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日本三古泉の1つ「有馬温泉」の見どころはここ!芸妓カフェから日本一のジェラートまで

  • 2022.11.6
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年間約170万人もの観光客が訪れるという「有馬温泉」。日本三古泉と呼ばれ、古事記、日本書紀にも記載があったという歴史の深い由緒ある温泉です。今回はその有馬温泉街を歩きながら、日本一に選ばれたジェラートや、有馬伝統の芸妓文化を体験できるカフェなども交えて「有馬温泉」の見どころをご紹介していきます。

 

 

神戸電鉄「有馬温泉駅」からスタート! 豊太閤(ほうたいこう)像から太閤通りへ

今回は神戸電鉄「有馬温泉駅」から出発。駅を出て、温泉街の方へ歩いていくと右手に「湯けむり広場」。広場には「豊太閤(ほうたいこう)像」があります。「豊太閤」とは「豊臣秀吉」の敬称。豊臣秀吉は千利休を引き連れて、たびたび有馬温泉を訪れていたとのこと。

次に「有馬川親水広場」が見えてきます。ここは下に降りることもできますよ。

3分ほど歩くと有馬温泉街入口の太閤通りに到着です。

太閤通りに入ると、お土産屋さんなどが立ち並び、にぎやかな雰囲気になってきました。

ツタの絡まる昔懐かしい雰囲気のある軽食屋さんも発見! 続いて温泉街の中に入っていきましょう。

常に噴き出す湯煙、有馬温泉のシンボル「金泉」の泉源「有馬天神社」へ

有馬温泉といえば、有馬を代表する日帰り温泉施設「金の湯」「銀の湯」をご存知の方も多いのではないでしょうか。有馬のお湯は鉄分と塩分を含む茶色の「金泉」、炭酸やラドンを含む無色透明の「銀泉」があり、「金の湯」は「金泉」、「銀の湯」は「銀泉」を楽しめる温泉です。

まずは「金泉」の泉源がある神社「有馬天神社」へ行ってみたいと思います。温泉街をのぼっていくと赤いポストが見えてくるので、そこを左に曲がり、この看板が見えればもうすぐです。

約400年ごとに起こった地震や、水害や火災も多かった有馬温泉地区。災除けと鬼門祓いの神を祀り建立されたのが、ここ「有馬天神社」です。御祭神は学問の神様として知られている、かの「菅原道真公」。

境内の左手前にあるのが「金泉」の泉源です。

有馬温泉は火山型ではなく、有馬型と呼ばれる地下60㎞から600万年前の海水が湧出する、世界でも珍しいプレート直結温泉。鉄分と塩分を含む赤茶色の「金泉」は温度が非常に高く、98℃もあるんです。ここでは常に蒸気が噴出しています。

「プシューッ」と、大きな音と共に勢いよく立ち上っていくガス。目の前で温泉が湧きあがる様子を見ると、温泉に入るのが楽しみになってきます。

ここ以外にも温泉街では4か所の泉源が見学できるそうです。お散歩がてら、探してみるのもいいですね。

「有馬天神社」

住所:神戸市北区有馬町1402

趣のある温泉街をのんびり散歩。名物「炭酸せんべい」や泉源も発見!

少し温泉街を散策してみます。木造家屋が並び、昔の風情を残している湯本坂。お土産屋さんも多く、趣のある家屋を眺めながら歩いているだけで楽しめます。

有馬温泉名物、「炭酸せんべい」のお店では、店内ではできたてを1枚、味見することができました。薄―く焼き上げられたおせんべい。パリッと食感のよい歯ごたえ、ほんのり優しい甘さです。

歴史を感じる立派な看板を掲げた佃煮と山椒のお店や、

伝統的な「有馬籠」のお店もありました。

あちこちに路地裏に抜けるような小道もあり、ちょっとした探検気分も味わえます。

さっそくにぎやかな通りから一歩裏へ入ってみると‥‥‥

泉源をいくつか発見しました! 空地の隠れ家のような場所にも、味のある小さな泉源を見つけられましたよ。

有馬温泉街入口からすぐにあるのは「金の湯」。目の前には気軽に入れる足湯もあり、歩き疲れた足を浸して、ちょっとした休憩も。

こちらは神社やお寺の多い界隈にある「銀の湯」です。金の湯、銀の湯、両方に入ってお湯を比べてみてはどうでしょうか。

「有馬温泉金の湯」

住所:〒651-1401 神戸市北区有馬町833

TEL:078-904-0680

営業日

開館8時~閉館22時(最終受付21時30分)

