【からだ】「体」と「身体」に意味の違いはある？使い分け方のポイントとなるのは2つ！！

「筋肉痛で、『からだ』がイタイ・・・」この『からだ』の漢字表記は、「体」かそれとも「身体」か？改めて考えてみると、少し混乱してしまいますよね。

ここでは、この「体」と「身体」の意味の違いや使い分けについて見ていきましょう。。

体とは人間や動物などの頭や手足、胴体などの全体のこと、つまり肉体的な存在を指します。そして、「からだ」の常用漢字はこの表記です。

「身体」もまた、肉体のことを指すことができるものですが、細かな意味や本来の読み方など体とは異なる部分もいくつか挙げられます。

日常的に体と同じく「身体」もまた「からだ」という読み方がされますが、これは当て字です。本来の読み方は「しんたい」です。

とはいえ、「からだ」という読み方も一般的に浸透していますし、体と基本的な意味が同じであることから誤りというわけでありません。公的文書などでは、本来の読み方「しんたい」が使われています。

「仕事に身が入らない」が集中できない心の部分をあらわしていることからも分かるように、「身」という字には精神的な面も含みます。したがって、身体と表す場合は肉体的なものだけでなく精神的な意味合いも含まれているのです。

もう一つ体との意味の違いとして、身体は基本的に人間に対してのみ使われる言葉であることも挙げられます。人間以外の生き物を指す場合は、体と表現されます。

「足を骨折してしまってからだが自由に動かせない」「象はからだが大きい」というように、人間やその他の生き物の肉体的な意味でのからだを指す場合に使われるのが「体」となります。

対して、肉体的な意味を持つけれど、心や気持ちなど精神的な意味も含まれるのが「身体」です。「肉体的にも精神的にも疲れてからだが重い」という状況であれば、体ではなく身体を使うことで精神的な疲労感が表現できます。

メールや手紙で「おからだに気をつけて下さい」と相手を気遣う際、「お体」を使う場合は「怪我や病気をされませんように」というような肉体的な意味での健康を願う言葉となります。一方、「お身体」を使う場合は心身の健康を願う言葉となり、より丁寧な気遣いを表すことができます。

「体」と「身体」、どちらも肉体という物理的な「からだ」を指しますが、「身体」にはそれに加えて精神的な面も含まれます。そして、「身体」は主に人間に対して使われる、という2つの大きな違いがあります。

使い分けで迷った際は、「精神的な意味も含まれるのか？」「人なのか？」をポイントに使い分けをすることができます。