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秋に摂るべき栄養素は? 夏の疲れを残さない“食欲の秋”の過ごし方

  • 2022.10.12
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夏の暑さがようやく落ち着く秋。快適に過ごせる季節である一方、酷暑によって受けたダメージの影響が心身に表れやすい、悩ましい時期でもあるという。

「猛暑、エアコンによる冷え、紫外線など、さまざまな原因によって溜まった夏の疲れが出やすいタイミングです。そのまま寒い冬に突入してさらなるダメージを負う前に、きちんとケアすることが大切です。食欲が戻ってくる時期なので、必要な栄養素を意識した食事をして体をいたわり、整えましょう」(内科医・工藤孝文さん)

栄養価の高いものを食べることはもちろん、いつ、何を食べるかということも大事なポイントに。

「生活習慣の乱れによって健康の土台となる体内時計のリズムが崩れると、代謝が悪くなり、せっかく栄養価の高いものを食べても効率よく使われないため、体調がすぐれず、冷えや太りやすさにもつながります。代謝の高い状態を作るための食事の摂り方を実践してみることも大切です」(管理栄養士・小島美和子さん)

秋ってこんな季節

夏の疲れを持ち越しがち!

胃腸へのダメージや自律神経の乱れにより、心身の疲れが噴出しやすい秋。

「外気温とクーラーによる寒暖差や、冷たいものを摂りすぎて胃腸が冷えることで体力が落ち、だるさを伴う秋バテのような症状が見られるように。また、涼しくなると夏に比べて水分を摂る量が減少。空気の乾燥の影響もあって潤い不足になりやすく、肌のカサつきや便秘などの症状が現れる人もいます」(工藤さん)

「食欲が落ちる夏の影響を受けて体の代謝が落ち、むくみに悩まされる人も。自律神経やホルモンの分泌リズムの崩れも起こりやすく、鬱々とするなどメンタルの不調を感じるケースも少なくありません」(小島さん)

厳しい冬に備えるラストチャンス!

夏の疲れをそのままにしておくと、あっという間に体にとって負担の大きい冬に突入。快適な秋のうちにきちんとケアし、心身のダメージを修復、準備をしておくことが重要になる。

「冬の乾燥による深刻な肌荒れが起こる前に、今の不調を整え備えておくことが大事。また、秋から冬になるにつれ、次第に日照時間が短くなります。すると、セロトニンというホルモンの分泌が減って不安感が強まったり、気分が落ち込んで鬱々としやすくなる人もいるので、やる気が湧きやすい今の時期が、ケアをするにはいい時期ともいえます」(工藤さん)

「日の出の時間が遅くなる冬になる前に体内時計を整えておくことが大切です」(小島さん)

栄養豊富な食材がたくさん!

“食欲の秋”ともいわれるように、秋はさんまや栗、さつまいも、きのこ類をはじめ旬を迎える食材が多く、食べることが楽しくなる季節。

「涼しくなる秋は食欲が湧きやすい時期。栄養価の高い旬を迎える食材も多いので、このタイミングで必要な栄養素をチャージしましょう。また、美味しいものを食べるとセロトニンが分泌されやすくなり、食べる量に気をつければメンタルのケアにもつながります」(工藤さん)

「体の代謝を上げるには、朝食に炭水化物とタンパク質を摂る、夜は肉より魚を選ぶ、食物繊維を摂るなどの工夫が大事。そこにさんまや栗、さつまいもなど旬のものを取り入れていくことで、美味しく体を整えられます」(小島さん)

Charge & Detox

食事リズムを改善して、代謝UP!

食べる時間と内容を意識すると体内時計が整い栄養素を効率的に取り込めるように。「体の代謝を上げるためには、毎日同じ時間に起き、1時間以内に朝食を食べることが大切です。すると体温が上がって基礎代謝も上がり、エネルギーを消費しやすくなって、栄養素をしっかりと取り込めるようになります。朝食では炭水化物とタンパク質を補って。一番体温が高くて代謝のいい昼間は栄養素が有効活用されやすいので、たくさんの食材を摂ることが大事。夜は消化酵素の分泌が落ちるので、できるだけ早い時間に済ませるようにしましょう。特に動物性脂肪の代謝が落ちるので肉より魚を選ぶこと。また、血糖値が上昇しやすくなるので、上昇を抑えるために食物繊維が豊富な食材を選ぶのがポイントです」(小島さん)

【朝】
・起床後1時間以内に食べる。
・温かいものを心がける。
・炭水化物とタンパク質を摂る。

【昼】
・できるだけ多くの品数を。
・色の濃い緑黄色野菜を摂る。

【夜】
・脂質は控えめに。
・食物繊維を摂る。

摂るべき栄養素を確認!

秋、特におすすめの栄養素とは。

「食欲が落ちやすい夏は喉越しのいい麺類を食べることが多くなり、糖質が増えがちだったはず。秋は、糖質の代謝に不可欠なビタミンB1を積極的に取り入れるようにしましょう。また、潤いのある肌や髪を作る時に欠かせないタンパク質や鉄、ミネラルも大事。腸内環境を整えてセロトニンを増やすために食物繊維を摂ったり、冷え対策としてスパイスを使うこともおすすめです」(工藤さん)

まいたけやしいたけなどのきのこ類にはビタミンB1がたっぷり。また、さんまや秋鯖、鮭は良質のタンパク質に加え、血流を良くするEPAやDHAが豊富。さつまいもや栗は糖質食品だが、食物繊維が豊富で血糖値の上昇が緩やかで、腹持ちがよくおやつに最適。秋の味覚は体にいいものばかり!

・ビタミンB郡(まいたけ、しめじ、しいたけ、栗、鯖、さんまなど)

体のエネルギー代謝をアップ! 取れない疲れやダルさに。

・タンパク質(鮭、さんまなど)
夏のダメージを受けた肌や髪に。運動不足で落ちた筋肉にも。

・鉄(鯖、さんまなど)

冷えや疲れやすさの対策に。タンパク質と一緒にどうぞ。

・ミネラル(山芋、銀杏、まいたけなど)
体の代謝をうながしバランスのいい心身に導く。

工藤孝文さん 内科医。東洋医学、漢方治療などが専門。『午後3時に食べるだけダイエット やせるスイーツ』(秀和システム)など著作多数。

小島(おしま)美和子さん 管理栄養士。働く人の食生活改善指導プログラムの開発などを行う。著書に『「食べてもなぜか太らない人」の秘密』(王様文庫)など。

※『anan』2022年10月19日号より。イラスト・松島由林 取材、文・重信 綾

(by anan編集部)

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