定休日

第2火曜日・第4火曜日(祝日営業、翌日休)及び1月1日

入浴料 一般料金

大人(中学生以上)650円

小人(小学生)340円

幼児無 料

2館券(金の湯・銀の湯) 850円

2館券+史料館(太閤の湯殿館) 1,000円

※但し幼稚園等幼児団体は別途料金、お問い合わせください。

「有馬温泉銀の湯」

住所:〒651-1401 神戸市北区有馬町1039-1

TEL:078-904-0256

営業日

開館9時~閉館21時(最終受付20時30分)

定休日

第1・第3火曜日(祝日営業 翌日休)及び 1月1日

入浴料 一般料金

大人(中学生以上)550円

小人(小学生)290円

幼児無 料

2館券(金の湯・銀の湯) 850円

2館券+史料館(太閤の湯殿館) 1,000円

※但し幼稚園等幼児団体は別途料金、お問い合わせください。

温泉に入った後は、有馬温泉名物「ありまサイダー」がおすすめ。すっきりとして、温泉の後の火照りもやわらぎます。

ありまサイダー330ml

280円(税込)

兵庫唯一の芸妓文化が気軽に楽しめる「有馬温泉 芸妓カフェ一糸(いと)」

有馬温泉に兵庫県で唯一の芸妓文化が残っていることをご存知でしょうか。有馬温泉は昔「湯治」、つまり身体の悪い所を治しに来る温泉として有名でした。湯治に来るお客に対して予約を取ったり、貴重品を預かったり、時間を知らせたりと、湯の管理をしていた女性たちは「湯女(ゆな)」と呼ばれ、明治中頃には有馬芸妓と呼ばれるようになります。

昭和40年頃には150人ほどいた有馬芸妓、令和4年には11名に。その有馬芸妓の伝統芸の保存、継承、文化を発信するために現在色々な活動がなされています。その中のひとつがこちら、2015年にオープンした「有馬温泉 芸妓カフェ一糸」。

「検番」と言われる芸妓の事務所の1階をリニューアルし、芸妓の踊りやお座敷遊びを気軽に楽しめるカフェです。

こちらでお茶とお菓子をいただきながら、踊りや三味線を鑑賞します。もちろん写真撮影もOK。

こんな可愛いお茶菓子も。

さて、まずはベテラン芸妓の一菜さん(左)一晴さん(右)が、芸妓についての色々なレクチャーを始めてくれます。とても話が立つお2人。頻繁に笑いを交えての解説は聞き手を飽きさせません。

客席までかつらを持ってきもらい、間近で見ることができました! 「芸者島田」と呼ばれる髪型で、かつらは1枚2枚と数えるそう。重さは1.2㎏にもなり、首がとても凝るそうです。こちらなんとお値段100万円前後! このかつらを芸妓一人で、2~3枚は所持しているとのこと。

次に扇子の開き方を教わります。開き方にもコツがあり、扇子は「パッ」っと片手で開かなくてはいけません。

扇子を持たせていただき、試してみます。簡単そうに見えましたが、なかなか片手では開くことができません、難しい・・・。

一晴さん、一菜さんに、見習い中の半玉、さくらさん(左)も加わって、あでやかな芸妓踊りを披露。しなやかな身体の動きに魅了され、うっとりと見入ってしまいました。

この他にも鼓や、太鼓などの和楽器を実際に奏でてみたり、お座敷遊びの体験も。盛りだくさんの内容です。

こちらでは今回の「お抹茶と和菓子のセット(数量限定)」の他に、有馬芸妓に変身できる「有馬芸妓変身体験」、夜はBarに様変わりしての貸切のナイトプランなどもあり、多様な楽しみ方が可能です。

(数量限定)お抹茶と和菓子のセット 2,300円

敷居が高いという印象の芸妓遊びを気軽に体験することができる、有馬温泉ならではのカフェ。有馬温泉に出かけた際に訪れてみてはいかがでしょう。

芸妓カフェ一糸(有馬検番)

