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世界からお届け!SDGs通信 ウェリントン編。保育費を政府が負担

  • 2022.10.1
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世界からお届け!SDGs通信 ウェリントン編

20時間ECE

3~5歳の子どもが幼児教育施設に週20時間以上通う場合、1日6時間まで、週に20時間分の保育費を教育省(政府)が負担する制度。

2007年、労働党内閣のときから始まった。当時3、4歳児の70%、約6万5000人が幼児教育施設に通っていた。教育省の負担は、当時子ども1人あたり、4500NZドル(約3万8000円)。幼児教育施設で教育を受けた子どもは、学校教育をはじめ、人生を通して成功する確率が高まるといわれており、その機会をすべての子どもが享受できるようにという理由で開始された。

幼児教育施設というのは、保育園、幼稚園、ホーム・ベースト・ケア(教育者が自宅を開放し、2、3人の少人数の子どもを預かり、保育する)、プレイセンター(有資格の教育者ではなく、保育している子どもの保護者が教師となって、子どもを保育する)、コハンガレオ(マオリ語のイマージョン幼児教育施設)などのことだ。20時間ECEは保護者の収入などとは関係なく、3~5歳の子どもすべてに適用される。20時間すべてを使わなくても構わない。また2つ以上の施設に通う場合は、20時間をどちらにどう分けても問題ない。

この制度は現在、国民の間に定着している。幼児教育は義務ではないが、95%の子どもが、多くのケースで週に20~22時間、幼児教育を受けるようになっている。

砂場で遊ぶ男の子
男の子が遊ぶ砂場は「工事現場」のよう。
木製パズルで遊ぶ子供
3、4歳のためには木製のパズルが主流。
コスプレをしている子供
女の子も男の子もコスプレが大好きだ。

profile

クローディアー 真理

NZ在住フリーライター。国内外の環境、社会的企業、先住民、ジェンダーなどに関する記事を日本の雑誌やウェブに寄稿。共著に『コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿』(光文社)。
HP:http://nzwriter.web.fc2.com/

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