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3分でわかる。チョコレートの新トレンド、ビーン・トゥー・バー。(Yuka Tsukano)

  • 2015.11.2
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Photo: Science Photo Library/アフロ

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チョコレート界のトレンド、「ビーン・トゥー・バー」。スイーツ好きの方なら、この言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。現在発売中の『VOGUE JAPAN』2015年12月号ではチョコレートを大特集。皆がチョコレートに惹かれてしまう謎を紐解くと同時に、トレンドのビーン・トゥー・バーについても迫っています。ここでは、ビーン・トゥー・バーを簡単に解説します!

Q1. ビーン・トゥー・バーって何?

”ビーン・トゥー・バー”とは、チョコレートの原材料カカオ豆(ビーン)がタブレット(バー)になるまでの工程を一貫して行うこと。その工程には、カカオ豆の仕入れ、選別、焙煎、摩砕、調合、成形…があります。今、その生産を一貫するショコラティエが増えてきているのです。でも、ショコラティエが最初に手にするのは茶色く乾燥したカカオ豆で、カカオの実自体は日本では採れません。というのもカカオの木は、最低気温が16℃より低い土地や、年間雨量が1000㎜に満たない土地では育たないからです。だから、カカオを生産できるのは赤道付近の低地だけ。”カカオ”と言えば”アフリカ”が思い浮かぶのはそれが理由です。最近ではベトナム産カカオも流行っているとのこと。ではどうやってカカオの果実がカカオ豆になるのでしょうか…?

Q2. カカオ豆って何?

私たちがカカオ豆と呼んでいるのは、ラグビーボールのようなカカオの果実の中に入っている種のこと。カカオは厚く硬い皮で覆われていて、実を割ると数十個の種子が白いジューシーな果肉に包まれて、ぎっしりと詰まっています。収穫すると、この白い果肉ごと種を取り出して、1週間ほど発酵させます。この発酵の善し悪しがチョコレートの美味しさの決め手になるそう。そして、濃い色へと変化した種をさらに1週間乾燥させます。そうして出来た(コーヒー豆によく似た)カカオ豆は、麻袋に詰められ、ショコラティエたちがいる欧米や日本に輸出されるのです。

Q3.ビーン・トゥー・バー=ロハス?

”ビーン・トゥー・バー”は、コーヒー業界のトレンド、”サード・ウェーブ・コーヒー”によく似ていると思います。というのも、コーヒー豆が本来もつ個性を尊重して、焙煎方法や淹れ方を変えているのがサード・ウェーブ・コーヒー。”ビーン・トゥー・バー”という潮流も、カカオ豆本来の個性や工程によってチョコレートの味が変わることにヨーロッパのショコラティエたちが着目して生まれたからです。そして、ロハスに敏感なアメリカにも飛び火して、原産地や作り方にこだわるオーガニックフードとしての新たなチョコレートが誕生。これまでのチョコレートは、スイーツを専門とするパティシエやショコラティエが扱うものでしたが、チョコレート未経験者が参入する新業態としての、”ビーン・トゥー・バー”潮流が誕生したのです。

Q4.東京にもビーン・トゥー・バーショップはありますか?

今、東京ではビーン・トゥー・バー専門店が増えつつあります。現在発売中の『VOGUE JAPAN』2015年12月号では、ビーン・トゥー・バー専門店のタブレットを使って、ひとつのビジュアルを作りました。左側にあるグラフィカルなルックスをしているのは、富ヶ谷にある「ミニマル」のタブレット。ミルクを足さず、カカオ豆と砂糖だけで作り、豆の産地別にロースト具合を調整しているそうです。「ミニマル」という店名通り、梱包や店内のインテリアもスッキリと無駄のない作りです。日本を代表する2人のショコラティエ、三枝俊介氏の「アルチザン パレ ド オール」、土屋公二氏の「カカオストア」や、注目の新店「クラフトチョコレートワークス」も本誌ではご紹介しています。チョコレート好きの皆さん、ぜひ『VOGUE JAPAN』12月号を手にとってくださいね。

参照元:VOGUE JAPAN

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