〒651-1401 神戸市北区有馬町821

芸妓カフェ一糸 TEL:078-904-0197

有馬検番 TEL:078-904-0196

藤井聡太棋士の勝負メシ「牛すき鍋」がいただける「旬菜 猪名野(いなの)」

さて有馬温泉でのお昼ごはん、たくさんのお店があって迷ってしまいますが、藤井聡太竜王(現在9段)の勝負メシにもなった神戸牛のすき鍋をいただくことにします。

有馬温泉の老舗旅館「中の坊 瑞苑」内にレストラン「旬菜 猪名野」は併設されています。

温泉街のほぼ中央にあるこちらはアクセスも◎。神戸牛をはじめ、地元の食材を取り入れた料理が楽しめます。

神戸牛 すき鍋膳 昼

神戸牛 すき鍋、酢の物、御飯、香の物、デザート 3,520円

火をつけて3分ほど、肉に火が通って、上品な出汁の香りがしてきました。

鍋が沸騰してきたところで、いただきます。あっさり目の割り下つゆがうどんに浸み込み、硬すぎずやわらか過ぎずほどよい食感に。宮崎県産のこだわりの卵「うまからん」に絡めると、こっくりとした風味に味変できます。

うどんに加え、野菜や大きいお麩も入って大満足のお昼ご飯でした。

旬彩 猪名野(いなの)

〒651-1401 神戸市北区有馬町808

TEL:078-904-0785(予約直通)

営業時間

昼食/11:30〜14:30(ラストオーダー)

夕食/17:00〜20:00(ラストオーダー)

休業日水曜日

地元有馬っ子が手掛けるジェラテリアで日本一のジェラートを「アリマジェラテリア スタジオーネ」

縁起のよい勝負メシをいただいた後は、ジェラートをいただきに行ってみます。お土産屋さんなどが多い通りに面している「アリマジェラテリア スタジオーネ」、木枠の扉や窓が粋な木造家屋は、一見ジェラート屋さんには見えません。

こちらでは「ジェラートワールドツアー2019横浜」で日本一に選ばれたジェラートがいただけます。

素敵な笑顔の店主の片山圭介さんは有馬町出身。「アリマジェラテリア スタジオーネ」は地元有馬っ子が手掛けたジェラテリアなのです。

こちらで使用されている牛乳は六甲山麓の農家限定の濃厚な牛乳のみ。ショーケースやジェラートマシンはジェラートの本場イタリア製です。

こちらが「塩マスカルポーネ きんかん香る甘酒仕立て」、日本一になったジェラートです。美しいラインを描いたジェラートの上にちょこんとのったきんかんが可愛い。

隣にはグレープフルーツが大胆に刺さったジェラート。今まであまり見たことのないよう斬新なデコレーションに、食べる前からワクワクしてきます。

有馬名物炭酸せんべいのトッピングもありますよ。

味の組み合わせ、質感、なめらかさにこだわり、毎日なんと朝の4:30からジェラート作りがスタート。甘さと旨さの調和は、科学的、数学的な反応から生まれてくるものということ、砂糖は常に10種類ほどを使い分けているそう。材料や温度など、緻密な計算が必要なんですね。

ショーケースの中の温度も場所によって違い、それぞれのジェラートの適切な温度のところに配置しているそう。聞けば聞くほどジェラートへのこだわりと、おいしく食べてもらいたいという片山さんの思いが伝わってきます。

2階にある広々としたイートインスペース。

この日いただいたのは、手前中央が日本一に選ばれた「塩マスカルポーネ きんかん香る甘酒仕立て」、右が六甲山の生乳のみを使用した「六甲プレミアムミルク」、左が季節限定の「ありまサイダー ピンクグレープフルーツ」。

どれも上品な甘さで後味がとてもすっきりしています。それでいてそれぞれの素材の味がしっかりと際立って、記憶に残るようなそんなジェラートです。

1 FLAVOR シングル 480円

2 FLAVOR ダブル 520円

3 FLAVOR トリプル 570円

(全て税込)

季節限定のジェラートも多く、季節ごとに足を運びたいジェラテリアでした。

アリマジェラテリア スタジオーネ

〒651-1401 神戸市北区有馬町1163

TEL:078-907-5468 FAX: 078-907-5468

営業時間平日:11:00~16:00

土・日・祝:10:00~17:00

定休日:火・水曜日

昔の街並みを色濃く残している有馬温泉。一歩足を踏み入れれば温泉だけでなく、風情ある景観、伝統芸能や名産品などからもその歴史の深さも感じることができました。神戸観光の前後に訪れてみるのもおすすめの温泉街です。

[Photos by bobo]

※店舗や時期により商品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。

※店舗営業については最新情報をご確認ください。

 

 

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