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五感をフル活用! 幼少期の「自然体験」が子どもに与えるメリット

  • 2015.11.11
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【ママからのご相談】

東京で3歳の息子を育てているのですが、自分が子どもだったころに比べて、自然の中で遊ぶ機会が少ないように感じています。自然の中での体験が子どもの成長に良い影響があるという話を聞いたことがあるのですが、本当でしょうか? 幼少期に自然体験をさせることには、具体的にどのような効果があるのでしょうか?

●A. 子どもの好奇心とやる気をくすぐる! 幼少期の自然体験!

ご相談ありがとうございます。ママライターのfurahaです。

ご相談にもある通り、確かに現代の子どもには自然体験が不足している傾向があります。それは、身の周りに自然が少ない都市部の子どもたちに限ったことではなく、自然に囲まれた田舎で暮らす子どもたちにも言えること。ゲームやパソコン、スマホなど、室内で遊べる魅力的な道具がたくさんある現代、外遊びより室内遊びのほうがいいという子も少なくないと思います。

では、なぜそのように自然体験が減ってきていることが問題視されているのでしょうか!? そこで今回は、国立青少年教育振興機構が小学校高学年から高校生までの青少年11,000人を対象に行った調査結果とともに、自然体験についてご紹介していきます。

●自然体験の重要性について

国立青少年教育振興機構が行った調査によると下記のような調査結果が報告されています。

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・年代が若くなるほど、子どもの頃の自然体験や友だちとの遊びが減ってきている

・子どもの頃の体験が豊富な大人ほど、やる気や生きがいを持っている人が多い

・小学校低学年までは友だちや動植物とのかかわりが大切

(国立青少年教育振興機構「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」より引用)

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統計からも、幼少期の自然体験の重要性が証明されているというわけです。

●幼少期は知識や知恵を育むための土壌を耕すとき!

では、なぜ幼少期の自然体験がその後の子どもの成長に上記の調査結果のような影響を与えるのでしょうか!? 幼児期からの自然との関わりの重要性を説いている有名な言葉をここでご紹介します。

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「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。

子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生みだす種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。

(『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・カーソン)

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例えば、動物や植物の名前を覚える場合、教科書やネットで写真を見てそれが何かを知った子は、その写真と名前が一致したにすぎません。しかし、自然体験の中でそのものを自ら発見して、それが何かを知る場合、子どもは視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚、五感全てを使ってそのものが何かを知ることができます。

そこには感動や驚き、発見があり、そこから「これは何なのだろう?」という疑問が湧き、「もっと知りたい!」という探究心が自然と出てくるのです。そのように自分から見つけ出した知識は、与えられて受動的に学んだ知識よりも、しっかりと記憶に残ります。

また、自然体験の中で五感を刺激され、「なぜ?」「どうして?」という探究心や好奇心を持つことは、子どもの感受性を育てることにもつながります。

従って、幼少期から子どもが消化しきれないほどの知識をつめこむよりも、子どもが自発的に何かを知りたいという探究心を育む体験をさせてあげることの方が重要! 早期教育を否定するわけではありませんが、近年流行りの早期教育に取り組むより、自然体験をたっぷりさせる方が、子どもの可能性を伸ばすことにつながるのではないか!? と考えさせられます。

●子どもと一緒に親も自然体験を共有することが重要!

では自然体験とは、具体的に何をすればいいのか!? 難しく考える必要はありません。親が子どもと一緒に自然に触れて、その驚きや喜びを一緒に共有してあげましょう。

都市部に住んでいると身近に自然を感じる機会が少ないかもしれませんが、空を見上げて夕暮れや星空の美しさを共有する、季節の移り変わりを感じる、近くの公園で草木や虫に触れてみる。そんなささいなことでも意味があります。

また、休みのときにはキャンプなどのアウトドアに連れて行ってあげるのもいいでしょう。なぜなら、キャンプでは、自然体験の中で五感をフルに使って一から衣食住をつくり上げる。何か与えられた物事をこなすのではなく、自分の力で考えて創りだす、という経験ができるからです。

いくら自然体験が重要と言っても、子どもを単に自然の中で遊ばせておけばいいというものでもありません。自然のものを遊び道具にして、ぜひママとパパも子どもと一緒に遊んでください。親や友達と自然体験を共有することが、それをより豊かなものにし、人間関係を育むことにもつながります。

自然体験と難しく考えすぎず、身近にある自然に触れて子どもと一緒に楽しむ、その感動を共有する、というところから始めてみてはいかがでしょうか?

【参考リンク】

・「子どもの体験活動の実態における調査研究」報告書 | 国立青少年教育振興機構(http://www.niye.go.jp/kanri/upload/editor/62/File/10taiken-gaiyou.pdf#search=’国立青少年教育振興機構+体験活動の実態’)

●ライター/furaha(ベビーマッサージ講師)

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