陶芸家・安藤雅信が選ぶ一本。私の好きなナチュラルワイン

スイーツとのペアリングをゲーム感覚で楽しむ

大の甘党なので、アルコールも甘味とのペアリングが肝。とはいえ、ワインをはじめ醸造酒との組み合わせは少ない。この種のお酒は知っていたけれど、好みの飲み方がわからずにいました。

転機は7、8年前に訪れた上海の洋菓子店。生クリームたっぷりのケーキとシャンパンを一緒に出すんですよ。こってりした甘さを洗い流してくれて、相性ばっちり。いわばプラスマイナスゼロにするわけです。これとは一味違うペアリングをルス・グレゼスのロゼで発見しました。

ベリーの豊かな甘味が感じられる、食事の合間にうってつけの一本です。合わせたのは、同好の士〈Organic Vegan Sweets〉の田中あづささんが作るパート・ド・フリュイ（イチゴのゼリー）。驚くほど味わいが似ているうえに見た目は薄めの赤同士だから、食べても眺めても面白い。ゲームを攻略するような感覚で毎日のように楽しんでいます。

profile

安藤雅信（陶芸家）

あんどう・まさのぶ／1957年岐阜県生まれ。多治見市にあるギャラリー〈ギャルリ百草〉主宰。併設するカフェでは田中あづささんが手がけるオーガニックのアイスクリームも提供。普段のお酒は市内の〈玉木酒店〉でまとめ買いしている。