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ネバネバ唾液と関係が!? 「緊張で食事が喉を通らない」本当のワケ

  • 2015.11.5
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【男性からのご相談】

最近、年のせいか唾液が粘つくような感じがして、食事があまり進みません。仕事で大きなプロジェクトを抱えているので、こんなことくらいで仕事を休んで病院に行きたくありません。何か良い改善方法があればと思い、相談させてもらいました。

●A. 緊張状態が続いていませんか? リラックスタイムを取りましょう。

こんにちは。健康管理士のSAYURIです。ご相談ありがとうございます。

よく“緊張で食事がのどを通らない”という表現を耳にしますが、実はこれ、唾液の粘つきと関係があります。今回は自律神経と唾液の関係から、唾液の粘つきについてひも解いていきたいと思います。

●唾液が持つさまざまな働き

普段はあまり意識することのない唾液ですが、実はさまざまな役割を担っています。食べ物の消化はまず口の中から始まりますが、唾液に含まれる炭水化物分解酵素アミラーゼが食品に含まれるデンプンを分解することでそれを可能にしています。ご飯をよくかむと甘味を感じるのはこのためです。

また、歯の表面などに付着した食べ物のカスなどを洗い流す自浄作用もあります。唾液にはリゾチウムやラクトフェリンと言った抗菌作用を持つ成分が含まれているため、細菌の繁殖を防いでくれるのです。口呼吸で口腔内が渇くと口臭が強くなるのはこれが原因です。他にも、食品に含まれる酸によって柔らかくなった歯の表面をもとの状態に戻したり、口の中の粘膜を守ったりという働きがあります。

●食べ物が飲み込めないのは“ムチン”という成分のせい

胃腸などと同じく、唾液の分泌も自律神経がつかさどっています。興奮したり、緊張したりすると優位になるのが交感神経、リラックスした状態などで優位になるのが副交感神経ですが、唾液はこの副交感神経が優位になったときに分泌量が増えます。

普段食事のときはリラックスしているので、水分の多い正常な唾液が分泌されます。しかし、緊張したり興奮状態のまま食事をしようとすると交感神経が優位なままなので、ムチンというネバネバ成分の多い唾液が分泌されます。その結果、口の中が粘ついたような感じがして、食べ物が飲み込みにくくなります。

●ストレス発散やリラックスする時間を取りましょう

交感神経が優位な状態が続くと睡眠の質が悪くなります。そうなると、疲れが取れなくなる上に胃腸の働きにも支障が出てくるので、仕事のことを忘れゆったりとした気持ちで過ごす時間を作るように心掛けましょう。

真面目な人ほどいつも仕事のことで頭がいっぱいになってしまいますが、適度なリラックスタイムは仕事の効率を上げてくれます。なかなか時間が取れないようなら、食事前や就寝前などにゆっくり深呼吸をしましょう。副交感神経が刺激されます。

大きなプロジェクトを成功させるためにも、自分の体調管理はしっかりされてくださいね。

【参考文献】

・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

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