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子供が自立するまで耐え抜いた…50代「熟年離婚」の実態とNG行為7つ

  • 2022.11.20
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子育てもひと段落して、ようやくゆとりをもって過ごせる50代になって離婚する夫婦が増えています。

2021年の離婚件数18万4,386組のうち21.1%にあたる3万8,968組が、結婚20年以上の夫婦のいわゆる「熟年離婚」です。

離婚全体に占める熟年離婚の割合は2021年に過去最高を更新しています。なぜなのでしょうか?

実は熟年離婚は普段の何気ない言葉や行動が原因になっています。気づかずに離婚の原因になっているかもしれない7つのNG行為を紹介します。ぜひチェックしてください。

■夫婦の会話がない

女性情報ポータル「Winet」によると、裁判所がまとめた離婚原因の第1位は男女ともに「性格の不一致」です。

「会話がないというだけで離婚のような大事になるはずがない」と考える人も多いかもしれませんが、「会話がない」という状態が起こるのは基本的に性格が合わないためです。そのため、会話のない夫婦は、どちらか一方が性格の不一致を理由とした離婚を考えている可能性があります。

子育てや仕事に追われている若い時は、夫婦に会話がないことはそれほど気にならないかもしれません。しかし、50代になってお互い気持ちに余裕が出てくると、夫婦の会話がないことから、ふと「私たち性格が合わないかもしれない」と気づくことがあります。

すると、「性格が合わない人と一緒にいるのは苦痛」と感じ、やがては離婚に至ってしまう可能性があるのです。

■「ありがとう」の言葉がない

相手から「ありがとう」という言葉がない夫婦も離婚の危機が潜んでいます。

若い時は「生活のため」「子供のため」と必死ですが、50代になって落ち着いてくると「なぜ自分が他人のために当たり前のように家事や仕事をしないといけないんだ」と、感じるようになります。

家事や仕事を相手に当たり前と思わせない言葉の一つが、「ありがとう」です。日常的に相手に感謝を伝えることはとても大切です。相手からの感謝の言葉がないと、「自分は自分だけのために生きたい」と考えて離婚に至ることもあります。

■育児や家事を任せっぱなし

若い頃から育児や家事を相手に任せっぱなしの夫婦も要注意です。

任せている側にとっては当たり前と感じることも、相手は長期間少しずつ不満を溜めていることがあります。「子供が独立したら解放されたい」と考えている人も多く、育児や家事を任せっぱなしにしている夫婦も熟年離婚のリスクがあります。

■セックスレス

50代になるとセックスやスキンシップがないという夫婦も多数存在し、ハルメクの特集では50代夫婦の70%がセックスレスという結果もあります。

夫婦どちらかがセックスやスキンシップを求めていても、相手に拒絶されることで傷つき、孤独を感じて離婚を考えることもあり得ます。また、心の穴を埋めるために他に相手を求める可能性もあるでしょう。

セックスレスの夫婦は、相手の気持ちを考えずに一方的に誘いを断っていないか、今一度確認してください。

■どちらかの不倫

不倫は、言うまでもなく離婚の大きな原因です。熟年離婚の場合、現在進行形の不倫だけでなく過去の不倫も熟年離婚の原因になり得ます。

不倫が発覚すると、以下のようにさまざまな理由で熟年離婚に至ることがあるのです。

・以前から相手が不倫をしていたことを知っていたが子育てが終わるまで我慢していた
・若い時の不倫を許せなかったが子供が自立するまで離婚を待っていた
・50代になって不倫が発覚し、長年連れ添ってきたことを裏切られたと感じた

■浪費や借金

夫婦のどちらかが、生活や家計に影響や負担を与えるほどの浪費や借金をしている場合も、熟年離婚につながる可能性があります。

離婚すれば配偶者の浪費や借金から逃れられるため、借金や浪費に我慢ができなくなれば離婚に至ってしまうでしょう。

「夫がギャンブルや酒で借金や散財をしている」「妻が収入以上の高級品への浪費をしている」といった夫婦は、相手が耐えきれずに熟年離婚になる可能性があります。

■義理の親の介護

夫婦の年齢が50歳を過ぎてくると、それぞれの親の介護の問題が生じます。介護は精神的な負担を感じる人も多く、以下のように介護も離婚の大きな原因になります。

・夫婦のどちらかが「相手の親の介護をしたくない」と考えて離婚に至る
・自分の親の介護を嫌がる配偶者に対して「自分の親を否定された」と不信感を持つ
・献身的に義理の親の介護をしても、実の子供である配偶者が無関心・感謝がない

義理の親の介護問題を発端として熟年離婚に至るケースもあります。

介護問題については夫婦でしっかりと話し合い、どちらか一方だけに負担が生じないように配慮するとともに、相手の親を自分の親と同じように接することが重要です。

■相手を思いやる生活を心がけて熟年離婚を防ごう!

今や離婚件数のうち5分の1が熟年離婚です。熟年離婚には、離婚後に金銭的に困窮するリスクや、老後で人の助けも必要なのにもかかわらず孤独になってしまうなどのリスクがあります。

長年連れ添った夫婦関係が気づかないうちに破綻することがないよう、まずは普段の生活に目を向けて、夫婦関係において熟年離婚に至る芽がないか確認することが大切です。

時間的、経済的、精神的に余裕が出てきた50代だからこそ、相手を思いやって生活しましょう。

文・手塚大輔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員。地方銀行にて7年半勤務し個人営業と法人営業を経験。2014年に独立。保険や不動産、投資、税金などお金に関する幅広いジャンルの記事を執筆・監修している。

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