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カタールW杯は「韓国サッカーの未来」をかけた大一番…“自信”を得るか、それとも“限界”に直面か【韓国の視点】

  • 2022.11.25
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「2018年9月3日」。この日はパウロ・ベント監督体制で初の招集が行われた日だ。

ポルトガル出身のベント監督が韓国代表指揮官に就任して以降、韓国サッカーの“色”には変化が生まれた。

ベント監督就任以前までは、多少直線的でスピードを活用するサッカーだったとすれば、今は日本やスペインのように最大限長くボールを所有し、短いパスで試合を展開するスタイルへと変化した。

クロスやロングボールを多用するより、後方から着実に組み立てる姿をよく見るようになった。ベント監督はこの4年間、一貫して同じスタイルと哲学を固守してきた。

4年間で築いた確固たる「信頼」と「自信」

初めての招集から1544日が経過した。当時のベント監督体制初招集メンバーのうち、今回のカタールW杯まで生き残ったメンバーは計12人だ。

FWソン・フンミン(30、トッテナム)、FWファン・ウィジョ(30、オリンピアコス)、FWファン・ヒチャン(26、ウォルヴァーハンプトン)、MFイ・ジェソン(30、マインツ)、MFチョン・ウヨン(32、アル・サッド)、MFファン・インボム(26、オリンピアコス)、DFキム・ムンファン(27、全北現代モータース)、DFキム・ミンジェ(26、ナポリ)、DFキム・ヨングォン(32、蔚山現代)、DFホン・チョル(32、大邱FC)、GKキム・スンギュ(32、アル・シャバブ)、GKソン・ボムグン(25、全北現代モータース)がその選手たちだ。

最終メンバー26人の半分にも満たない。この間、多くの選手が代表を行き来し、ベント監督の評価を受けた14人の選手が加わってカタールW杯に臨むことになった。

数多くの選手が代表に招集される間、選手とコーチングスタッフの間で築き上げられた信頼は、外部から見る以上に大きく堅固になった。体系的なトレーニングと事細かな戦術、そして一貫性のある指導法は選手にかつてない信頼をもたらした。

内部の信頼はチーム強化における最大の要素だ。本大会まで約1年の時点で監督交代し、心理的に不安な状態でW杯本番を迎えた直近2大会とは確実に雰囲気が違う。何より、選手たち自身が今のサッカーに確信を得ている。

4年前の2018年ロシアW杯を経験したチョン・ウヨンは、「前回のW杯と比較すると、今回は4年間準備をしてきており、選手たちが当時よりも安定感を感じている。組織的に一つのチームになっていると感じる。前回のW杯は追われるようにして戦った。今回も緊張感は当然あるが、疑問より自信がある」とし、チームに対する信頼を隠さなかった。記者会見やインタビューに臨んだほかの選手たちの考えも変わらなかった。

(写真提供=韓国サッカー協会)韓国代表のカタールW杯メンバー26人とコーチングスタッフ
「韓国サッカーの未来がかかったW杯」

今や確固たる信頼のなかで定着した“自分たちのサッカー”が、世界の舞台で通じるかを見守る時間が近づいてきた。

本日(11月24日)、ドーハのエデュケーション・シティ・スタジアムで行われるウルグアイ戦が、この約4年2カ月間でベント監督が築いてきたサッカーの水準を決める基準点になるだろう。

ウルグアイは確かに韓国よりも強い相手だ。FIFAランキングは14位(韓国は28位)であり、名前さえ言えば誰もが知っているような世界的な選手も多くそろっている。韓国は徹底した“アンダードッグ”であり、挑戦者でもある。

今回のW杯は韓国サッカーにとって非常に重要な大会だ。自分たちが進むべき道を提示する舞台となるからだ。

ベント監督体制のサッカーが世界に通用すれば、「自分たちもこうしたサッカーができるんだ」という自信を得て、このスタイルで挑戦しても良いという意識を持つことができる。ベント監督の下で根付いたサッカースタイルを継続できると言う意味だ。

しかし、その逆のケースに終わった場合は、自分たちの限界に直面することになり、またしてもゼロから方向点と目標を再設定しなければならないかもしれない。

史上初の冬季開催となるカタールW杯に、韓国サッカーの未来がかかっている。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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