ブルータス編集部の本棚 Vol.4『日本のインド・ネパール料理店』

『日本のインド・ネパール料理店』著・小林真樹

近年のスパイスブームも手伝って、ますます注目されるインド・ネパール料理店。本書の著者、小林真樹さんは、主にインド・ネパールからの食器、調理器具を輸入販売する〈アジアハンター〉代表を務める。また、長年にわたり、現地にも足繁く通い、各地の民族や生活習慣、地方料理にも精通する。その顧客は北海道から沖縄まで、日本全国のインド・ネパール料理店。

本書では、日本人オーナーからも本国人オーナー／料理人からも信頼の厚い小林さんならではの緻密な取材を重ね、日本各地で、時にはローカルの食文化にも寄り添い、根づいたインド・ネパール料理店、その系譜やコミュニティ形成の背景までをも解き明かす。読後には、地方都市を訪れる際の訪問先に、インド・ネパール料理店を加えたくなる、そんな一冊。

Information

『日本のインド・ネパール料理店』（阿佐ヶ谷書院）

著・小林真樹（アジアハンター代表）

2,970円

profile

草野裕紀子

くさの・ゆきこ／『BRUTUS』編集部員。名古屋生まれ東京育ち、味噌汁は赤だし。Casa BRUTUS、Hanako、Tarzan編集部を経てBRUTUS編集部。学生時代、2年間をニューヨークで過ごす。目下、いただき物の胡蝶蘭を来季も咲かせるべく育成中。