一般的に半年~1年が目安といわれています。開封後ははやめに使い切りましょう。

出典: 美人百花.com

ハンドクリームの正しい保管方法

ハンドクリームは使用期限が切れていなくても、正しい保管方法を守らないと品質劣化につながってしまいます。ハンドクリームを保管する場合は、しっかり蓋を閉め(※化粧品全般の共通点とも言えますが、酸化しやすいのできちんと蓋は閉めるようにしましょう)、直射日光が当たらない場所、また極端に温度変化のない場所を選びましょう。直射日光や温度変化で、成分が分離しやすく変質もはやまります。

ハンドクリームの品質劣化の目安と対策

前述の通り、使い方や保管方法によっては、使用期限よりもはやく劣化してしまうことがあります。変化にすぐ気が付くために、ハンドクリームが劣化したときどのようなサインがあるかを知ることは大切です。劣化のサインとしては、開封時や購入直後に比べて変色していたり、クリームの上に水分が浮いてきているなどの見た目の変化、悪臭など臭いの変化にも注意してください。塗り心地の変化や塗った後の過度なべたつき・皮膚刺激を感じたら、使用期限に関わらず肌への使用は避けた方がよいでしょう。少しでも肌に刺激を感じた場合は使用を中止してください。万が一かぶれたり、赤みやかゆみが強い場合は、すぐに皮膚科専門医の診察を受けましょう。

教えてくれたのは

「うるおい皮ふ科クリニック」院長 豊田雅彦先生

1964年、長野県生まれ。
1990年、富山医科薬科大学(現・富山大学)医学部卒業。同大学皮膚科学講座に入局・研修医。
1996年、米国ワシントンDCで開かれた国際会議である研究皮膚科学会議年次総会で「色素細胞と神経の接着」にて最優秀研究賞を共同受賞。
2002年、パリで開かれた国際皮膚科学会で「アトピー性皮膚炎のシクロスポリンによるかゆみの抑止効果機序」の発表にて臨床部門最優秀賞を単独受賞。
2004年、米国マイアミで開かれた国際皮膚科学会で「抗アレルギー剤がかゆみを抑える新たなメカニズム」の発表にて研究部門最優秀賞を単独受賞。
2005年、うるおい皮ふ科クリニックを開業。
かゆみをなくすことをライフワークに掲げ、患者さんが希望を持てる診療に日々尽力。現在までに2,000以上の医学論文・医学専門書を執筆。また、国内外で年間最多250以上の講演会・学会発表・保健所指導を行う。受診患者の99%(年間約3万人)の症状を軽減〜消失に導いた、世界有数の皮膚病・かゆみのスペシャリスト。

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