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「々」には読み方はない!?実は漢字ではなく記号?!スマホやパソコンでの入力方法とは??

  • 2022.10.5
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「時々」や「人々」といった日常語から、「興味津々」といった四字熟語。 さらに「佐々木」さんといった名字まで、多くの場面でに目にする「々」。

この「々」はなんと読むのが正しいのかといえば、「々」に定められた読み方は存在しません。 では、なぜ「々」に読み方がないのか、その理由や「々」の入力方法について解説します。

「々」に読み方がない理由

 

「々」には読み方が存在しません。 その理由について見ていきましょう。

「々」は漢字でも文字ではなく、記号

漢字に織り交ぜられている「々」ですが、実は漢字ではありません。 もちろん英語など外国語でもありません。

その正体は、記号なのです!

「々」は『同の字点』と呼ばれる反復記号の一種です。 この反復記号は『踊り字』と呼ばれ、他にも繰り返し符号・重ね字・送り字・揺すり字・重字・重点・畳字などと呼ばれることもあります。

例えば、文中や文末に打たれる「、」は読点、「。」を句点と呼ばれ、合わせて「句読点」と呼ばれます。 しかしこの読点も句点そして句読点も読み方ではなく、あくまでも記号としての名称です。

『同の字点』もそれと同じで、「々」という記号の名前なので決して読み方ではありません。

「々」の読まれ方

記号なので「々」には読み方はありませんが、口頭では「々」を分解して『ノマ』や『ノマ点』『ノマ記号』と呼ばれています。 これらはあくまでも俗称なので、正式な読み方ではありません。

「々」の歴史

「々」の始まりについては諸説ありますが、「々」は同じという意味を持つ「仝」が変化し反復記号になったという説があります。

同じ漢字を続けて書く際に『同の字点』を用いる歴史は古く、古代中国では殷の時代(紀元前1700年代から紀元前1046年)には行われていました。 当時は「々」ではなく「=」が同の字点として用いられていたそうです。

スマホやパソコンで「々」を入力する

 

読みがない「々」をスマートフォンやパソコンで入力するにはどうしたらいいのでしょうか。

パソコンやスマホでの変換

「おなじ」や「どう」に「くりかえし」を入力することで、『々』に変換をすることができます。 「佐々木」や「日々」といった馴染みのある『々』を利用した言葉を入力変換、後に不要な漢字を削除するといった入力方法よりよほど操作が楽なので試してみてください。

なお、「どうのじてん」や「おどりじ」と入力すると「どうの」と「じてん」、「おどり」と「じ」にそれぞれ変換が区切れてしまいますし、変換を一つにまとめても結局『々』には変換できませんのでご注意ください。

「おどりじ」「のま」と入力して『々』と入力する

パソコンのgoogle日本語入力やスマートフォン用キーボードアプリ「Gboard」や「Shimeji」をインストールすると、『おどりじ』や『のま』どと入力しても『々』と変換できるようになります。 更に「Shimeji」なら、『どうのじてん』でも変換が可能となっています。(2023年8月現在)

「々」は漢字用、ひらがなやカタカナだと何?

 

「々」は、漢字の「仝」が変形したものと考えられていますが、ひらがなやカタカナにも同じ役割の「踊り字」があります。 「々」ほど一般的では無いですし、古い表現と受け止められていることもありますが、現在も一部では使われていることもあります。

ひらがなの踊り字

ひらがなの踊り字は「ゝ」です。 重なる文字が濁音になっている場合は「ゞ」を用います。

『一の字点』と呼ばれるこの「踊り字」は、昔の小説では感動詞「あゝ、~」という表現で用いられているのが見られます。 また他にも、バスやトラックのメーカーで知られる「いすゞ自動車」は社名に『一の字点』が使われています。

カタカナの踊り字

カタカナの踊り字は「ヽ」です。 濁音が重なるの場合は「ヾ」を用います。

「ゝ」と同じく「一の字点」と呼ばれ、「ゝ」や「ゞ」よりも目にする機会はさらに減りますが、「シヾミ汁」のような用いられ方をします。

まとめ

漢字のように用いていた「々」は漢字ではなく記号です。 そのため読み方はなく、あるのは記号としての「踊り字」という名称となります。

「踊り字」という名称も一般的では無いことから、電話越しに「々」を説明する時は結局「名字の佐々木の二文字目に使うカタカナのノマに似たもの」などの説明をするしかないようですね。

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