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料理人・野村友里の棚。「年代も造形も千差万別な器が集う“感性の棚”」

  • 2022.11.3
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料理人・野村友里の自宅の食器棚

年代も造形も千差万別な器が集う“感性の棚”

「母の食器棚は、それはもうビシッと整理されていて合理的で見事でした」と娘。自然な流れで母と同じ「食」に関わる仕事を選んだ娘、野村友里さんの食器棚は、なんというか、もうちょっと「自由」だ。

自然光がたっぷりと入る白を基調としたリビングに置かれた2つの食器棚。背の低い方はダイニングテーブルの横に位置し「ゲストが来たときにすぐに取り出せる食器類が入っています。上はグラス類、中段はスープ皿と取り皿、下は大皿、とざっくり分けて」いる。

西山芳浩、辻和美や小野哲平、宮城正幸といった「ピンときた」作家の器にヴィンテージの〈アラビア〉やフランスのアンティーク皿も交じる。形も千差万別だ。シンプルを基本に、自ら考案した調味料や工夫でオリジナリティを創り出す。そんな野村さんの料理にどこか通じる“感性の棚”だ。

料理人・野村友里の自宅の食器棚
ダイニングテーブルの横に置かれた食器棚。富ヶ谷の〈DOUGUYA〉で見つけて、黒に塗装してもらった。「背の低い棚は上に絵や花を飾れるのがいい」
料理人・野村友里の自宅の食器棚
野村さんの食器棚選びのルールは「ガラス扉の収納と引き出しがあるのが基本」。引き出し上は豆皿が入る。
料理人・野村友里の自宅の食器棚
下はガラスの豆皿とグラス類が入る。

ガラスの扉があるとすぐに取り出しにくそうで、職業柄意外だと伝えると「ガラスが一枚あると、写真立てのように大切にしている気がします。あと外の景色がガラスに映ったりするのを見ると、日常から離れてふっと肩の力を抜くことができるんですよ」。

背の高い方の棚の中は、お茶の道具や貴重な器が占める。「器に限らずですが、いいものは存在感がある。その“気”を放っていてほしいので、いつでも見えるところに置いておきたいですね」

料理人・野村友里の自宅の食器棚
「取っ手や木の風合いがいい味に変わっていくのが楽しみ」な棚。上段にお茶事に使う道具がしまわれている。マダガスカルジャスミンを飾って。

profile

野村友里(料理人)

のむら・ゆり/〈restaurant eatrip〉〈eatrip soil〉主宰。生産者と消費者の間に立ち、レストランやイベントなど食にまつわるさまざまな活動を行う。『Tokyo Eatrip』(講談社)、『春夏秋冬 おいしい手帖』(マガジンハウス)など著書多数。

Instagram:@eatripjournal

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