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「J1昇格を置き土産に…」退任決定のジェフ千葉ユン・ジョンファン監督に韓国も注目の理由

  • 2022.9.14
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J2リーグのジェフユナイテッド市原・千葉を率いるユン・ジョンファン監督は、“有終の美”を飾ることができるだろうか。

1990年代に韓国サッカー界最高のプレーメイカーとして活躍したユン監督は、現役引退後にサガン鳥栖で指導者としての第一歩を踏み出した。

その後は蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)、セレッソ大阪、ムアントン・ユナイテッドを渡り歩き、2020シーズンからジェフ千葉の指揮を執った。

ジェフ千葉では過去と比べて厳しい財政環境に置かれたなか、ユン監督は就任2年目の昨季に守備の組織力を固め、2列目の得点力を最大限引き出す采配を披露し、シーズン後半に13試合連続無敗を達成した。順位も22チーム中8位だった。

そして、クラブはユン監督との2年契約満了を控えて残留を要請。韓国Kリーグの一部チームからの関心もあったなか、ユン監督はジェフ千葉との契約を延長した。

「ユン監督体制で成長した選手にとっては…」

今季のジェフ千葉は、第35節終了時点で13勝10分12敗の勝ち点49とし、10位に位置している。残り7試合で昇格プレーオフ圏内の6位・大分トリニータ(勝ち点55)とは6ポイント差と、J1昇格の可能性をまだ残している。

ただ、ユン監督は去る9月10日の第35節ツエーゲン金沢戦を控え、クラブと協議の末に今季限りで指揮官の座を退くことを決断した。来季は新しい舞台で、新しいチームで挑戦する意向を抱いている。

指揮官の退任発表には選手たちも動揺したはずだ。特にMF見木友哉(24)やFWブワニカ啓太(19)など、ユン監督体制で成長した10代後半から20代前半・中盤の選手にとっては心惜しい別れだ。

(写真提供=西村尚己/アフロスポーツ)ユン・ジョンファン監督

そんななか、ジェフ千葉は金沢戦を見木の決勝ゴールで1-0と勝利した。

韓国人DFチャン・ミンギュ(23)が最終ラインから放った縦パスをFW櫻川ソロモン(21)がそらすと、FW高木俊幸(31)がドリブルでペナルティエリア内に侵入。そして、高木からパスを受けたMF西久保駿介(19)がゴール前にグラウンダーのクロスを送り、最後は見木が足に当ててゴールネットを揺らした。

注目すべきは、ジェフ千葉の選手たちがユン監督の退任発表後に強い闘志で勝ち点3をもぎ取ったことだ。試合後に「感激した」と語ったユン監督は、残りのリーグ戦すべてに全力を尽くし、ジェフ千葉の昇格プレーオフ進出に挑戦する意志を示していた。

はたして、ユン監督は悲願のJ1昇格を置き土産にすることはできるのか。まずは本日(9月14日)行われる第36節いわてグルージャ盛岡戦での采配に注目したい。

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